そりとランターン

新美南吉




ランタンともしたそりだから、
ひばなみたいにはしつてる。

ランタンほのかなそりだから、
そこだけ粉雪見えてゐる。

ランタンあをいそりだから、
馴鹿となかいのしり光つてる。

ランタン消えそなそりだから、
誰かゞ両手でおほつてる。

ランタンゆれてるそりだから、
てうははやしを出て見てる。





底本:「日本児童文学大系 第二八巻」ほるぷ出版
   1978(昭和53)年11月30日初刷発行
底本の親本:「赤い鳥」赤い鳥社
   1932(昭和7)年6月
初出:「赤い鳥」赤い鳥社
   1932(昭和7)年6月
入力:菅野朋子
校正:noriko saito
2010年12月9日作成
2016年1月30日修正
青空文庫作成ファイル:
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