引き算レシピ3 つるんと甘い
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カテゴリー:青空文庫 | 投稿者:八巻 美恵 | 投稿日:2012年3月25日 |

夏を涼しくすごすのは、冬あたたかくというのより、いろんな工夫がいる。今は夏でも冬でもできるだけ外界を遮断した部屋でエアコンをオンにすれば、とりあえず涼しくもなりあたたかくもなる。けれども、外の世界をむりやり無関係にすることで成立しているその涼しさといいあたたかさといい、それほど快適なものとは言えない。

こどものころに暮らしていた家は木造平屋で、あちこちすきま風が通りぬけていた。ごはんのあとに食卓で父が吸う煙草の煙はまっすぐにのぼってはいかれず、いつも斜めにたなびくのだった。長谷川時雨の『旧聞日本橋』を拾い読みしていて、そんなことも思い出した。

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映画を見て、映画に振り回される。
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カテゴリー:映画 | 投稿者:uematsu | 投稿日:2012年3月22日 |

僕の友人に映画が大好きな人物がいる。僕も映画は好きだが、彼ほどではない。実際に映画を撮り続けている映画作家でも、彼ほど映画を愛している人物はいないのではないかと思うほどである。

それほど映画を愛しているのだが、「映画の方はもしかしたらオレを愛してはいないのではないかと思うんだ」と彼が僕に言ったことがある。映画を見すぎて、おつむにきたのか?と思ったが、そうではないならしい。どうやら、二三日に一度は、映画にいじめられているという印象をもつことがあるという。

例えば、青空。空が真っ青に晴れ渡り、そこに真っ白な雲が浮かんでいる。そんな時、彼は必ず「ジョン・フォードの青空だ」とつぶやく。が、真っ青に晴れ渡り、真っ白な雲が浮かんでいても、ジョン・フォードの青空にならないこともある。そんな時、彼は思うのだそうだ。「あと、雲の数が1割ほど少なければ、ジョン・フォードの青空になるのに!」と。

同じように、風でカーテンが揺れているのを見て、「ああ、もう少し風が弱ければ、ヴィスコンティの『山猫』と同じ感じなんだけどなあ」と思い、地元兵庫県芦屋の海を眺めては「『気狂いピエロ』の地中海の色にはほど遠い」と思ってしまうのだそうだ。

最近、とみにこの感覚が鋭くなってしまい、メシを食っていても、女の子と飲んでいても、映画と少し違うことばかりが目についてしまって、毎日が苦痛だと言い出したのである。

さて、どうしたものか。どうすればいいのか。と彼は僕に悩ましい顔をするのだが、考えていても妙案は浮かばず、「とりあえず」と声を発すると、「今日で終わってしまう映画があるから、見てくるよ」と力なく笑いながら立ち上がるのだった。


はじめまして/「e読書ラボ見学ツアー」について/電子書籍について
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カテゴリー:電子書籍,青空文庫 | 投稿者:米田 | 投稿日:2012年3月21日 |
青空文庫のイラスト

とりあえず、自己紹介から。
おおかたの人は、はじめましてだろうと思います。米田と申す者です。
青空文庫工作員として、いろんな作品の入力や校正に当たらせてもらってます……だけだと、なんらプロフィールと変わらないので、大雑把に、なんでこんなことをはじめたのか、動機やら、なんやら、そもそも、なんで僕のようなアオニ才が、青空ブログに書くことになったのか(っていうか、ぶっちゃけこの「青空ブログ」の再開をセッツいた原因が自分にあるっぽい)、などについて、プチプチと書いていこうと思います。
とりあえず、最近のことに当たるので、なんでこの欄を書くことになったのか、について。
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青空文庫/朗読・音声化入門ガイド
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カテゴリー:WEB,電子書籍,青空文庫 | 投稿者:OKUBO Yu | 投稿日:2012年3月20日 |

以前よりも声のお仕事への注目が高まり、また福祉への関心が大きくなりつつある昨今、朗読をはじめとした文章の音声化作業に対しての人気が上がりつつあるようです。twitterでもつい最近そういった盛り上がりがあったみたいで。

私も様々なご縁から(上記の両面から)そういった作業へ関わるようになり、今ではそれをひとつの生業としているのですから、まったく不思議なものなのですが、業界関係者らの認識としては、その人気の一方で細々としたノウハウがさほど共有されていない、というのがただいまのネット上での現状であります。基本的には青空文庫の朗読などは細かいことを気にせず自由にじゃんじゃんやっていただければいいと思うのですが、それでもこれからやるにあたって「ああどうしたらいいのかな、どうやったらうまくできるのかな」とお思いの方もおられるかと思いますので、不肖わたくしがここでメモの筆でも執ってみようと思うのです。

 

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レティナの青空
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カテゴリー:テクノロジー,青空文庫 | 投稿者:ag | 投稿日:2012年3月18日 |

AppleのiPadにも青空文庫を読む専用ビュワーがいくつか出ていて、それを使ってたまに青空文庫を読むことがあるんだけど、とてもじゃないけど長い時間それを手にして読書するにはiPadは重すぎる。おそらく、感覚的には500gを切らなければ持ち続けるには辛いと思う。だから、初代iPadは新しい時代を予感させる端末として買ったとしても、iPad2は初代より軽くなったとは言えまだ500gを切ることはなかったので手を出さずにいた。

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新aozora blogにて
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カテゴリー:青空文庫 | 投稿者:Horash Qudita | 投稿日:2012年3月16日 |

aozora blogに書く事を許されてので、何か書いてみようと思う。前のblogの時のように、空色通信(ひと月の公開ファイルをざっとレビューしたもの)をやってもいいのだけれど(リクエストがあればやりましょう)、少し趣向の変わったことをやってみたい。

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春の雪
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カテゴリー:青空文庫 | 投稿者:ten | 投稿日:2012年3月14日 |

 三月半ば、街の中心を流れる川の土手。大雪はすっかり天に帰ってしまった。帰り損ねたものは、まだまだ咲きそうにもない桜の根にこんもりと固まっている。人は、花の方を待つのだが、その油断への戒めか、雪が降り始めた。不ぞろいの雪は川の流れに取り込まれていく。しかし春の雪というものは、一心不乱に降ったかとおもうと、急に止むもの。だからほとんど積もることはない。その気まぐれに振り回され、人は、再びコートの襟を立て足早に歩く。

 とはいえ、淡い灰色の隙間からみえるのは青い空、土手のこげ茶色の温い道がまっすぐと伸びている。

 

青柳にふりけされけり春の雪
「寒山落木 第一」 正岡子規より


引き算レシピ2 蕗味噌
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カテゴリー:青空文庫 | 投稿者:八巻 美恵 | 投稿日:2012年3月12日 |

おとなになってよかったと思うことのひとつは、こどものころ食べられなかったクセのあるものがおいしいと感じられることだ。それは不思議にお酒が飲めるようになった時期とかさなっている。からだの成長がとまって衰退の時期に移ったという変化の証拠なのかもしれない。

春はさまざまな山菜のあくの強い味に魅了される。おとなの楽しみです。このごろは半分栽培されているような山菜が出回っているけれど、それでもほかの野菜のように一年中手に入るわけではなく、春だけのものだ。だから季節の間にできるだけ食べる。スタートは蕗の薹、雪解けを待たずに早々と出てくる蕗の花のつぼみは春の精をとじこめてほろ苦い。

薄田泣菫の『艸木虫魚』には春について書かれたものがたくさんある。南宗画家として明治のはじめまで生きたという日根対山のエピソードもそのひとつだ。

 対山は自分の居間で、小型の薬味箪笥のようなものにもたれて、頬杖をついたままつくねんとしていたが、客の顔を見ると、
「久しぶりだな。よく来てくれた。」
と言って、心から喜んで迎えた。そしていつもの剣菱をギヤマンの徳利に入れて、自分で燗をしだした。その徳利はオランダからの渡り物だといって、対山が自慢の道具の一つだった。
酒が暖まると、対山は薬味箪笥の抽斗(ひきだし)から、珍らしい肴を一つびとつ取り出して卓子に並べたてた。そのなかには江戸の浅草海苔もあった。越前の雲丹もあった。播州路の川で獲(と)れた鮎のうるかもあった。対山はまた一つの抽斗から曲物(まげもの)を取り出し、中味をちょっぴり小皿に分けて客に勧めた。
「これは八瀬の蕗の薹で、わしが自分で煮つけたものだ。」
客はそれを嘗めてみた。苦いうちに何とも言われない好い匂があるように思った。

このエピソードは数ページの短いもので、こわい結末がついているのだが、それよりも印象が強いのは、薬味箪笥と「わしが自分で煮つけた」蕗の薹。

ちいさな抽斗のひとつひとつにいろんな肴や酒器が入っている箪笥があったら、家で毎日飲まずにはいられませんね。いや、毎日飲むためにこそ薬味箪笥があるというほうが正しいのかもしれない。抽斗をぜんぶあけて見てみたい。お客が顔を出したのは昼間で、案の定、夜まで飲み続けてこわい目にあう。

煮つけた蕗の薹は嘗めているのだから、たぶん蕗味噌だろう。ある程度保存して楽しむためには蕗の薹にも味噌にも火を通すのが一般的な作り方で、味噌に酒や味醂、最近では油や砂糖を加えたりするレシピが多い。

蕗の薹は案外そのへんに顔を出しているから、見つけたら、ひとつかふたつ、細かく切って味噌とただ和える。酒を少し加えて味噌をゆるめると混ぜやすい。火を通さないと、香りも苦みもそのままの春がピシリと身を貫きます。これぞ引き算の力。お酒と合う、ごはんとも合う。そこでだいたい食べきってしまうので、オムレツにするとおいしそうだと思いつつ実現できないままに春は何度も過ぎていく。


引き算レシピ
4

カテゴリー:青空文庫 | 投稿者:八巻 美恵 | 投稿日: |

青空文庫に製本というテーマを持ち込んでくれたのは四釜裕子さん。

製本についてあれこれ相談をしているうちに

四釜の「4」と八巻の「8」とを足した4+8という名前で、

いろいろとささやかながらも楽しい仕事をするようになった。

そのひとつである製本ワークショップには

青空文庫の人たちも多数(笑)参加してくれて、

本の世界はその生まれた所に絶えず戻っていくことが必要なのだと実感する機会にもなった。

 

四釜さんは「健康」というタイトルの

不思議な季刊雑誌の編集もしていた。

「いた」と過去形で書いたのは、

その「健康」が2012年春号をもって休刊となったからだ。

 

製本ワークショップのための打ち合わせで四釜さんと会ったときのことだった。

打ち合わせを終えてから、どうやってかんたんにおいしいものを作るのかという話になり、

手を抜くのはだめ、材料を引いていくほうがいいと思う、と言うと、

それを書いてみたらと提案された。

書けるかどうかわからなかったが、

「健康」にとりあえず一年連載することになってしまった。

そしてそのまま休刊までの3年ほど書いた。

青空文庫で読めるものと関連づけて書いたので、

休刊を機会にこのブログに転載し、同じテーマで書いていくことにしました。

そのタイトルが「引き算レシピ」です。


しばらく活動していませんでした
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カテゴリー:青空文庫 | 投稿者:code zip | 投稿日:2012年3月11日 |

野口さんとの再会を機に中断してた工作員活動をしようと思っています。

作品入力で滞っているものを、再入力始めました。

自分も出戻りなのかな。(^_^;)

庭に出てきたチューリップの芽。

今日は311去年の今日、地震にあった。

津波を映像で見た。忘れ得ぬ日。
311 芽生え
今日ここに書いている。何かの縁でしょう。

自分にできることで、何かを残していきたい。


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