手紙

慶応三年五月二十八日 伊藤助太夫あて

坂本龍馬




此度さし出セし曽根拙蔵にハ、大兄よりも色※(二の字点、1-2-22)御咄合可(おはなしあひつかはさるべく)候。そして此男に下の関の唐物やに御申聞、皆※(二の字点、1-2-22)此拙蔵に御引合可遣候。三吉大夫ニもくハ敷御申(なされ)候得バ、此拙蔵ハ何でも出来ることだけハ御定約(ぢゃうやく)仕候間、御国(長州)の御為にも、よ程相成、私の国(土佐)ニもつがふよろしく商談相立可申候と存候。不具。
五月廿八日

九三先生
才谷
机下





底本:「龍馬の手紙」宮地佐一郎、講談社学術文庫、講談社
   2003(平成15)年12月10日第1刷発行
   2008(平成20)年9月19日第7刷発行
※底本手紙の写真のキャプションに、(東京 伊藤家文書)とあります。
※丸括弧付きの語句は、底本編集時に付け加えられたものです。
※直筆の手紙の折り返しに合わせた改行は、省いて入力しました。
入力:Yanajin33
校正:Hanren
2010年8月26日作成
2011年6月17日修正
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