手紙

慶応三年五月八日 三吉慎蔵あて

坂本龍馬




此度出崎仕候上ハ、御存(知)の事件ニ候間、万一の御報知仕候時ハ、愚妻儀本国ニ送り返し可申、然レバ国本より家僕及老婆壱人、御家まで参上仕候。其間愚妻おして尊家に御養置可遣候よふ、万※(二の字点、1-2-22)御頼申上候。拝稽首。
五月八日
龍馬
慎蔵様
左右
三吉慎蔵様
坂本龍馬
御直披
五月八日出帆時ニ認而家ニ止ム。
(朱印)





底本:「龍馬の手紙」宮地佐一郎、講談社学術文庫、講談社
   2003(平成15)年12月10日第1刷発行
   2008(平成20)年9月19日第7刷発行
※底本手紙の写真のキャプションに、(下関 長府博物館蔵)とあります。
※丸括弧付きの語句は、底本編集時に付け加えられたものです。
※直筆の手紙の折り返しに合わせた改行は、省いて入力しました。
入力:Yanajin33
校正:Hanren
2010年8月26日作成
2011年6月17日修正
青空文庫作成ファイル:
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