養蚕の歌

槇村浩




(一)我が日の本の帝国の 国をば富ます第一は二寸の虫の
 吐き出づる 白き生糸と知られける
(二)遠くは昔神代より 伝へ/\て三千年
 蚕の糸も集まれば 国の命をつなぐなり
(三)生糸の光沢かゞやきて 光は及ぶよろづ国
 重なる産地数ふれば 長野に愛知群馬県
(四)養蚕の業は古くより 御国を富ます業なるぞ
 国を思はん者は皆 勉め励めよ養蚕を
(大正十二・三・一一)





底本:「槇村浩全集」平凡堂書店
   1984(昭和59)年1月20日発行
※著者が、高知市立第六小学校三年生、四年生のときの作品。謄写版刷りの、同校文集「蕾」から、底本に採録された。
入力:坂本真一
校正:雪森
2014年9月25日作成
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