手紙

慶応二年十一月十六日 溝渕広之丞あて

坂本龍馬




拝啓候。
然ニ昨日鳥渡(ちよつと)申上候彼騎銃色※(二の字点、1-2-22)手を尽し候所、何分手ニ入かね候。先生の御力ニより候ハずバ外ニ術なく御願の為参上仕候。何卒御願申上候。彼筒の代金ハ三十一両より三十三両斗かと存候。うち今一所より申来候もの四十金 申候。あまり法外に高金と存候まゝ無余儀先生を労し奉候。
宜しく御聞込可下候。
十六日
頓首。
才谷梅太郎
溝渕広之丞先生
左右





底本:「龍馬の手紙」宮地佐一郎、講談社学術文庫、講談社
   2003(平成15)年12月10日第1刷発行
   2008(平成20)年9月19日第7刷発行
※底本手紙の写真のキャプションに、(高知 秦家蔵)とあります。
※丸括弧付きの語句は、底本編集時に付け加えられたものです。
※直筆の手紙の折り返しに合わせた改行は、省いて入力しました。
入力:Yanajin33
校正:Hanren
2010年7月28日作成
2011年6月17日修正
青空文庫作成ファイル:
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