●2002.2.4
・原民喜『廃墟から』
 私は内心の昴揚《こうよう》を感じた。 → 私は内心の昂揚《こうよう》を感じた。 【昴揚】
・アンリ・ド・レニエエ作、森鴎外(森林太郎)訳『復讐』
 主人は大抵此別荘にぱかりゐる。 → 主人は大抵此別荘にばかりゐる。 【ぱかり】
 併しそれぱかりでは無い。 → 併しそればかりでは無い。 【ぱかり】
 己は自状するが、 → 己は白状するが、 【自状】
●2002.1.30
・海野十三『一坪館』
 早くのほっておかないと、 → 早くのぼっておかないと、 【のほって】
・島崎藤村『夜明け前 第一部上』
 留守の間にもよく見舞いにおいでで、 → 留守の間にもよく見舞いにおいでて、 【おいでで】
 せめてあの人だけは生かし置きたかった。 → せめてあの人だけは生かして置きたかった[#底本では「生かし置きたかった」]。
 飯田《いいだ》の在へ隠退が → 飯田《いいだ》の在への隠退が 【在へ隠退が】
 こともよくあらば惑ふ → こともよくしあらば[#底本では「よくあらば」]惑ふ
・原民喜『美しき死の岸に』
 瀟酒《しょうしゃ》な建物を出て、 → 瀟洒《しょうしゃ》な建物を出て、 【瀟酒】
●2002.1.29
・海野十三『恐竜島』
 そのあとのことはよくおほえていなかった。 → そのあとのことはよくおぼえていなかった。 【おほえて】
 組員はかわるがわるポートに乗り、 → 組員はかわるがわるボートに乗り、 【ポート】
 そのチンビラ犬。 → そのチンピラ犬。 【チンビラ】
・三遊亭圓朝作、鈴木行三校訂『文七元結』
 男「なに宜《い》い事があるもんか、 → 長[#「長」は底本では「男」と誤記]「なに宜《い》い事があるもんか、
・原民喜『冬日記』
 跫音が絶望杓に耳に残る。 → 跫音が絶望的に耳に残る。 【絶望杓】
・宮本百合子『宵(一幕)』
 やす子 熱度許りもね、 → やす子 熱度計りもね、 【許り】
●2002.1.28
・海野十三『恐竜島』
 玉大郎は、ベットの上に半身《はんしん》を → 玉太郎は、ベットの上に半身《はんしん》を 【玉大郎】
 玉大郎は、その場の光景に → 玉太郎は、その場の光景に 【玉大郎】
・海野十三『金属人間』
 それを聞くいていると、 → それを聞いていると、 【聞くいて】
・海野十三『超人間X号』
 所員たちはすぐ気がっいた。 → 所員たちはすぐ気がついた。 【気がっいた】
 そういぅことの絶対にない → そういうことの絶対にない 【そういぅ】
●2002.1.25
・菊池寛『乱世』
 空を覆樫の梢を → 空を覆う樫の梢を[#底本では「空を覆樫の梢を」]
・大阪圭吉『香水紳士』
 クルミ[「クルミ」は底本では「 ルミ」と誤植]はさんの心の中に → クルミ[「クルミ」は底本では「 ルミ」と誤植]さんの心の中に 【はさん】
・海野十三『霊魂第十号の秘密』
 因っていることもあるんだ → 困っていることもあるんだ 【因って】
・佐々木味津三『旗本退屈男 第九話 江戸に帰った退屈男』
 貴公椎児いじりは得意じゃろう → 貴公稚児いじりは得意じゃろう 【椎児】
 井戸堀人夫を入れて → 井戸掘人夫[#底本では「井戸堀人夫」と誤植]を入れて
 ※その他、「新堀伝いの左へ」の「堀」以外、すべての「堀」を「掘」へ。
●2002.1.24
・池宮城積宝『奥間巡査』
 金鏡を貯蓄して今よりも → 金銭を貯蓄して今よりも 【金鏡】
 さう云ふ乱暴な遊び万をする客に対しては → さう云ふ乱暴な遊び方をする客に対しては 【遊び万】
 長い間、早魃が続いた → 長い間、旱魃が続いた 【早魃】
 その歳は長い早魃が続いた為めに → その歳は長い旱魃が続いた為めに 【早魃】
・海野十三『烏啼天駆シリーズ・2 心臓盗難』
 だが役は格別にそれに憤慨するようなこともなく、 → だが彼は格別にそれに憤慨するようなこともなく、 【役は】
・海野十三『骸骨館』
 骸骨にぴっくりしたのだ。 → 骸骨にびっくりしたのだ。 【ぴっくり】
・海野十三『雪魔』
 彦太は因った顔をしながら → 彦太は困った顔をしながら 【因った】
・楠山正雄『浦島太郎』
 ていねんにおじぎしました。 → ていねいにおじぎしました。 【ていねん】
・佐々木味津三『旗本退屈男 第十一話 千代田城へ乗り込んだ退屈男』
 変化《へんげ》の其似をしたのでござります → 変化《へんげ》の真似をしたのでござります 【其似】
・堺利彦『獄中生活』
 住居といわねばならぬ、。 → 住居といわねばならぬ。 【、。】
・渡辺温『遺書に就て』
 ※すべての「詑び」を「詫び[#底本では「詑び」と誤植]」へ変更。
・渡辺温『赤い煙突』
 眼を拭いながら彼女に詑びた。 → 眼を拭いながら彼女に詫び[#底本では「詑び」と誤植]た。
●2002.1.23
・菊池寛『仇討三態』
 惟念には初めての新作務が、 → 惟念には初めての薪作務が、 【新作務】
 多年の作務に色が槌せて、 → 多年の作務に色が褪せて、 【槌せて】
 与えであるはずの無念の傷跡とが、 → 与えてあるはずの無念の傷跡とが、 【与えで】
 所詮は悟道の妨げしゃ。 → 所詮は悟道の妨げじゃ。 【妨げしゃ】
・菊池寛『乱世』
 明目は潔い最期を心掛けようではござらぬか。 → 明日は潔い最期を心掛けようではござらぬか。 【明目】
・夏目漱石『永日小品』
 書斎の戸がいつの間か、 → 書斎の戸がいつの間にか[#底本では「いつの間か」]、
●2002.1.18
・岡本綺堂『玉藻の前』
 咋日のかたきは → 昨日のかたきは 【咋日】
 彼らの反対は師道も内々予期していたので。 → 彼らの反対は師道も内々予期していたので、[#底本では読点が句点]
・桑原隲蔵『晋室の南渡と南方の開発』
 蠻夷として擯斥もし經侮もした。 → 蠻夷として擯斥もし輕侮もした。 【經侮】
・夏目漱石『草枕』
 ども才子肌《さいしはだ》で → どうも才子肌《さいしはだ》で 【ども】
・夏目漱石『夢十夜』
 両手に握った手綱《てづな》を → 両手に握った手綱《たづな》を 【《てづな》】
●2002.1.16
・海野十三『怪星ガン』
 ぴたりと松葉杖をとめ、、 → ぴたりと松葉杖をとめ、 【、、】
 なんとかして第六号艇をすくう道はないかと、、 → なんとかして第六号艇をすくう道はないかと、 【、、】
 楽しい時もあったが、、地球を出発してからもはや百日に近い。 → 楽しい時もあったが、地球を出発してからもはや百日に近い。 【、、】
 先生のひきいていられを『宇宙の女王《クィーン》』号を → 先生のひきいていられる『宇宙の女王《クィーン》』号を 【いられを】
 テッド隊員のご健康を祝します → テッド隊員[#「テッド隊員」はママ]のご健康を祝します
●2002.1.15
・島崎藤村『千曲川のスケッチ』
 畠に出て「サク」を切ってるい → 畠に出て「サク」を切っている 【切ってるい】
 一|葉《は》二葉づつ → 一|葉《は》二葉ずつ 【づつ】
・夏目漱石『こころ』
 私は固《もと》より異議のありようはずがありません → 私に固《もと》より[#底本では「私は固《もと》より」]異議のありようはずがありません
●2002.1.14
・小林多喜二『党生活者』
 ※すべての「/〃\」を「/″\」へ。
・岡本かの子『狂童女の戀』
 ※「/〃\」と「/゛\」を「/″\」へ。
・国木田独歩『少年の悲哀』(旧字・旧仮名)
 海にのぞむ窓は悉《こと/〃\》く開かれ、 → 海にのぞむ窓は悉《こと/″\》く開かれ、 【/〃\】
・国木田独歩『怠惰屋の弟子入り』
 ※HTMLファイルのみ、すべての「/〃\」を「/″\」へ。
・国木田独歩『石清虚』
 ※すべての「/〃\」を「/″\」へ。
・海野十三『少年探偵長』
 ※エキスパンドブック版の不備を修正
・夏目漱石『こころ』
 その代り縫い悪《にく》いのよそりゃあ。 → その代り縫い悪《にく》いのよそりあ。[#底本では「そりゃあ。」]
 年数の多いものを先輩と呼ぶならぱ、 → 年数の多いものを先輩と呼ぶならば、 【ならぱ】
 自分を罵《のの》った事もあります。 → 自分を罵《ののし》った事もあります。 【《のの》】
 彼の、心には錆《さび》が出ていたとしか、 → 彼の心には錆《さび》が出ていたとしか、 【彼の、】
 その場を取り繕《とりつ》っておかなければ → その場を取り繕《つくろ》っておかなければ 【《とりつ》】
 私より遥《はるか》かに高いところに → 私より遥《はる》かに高いところに 【《はるか》】
 今度は奥さんに叱《し》られて → 今度は奥さんに叱《しか》られて 【《し》】
 一言《ひとこそ》私語《ささや》いてくれるものが → 一言《ひとこと》私語《ささや》いてくれるものが 【《ひとこそ》】
●2002.1.12
・夏目漱石『こころ』
 「あるというほどありやしません」 → 「あるというほどありゃしません」 【ありや】
 背中を障子《しょうじ》に靠《もた》たせていた。 → 背中を障子《しょうじ》に靠《も》たせていた。 【《もた》】
 極《きおま》ってますから、 → 極《きま》ってますから、 【《きおま》】
 帰り際《ごわ》に、もしもの事があったら → 帰り際《ぎわ》に、もしもの事があったら 【《ごわ》】
 呼んでくれるようにわぎわざ断っていた。 → 呼んでくれるようにわざわざ断っていた。 【わぎわざ】
 私の過去を絵巻物《えんまきもの》のように、 → 私の過去を絵巻物《えまきもの》のように、 【《えんまきもの》】
●2002.1.11
・国木田独歩『二少女』
 其二階で赤兒 → 其二階で赤児 【赤兒】
 東京電話交換局《とうきゃうでんわこうくわんきょく》 → 東京電話交換局《とうきょうでんわこうくわんきょく》[#「とうきょう」は底本では「とうきゃう」と誤植]
 客の少女は田川《たがは》 → 客の少女は田川《たがわ》[#「たがわ」は底本では「たがは」と誤植]
 平岡《ひらおか》 → 平岡《ひらおか》[#「ひらおか」は底本では「ひらをか」と誤植]
 小石川《こいしかわ》 → 小石川《こいしがわ》 【かわ】
 ※『「源ちゃんにあげて下さいな、今夜焼きたてが食べさせたいことねエ、そら熱いですよ。」』で改行されている部分を、そのまま改行せず、『とお秀に渡す。』を『そら熱いですよ。」』の後につなげる。
 ※加えて、ファイル末尾に以下の注記を入れる。「※底本に見る旧仮名の新仮名への直し漏れは、あらためた上で「誤植」として注記した。」
●2002.1.9
・岡本綺堂『綺堂むかし語り』
 料理屋がある。れを筆頭として → 料理屋がある。それを筆頭として 【れを】
 せいぜい二十分か二十分で → せいぜい二十分か三十分で 【二十分】
 お話の頂序として、 → お話の順序として、 【頂序】
 現にわたしが今治まっている → 現にわたしが今泊まっている 【治】
 遺瀬ない女の → 遣瀬ない女の 【遺瀬】
 その時い木の下蔭を → その暗い木の下蔭を 【時い】
 プツシー・パークに劣らない → プッシー・パークに劣らない 【プツシー】
・桑原隲蔵『支那史上の偉人(孔子と孔明)』
 『論語』を一讀すれば容易に理曾することが出來る。 → 『論語』を一讀すれば容易に理會することが出來る。 【理曾】
●2002.1.8
・太宰治『人間失格』
 ※テキストファイルのヘッダー部分を、現在使用している【テキスト中に現れる記号について】の注意書きに変更。
・北村透谷『楚囚之詩』
 底事《ママ》此の → 底事[#「底事」に〔ママ〕と傍書]此の
 地の上には《ママ》ふバイヲレット → 地の上には[#「は」に〔ママ〕と傍書]ふバイヲレット
●2002.1.4
・伊藤左千夫『野菊の墓』
 しなやかに光択《つや》のある鬢《びん》の → しなやかに光沢《つや》のある鬢《びん》の 【光択】
・伊藤左千夫『浜菊』
 転《うた》た旅情のを → 転《うた》た旅情の心細さを 【旅情のを】
 それはど憎らしい顔も → それほど憎らしい顔も 【それはど】
●2001.12.31
・島崎藤村『朝飯』
 辛い目に出遇ったことある。 → 辛い目に出遇ったことがある。 【ことある】
・中原中也『在りし日の歌』
 青き女《をみな》の顎《あざと》かと → 青き女《をみな》の顎《あぎと》かと 【《あざと》】
・中原中也『山羊の歌』
 しかしいまではも諦めて → しかしいまではもう諦めて 【いまではも】
●2001.12.29
・菊池寛『恩讐の彼方に』
 ※[#「王へん」に「毒」 245-13]瑁だとすれば、 → ※[#「王へん」に「毒」 245-13]瑁だとすれば、 【[】
●2001.12.25
・夏目漱石『一夜』
 「茶毘《だび》だ、荼毘だ」 → 「荼毘《だび》だ、荼毘だ」 【茶毘】
●2001.12.24
・森鴎外『舞姫』
 浮世なうきふしをも知りたり、 → 浮世のうきふしをも知りたり、 【浮世な】
 フリンヂイシイの港を出でゝより、 → ブリンヂイシイの港を出でゝより、 【フリンヂイシイ】
 珈琲 → ※※[#「珈琲」の「おうへん」が「くちへん」]
 曾てに大學に繁く通ひし折、 → 曾て大學に繁く通ひし折、 【曾てに】
●2001.12.22
・中島敦『光と風と夢』
 島民の声が政府を脅していていたことは事実だが、 → 島民の声が政府を脅していたことは事実だが、 【いていた】
 その青年共は戦争と聞いたただけで、 → その青年共は戦争と聞いただけで、 【聞いたただけ】
 雨はじきに過ぎたが、 まだ近処を襲っている → 雨はじきに過ぎたが、まだ近処を襲っている 【※スペース削除】
 ツシタラの 温かき心に報いんとて → ツシタラの温かき心に報いんとて 【※スペース削除】
 この道を贈る。 我等が築けるこの道 → この道を贈る。我等が築けるこの道 【※スペース削除】
●2001.12.21
・中島敦『光と風と夢』
 どうやち頭の中で → どうやら頭の中で 【どうやち】
・国木田独歩『武蔵野』
 不覇奔逸の気 → 不羈奔逸の気 【覇】
 惹《ひ》くだら《ママ》うか → 惹《ひ》くだらうか[#「だらうか」はママ]
・国木田独歩『たき火』
 杜なり。木がらしその梢に鳴りつ。 → 杜《もり》なり。木《こ》がらしその梢《こずえ》に鳴りつ。
 この群の年かさをる子 → この群の年かさなる子 【かさをる】
・石川啄木『石川啄木詩集』
 四月十有三目、日は照らず、 → 四月十有三日、日は照らず、 【三目】
 手足を誰が来て盗んで行っても → 手足を誰か来て盗んで行っても 【誰が来て】
 ゆくりなく、がの呼子の笛が → ゆくりなく、かの呼子の笛が 【がの】
・石川啄木『弓町より』
 「輿《きょう》の湧いた時」 → 「興《きょう》の湧いた時」 【輿】
 軽蔑せねばならぬような事情が私にあったからある。 → 軽蔑せねばならぬような事情が私にあったからである。 【あったからある】
 (※合わせて、入力者注の記号「*」をすべて「#」へ)
●2001.12.20
・石川啄木『時代閉塞の現状』
 我々はさららに、現実暴露、無解決、平面描写、劃一線の → 我々はさらに、現実暴露、無解決、平面描写、劃一線の 【さららに】
 [*「一見して矛盾に見え」の十文字に傍点] → [#「一見して矛盾に見える」の十文字に傍点](※合わせて、入力者注の記号「*」をすべて「#」へ)
●2001.12.19
・幸徳秋水『文士としての兆民先生』
 維代美学 → 維氏美学[#底本では「維代美学」と誤植]
●2001.12.18
・中島敦『山月記』(新字・新仮名)
 何処《どこ》も求めようもない。 → 何処《どこ》に求めようもない。 【何処《どこ》も】
●2001.12.15
・中島敦『李陵』
 黥《けい》 → 黥《げい》[#ルビの「げい」は底本では「けい」と誤植]
●2001.12.14
・太宰治『新釈諸国噺』
 懐硯《ふとこちすずり》 → 懐硯《ふところすずり》
・木下杢太郎『南蛮寺門前』
 うかれ男 善う見える。はれ、偽の底が善う見える。 → うかれ男 善う見える。はれ、偽の底が善う見える。(※HTML版のタグ修正)
●2001.12.12
・夏目漱石『吾輩は猫である』(新字・新仮名)
 並んで懸《け》けてある傍《かたわ》らに → 並んで懸《か》[#底本では「け」とルビ]けてある傍《かたわ》らに
●2001.12.11
・石川啄木『一握の砂』
 穏《おだや》かならむ目付《めつき》して → 穏《おだや》かならぬ目付《めつき》して 【ならむ】
 邦人《くに》の顔たへがたく卑《いや》しげに → 邦人《くにびと》の顔たへがたく卑《いや》しげに 【《くに》】
・太宰治『右大臣実朝』
 関東の長者となられ征夷大将軍の宣旨を腸り、 → 関東の長者となられ征夷大将軍の宣旨を賜り、 【腸り】
 故の如く懈綬の儀有る可からざるの趣、 → 故の如く懈緩の儀有る可からざるの趣、 【懈綬】
 まあそれ故にこそ故右大巨さまも、 → まあそれ故にこそ故右大臣さまも、 【右大巨】
 たまたま御気色を豪つた御家人が、 → たまたま御気色を蒙つた御家人が、 【豪つた】
 将軍家姻霞の興を催され、 → 将軍家烟霞の興を催され、 【姻霞】
 諸国炎早を愁ふ、 → 諸国炎旱を愁ふ、 【炎早】
 またこの陰謀の件類の中に和田さまの御子息、 → またこの陰謀の伴類の中に和田さまの御子息、 【件類】
 今日御所中に抜露すと云々。 → 今日御所中に披露すと云々。 【抜露】
●2001.12.8
・中島敦『山月記』(新字・新仮名)
 隴西《ろうせい》[#底本ではルビが「ろうさい」と誤植] → 隴西《ろうさい》
 ※一般的に「ろうせい」が使われることが多いが、「ろうさい」が間違えとは言えないので底本通りに再変更。ちなみに、新潮文庫、岩波文庫は「ろうさい」を採用。角川文庫、小学館「昭和文学全集」、広辞苑などは「ろうせい」を採用。
・中島敦『牛人』
 錯乱したのではないかと、いかぶる風である。 → 錯乱したのではないかと、いぶかる風である。 【いかぶる風】
・石川啄木『悲しき玩具』
 何が一つ騒ぎを起してみたかりし、 → 何か一つ騒ぎを起してみたかりし、 【何が一つ】
●2001.12.7
・中島敦『山月記』(新字・新仮名)
 隴西《ろうさい》 → 隴西《ろうせい》[#底本ではルビが「ろうさい」と誤植]
・夏目漱石『吾輩は猫である』(新字・新仮名)
 会津領《あいずりょう》 → 会津領《あいづりょう》[#底本ではルビが「あいずりょう」]
 曖々然《あいあいぜん》昧々前《まいまいぜん》 → 曖々然《あいあいぜん》昧々然《まいまいぜん》 【昧々前】
●2001.11.20
・中島敦『光と風と夢』
 「君の黒色人及び褐色人《ブラックス・アンド・チョコレーツ》[#ルビぼ「ブラックス・アンド・チョコレーツ」は「黒色人及び褐色人」にかかる]」 → 「君の|黒色人及び褐色人《ブラックス・アンド・チョコレーツ》」
 毎日|苔《むち》打《う》たれている → 毎日|笞《むち》打《う》たれている 【苔】
●2001.11.19
・南方熊楠『十二支考(1)虎に関する史話と伝説民俗』
 廖仲薬《こうちゅうやく》 → 廖仲薬《りょうちゅうやく》[#底本ではルビの「りょうちゅうやく」が「こうちゅうやく」と誤記]
●2001.11.16
・與謝野晶子『私の生ひ立ち』
 腫物《おでき》の跡が充満《いつばい》ある、 → 腫物《おでき》の跡が充満《いつぱい》ある、 【《いつばい》】
 春であるなら遅い早いにかゝはらす、 → 春であるなら遅い早いにかゝはらず、 【かゝはらす】
 薄団《ふとん》の中へ針を入れて → 蒲団《ふとん》[#底本では「薄団」と誤植]の中へ針を入れて
 ※「真先《まつさき》の車は父で、」の所は改行せず
 堺の街端《はづ》れは → 堺の街|端《はづ》れは
●2001.11.14
・水野仙子『輝ける朝』
 すべての「逹」を「達」へ
「纏」を「纒」へ
 すべての「舎」を「舍」へ
 外字字体説明中の「争」を「爭」へ
「捜」を「搜」へ
・萩原朔太郎『月に吠える』
 いきもの[#「いきもの」に傍点」のやうな月が、 → いきもの[#「いきもの」に傍点]のやうな月が、 【傍点」】
●2001.11.12
・岡本綺堂『半七捕物帳 かむろ蛇』
 そこには芒が例れて乱れている → そこには芒が倒れて乱れている 【例れ】
・宮沢賢治『双子の星』
 外套《がいとう》を着た稲妻《いなづま》が、 → 外套《がいとう》を着た稲妻《いなずま》が、 【《いなづま》】
●2001.11.6
・太宰治『逆行』(旧字・旧仮名)
 「逹」を「達」へ(包摂規準のため)
・若山牧水『地震日記』
 すべての「逹」を「達」へ(包摂規準のため)
●2001.11.5
・エドガー・アラン・ポー作、佐々木直次郎訳『アッシャー家の崩壊』
 領地の本来の名を「アッシヤー家」という奇妙な、 → 領地の本来の名を「アッシャー家」という奇妙な、 【シヤ】
 アッシヤーの頼みで、私はこの仮埋葬の支度を手伝った。 → アッシャーの頼みで、私はこの仮埋葬の支度を手伝った。 【シヤ】
・有島武郎『広津氏に答う』
 あらゆる制度および機関《ことに政治機関)を → あらゆる制度および機関(ことに政治機関)を 【《】
・桑原隲蔵『秦始皇帝』
 是等の名將を採用して居る → 是等の名稱を採用して居る 【名將】
●2001.10.31
・岡本綺堂『綺堂むかし語り』
 低い貸船産も大きい栗の木も → 低い貸船屋も大きい栗の木も 【貸船産】
 車の上でむ話しながら帰って、 → 車の上でも話しながら帰って、 【車の上でむ】
●2001.10.29
・横光利一『機械』
 ※ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号をMacintoshの拡張文字より「|」へ。
 ※入力者注の記号を[*]から[#]へ
●2001.10.26
・泉鏡花(泉鏡太郎)『人魚の祠』
 「児」を「兒」へ
 すべての「装」を「裝」へ
 すべての「髪」を「髮」へ
 「嬢」を「孃」へ
・泉鏡花(泉鏡太郎)『蛇くい』
 すべての「髪」を「髮」へ
・岡本かの子『秋雨の追憶』
 「騒」を「騷」へ
 「奥」を「奧」へ
・岡本綺堂『綺堂むかし語り』
 商家でも店でこそランプを用《もちい》いたれ、 → 商家でも店でこそランプを用《もち》いたれ、 【《もちい》】
 子供は雑煮の箸《はし》を投《ほお》り出して → 子供は雑煮の箸《はし》を投《ほう》[#ルビの「ほう」は底本では「ほお」と誤植]り出して
 私は今でもぞっ[#「ぞっと」に傍点]とする。 → 私は今でもぞっ[#「ぞっ」に傍点]とする。 【[#「ぞっと」に傍点]】
 いわゆる悪戯《いたづら》っ子《こ》として → いわゆる悪戯《いたずら》っ子《こ》として 【《いたづら》】
 饂飩《うどん》を食う客が多くなった、 → 饂飩《うどん》を食う客が多くなった。 【多くなった、】
 中鳴俊雄《なかじまとしお》 → 中嶋俊雄《なかじまとしお》 【中鳴】
 かぐつちは目黒の寺に崇《たた》りして → かぐつちは目黒の寺に祟《たた》りして 【崇】
●2001.10.24
・ライネル・マリア・リルケ作、森鴎外(森林太郎)訳『祭日』
 我等一族の休戚《きゆうせき》のために → 我等一族の休戚《きうせき》のために 【《きゆうせき》】
●2001.10.20
・内藤湖南『禹貢製作の時代』『易疑』『応仁の乱に就て』『大阪の町人学者富永仲基』『概括的唐宋時代観』『近畿地方に於ける神社』『近代支那の文化生活』『敬首和尚の典籍概見』『爾雅の新研究』『支那古典学の研究法に就きて』『支那に於ける史の起源』『支那の書目に就いて』『支那歴史的思想の起源』『章学誠の史学』『尚書稽疑』『蔵書家の話』『文溯閣の四庫全書』
 ※「底本」「底本の親本」の記述修正
・葉山嘉樹『セメント樽の中の手紙』
 一日九十銭の日当の中から、 → 一円九十銭の日当の中から、 【一日】
●2001.10.15
・新美南吉『屁』
 いつでも思いのままに, → いつでも思いのままに、 【,】
 体操《たいそう》など, → 体操《たいそう》など、 【,】
・夏目漱石『吾輩は猫である』(新字・新仮名)
 相変らず春風影裏《しゅうんぷうえいり》に → 相変らず春風影裏《しゅんぷうえいり》に 【《しゅうんぷうえいり》】
●2001.10.12
・田山花袋『ネギ一束』
 強い羈絆《きづな》 → 強い羈絆《きずな》[#ルビの「きずな」は底本では「きづな」と誤植]
・樋口一葉『月の夜』
 おさま砕《くだ》くのなり → お月さま[#「お月さま」は底本では「おさま」と誤植]砕《くだ》くのなり
●2001.10.10
・新美南吉『手袋を買いに・童話における物語性の喪失』
 一々適《かな》った → 作品一々|適《かな》った作品
・新美南吉『おじいさんのランプ』
 八十糎《センチ》 → 八十|糎《センチ》
 大》黒柱《だいこくばしら》を → 大黒柱《だいこくばしら》を
・新美南吉『赤い蝋燭・最後の胡弓弾き』
 身繕《みづくろい》いした。 → 身繕《みづくろ》いした。
・佐々木味津三『旗本退屈男 第二話 続旗本退屈男』
 打撲傷《だぼくしょう》らしい庇をうけて、 → 打撲傷《だぼくしょう》らしい疵をうけて、 【庇をうけて】
 頤《あご》の下に庇をつけておいて帰したゆえ、 → 頤《あご》の下に疵をつけておいて帰したゆえ、 【庇をつけて】
●2001.10.3
・佐々木味津三『右門捕物帖 第2番てがら 生首の進物』
 ※「と――ある、ある! 俗称|白縫《しらぬい》のお芳《よし》、」の行頭を1字下げ
●2001.10.1
・有島武郎『小さき者へ』
 お前たちの助けなけれぱならないものは私ではない。 → お前たちの助けなければならないものは私ではない。 【なけれぱ】
・佐々木味津三『右門捕物帖 第1番てがら 南蛮幽霊』
 くたぴれもうけでしたよ → くたびれもうけでしたよ 【くたぴれ】
 ねた[#「ねた」に傍点]割りや → ねた[#「ねた」に傍点]割りゃ 【りや】
・宮沢賢治『雁の童子』
 と欺うでございます。 → と斯うでございます。 【欺う】
 只今報《むく》いを → 只今|報《むく》いを
 一本抜《ぬ》いて → 一本|抜《ぬ》いて
 色々礼《れい》を → 色々|礼《れい》を
●2001.9.26
・宮沢賢治『セロ弾きのゴーシュ』
 楽長にいじめられるのでした。 ひるすぎみんなは → ※「楽長にいじめられるのでした。」で改行
 トランペットは一生けん命歌っています。 ヴァイオリンも → ※「トランペットは一生けん命歌っています。」で改行
 生意気なことを云うな。ねこのくせに。」 セロ弾きはしゃくにさわって → ※「ねこのくせに。」」で改行
 聞いていてもよほどちがうでしょう。」「ちがわないね。」 → ※「聞いていてもよほどちがうでしょう。」」で改行
 ※「みんなもセロをむりにゴーシュに持たせて」は改行しない。
 第六交響曲《こうきょうきょく》 → 第六|交響曲《こうきょうきょく》
 その晩遅《おそ》く → その晩|遅《おそ》く
●2001.9.24
・宮沢賢治『ひかりの素足』
 權木《くわんぼく》の赤や黄いろの実も → 灌木《くわんぼく》の赤や黄いろの実も 【權木】
●2001.9.17
・ジュウル・クラルテエ作、森鴎外(森林太郎)訳『猿』
 臟品の金剛石である。 → ※[#「臟」の「にくづき」が「貝」、126-上-13]品の金剛石である。
・内藤湖南『尚書稽疑』
 ※底本の親本の記述修正
●2001.9.15
・横光利一『旅愁』
 すべての「椅麗」を「綺麗」へ
 すべての「酒落」を「洒落」へ
 小烏の声のよく響く樹幹をめぐり → 小鳥の声のよく響く樹幹をめぐり 【小烏】
 だんだん鳴咽の声が鎮まるにつれ → だんだん嗚咽の声が鎮まるにつれ 【鳴咽】
●2001.9.13
・正岡子規『読書弁』
 鳴咽之を久しうす。 → 嗚咽之を久しうす。 【鳴咽】
●2001.9.10
・中島敦『山月記』(新字・新仮名)
 曾ての李徴が生きているしヽるヽしヽに。 → 曾ての李徴が生きているしるし[#「しるし」に傍点]に。 【しヽるヽしヽ】
●2001.9.5
・新美南吉『屁』
 水を通ずるため設けてある細い士管の中へ、 → 水を通ずるため設けてある細い土管の中へ、 【士管】
 うでをすっかり士管の中につっこんでいるので、 → うでをすっかり土管の中につっこんでいるので、 【士管】
・黒島伝治『浮動する地価』
 兄はまだ、妻の部屋でくず/\していた → 兄はまだ、妻の部屋でくず[#「くず」はママ]/\していた
 そこで、士地土地土地と → そこで、土地土地土地と 【士地】
 所有地が敷地に遣入っていたのに → 所有地が敷地に這入っていたのに 【遣入って】
 僕等は、さっばりとした → 僕等は、さっぱりとした 【さっばり】
・若山牧水『地震日記』
 其處へ例の「風説」がやつて來た。 → 其處へ例の「風説」がやつて來た。 【「風説」】(半角かぎカッコを全角へ)
・若山牧水『温泉宿の庭』
 ※すべての半角「F」を全角へ
●2001.9.3
・若山牧水『野蒜の花』
 内藤ユ策君の抒情詩社から出したものであつた。 → 内藤※[#「※」は「金+辰」、第3水準1-93-19、101-10]策君の抒情詩社から出したものであつた。
・若山牧水『島三題』
 ※すべての半角「M」「I」「K」を全角へ
・若杉鳥子『ある遊郭での出来事』
 誰も彼も傍観者だ!血眼になって追い迫る男を見ては、 → 誰も彼も傍観者だ! [#底本では「!」の後の全角スペースなし]血眼になって追い迫る男を見ては、
 火点《ひと》し頃になってようやく目をさました。 → 火点《ひとも》し頃になってようやく目をさました。 【《ひと》】
 ※「刃物で、劇薬で、鉄道線路で……。」の後ろの全角スペースを取り、「××楼のあの座敷は、三度情死のあった場所だろうか、」の行頭1字下げをする。そして、[#底本では、この行頭の1字下げ無し]の注を入れる。
 ※「人として異《かわ》りないものを。 」の後ろの半角スペースをすべて取り、次の行(改行のみ)の半角スペースをすべて取る。
●2001.8.31
・森鴎外『津下四郎左衛門』
 其場に残つたのは深痩《ふかで》を負つた → 其場に残つたのは深痍《ふかで》を負つた 【深痩】
・石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』
 策六節 第二次欧州大戦 → 第六節 第二次欧州大戦 【策六節】
 しかし仏英軍との問には恐らく → しかし仏英軍との間には恐らく 【問】
 べルギー派遣軍がドイツの電撃作戦に → ベルギー派遣軍がドイツの電撃作戦に 【べ】(カタカナへ)
 断じてべルサイユの体制に還すのではない → 断じてベルサイユの体制に還すのではない 【べ】(カタカナへ)
 民族国家を完成しょうとして → 民族国家を完成しようとして 【しょう】
 運命にあるのではないでしェうか → 運命にあるのではないでしょうか 【しェ】
 余り短いから、なるペく長くしたい → 余り短いから、なるべく長くしたい 【なるペく】
 東亜と米州とで決戦をやると仮定すれは → 東亜と米州とで決戦をやると仮定すれば 【すれは】
 本当に余震が鏡静して → 本当に余震が鎮静して 【鏡静】
 こういう予首をして亡くなられた → こういう予言をして亡くなられた 【予首】
 諸国家が未だ天皇をその盟主と仰ぎ奉るに至らない問は → 諸国家が未だ天皇をその盟主と仰ぎ奉るに至らない間は 【問】
 敵に決戦戦争を強制しょうとするのである → 敵に決戦戦争を強制しようとするのである 【しょう】
 できるだけ多く搾取しょうとした → できるだけ多く搾取しようとした 【しょう】
 戦争本来の目的は武力を以て徴底的に → 戦争本来の目的は武力を以て徹底的に 【徴底的】
 依然としてドイツ流の直訳を脱【*】してはいない。 → 【*】部分の無意味な改行を取る
 シべリヤ経由でドイツから帰国の途中 → シベリヤ経由でドイツから帰国の途中 【べ】(カタカナへ)
 当町の関東軍参謀は今日考えられるように → 当時の関東軍参謀は今日考えられるように 【当町】
 国防上の見地を軍機【*】上許す限り私としては → 【*】部分の無意味な改行を取る
 私が誠に費弱なる西洋戦史を基礎として → 私が誠に貧弱なる西洋戦史を基礎として 【費弱】
 これは統帥が戦争の手段の内に於【*】て占むる地位の → 【*】部分の無意味な改行を取る
 エルべ、オーデル両河は大王の作戦に重大関係がある。 → エルベ、オーデル両河は大王の作戦に重大関係がある。 【べ】(カタカナへ)
 機動主義に傾くは自然と云うべぎである → 機動主義に傾くは自然と云うべきである 【べぎ】
 第二シュレージエン戦争に於てべーメンに突進した → 第二シュレージエン戦争に於てベーメンに突進した 【べ】(カタカナへ)
 メーレンに侵入し、べーメンに進出して来た → メーレンに侵入し、ベーメンに進出して来た 【べ】(カタカナへ)
 永くべーメンに留まる事が出来ず → 永くベーメンに留まる事が出来ず 【べ】(カタカナへ)
 べーメン侵入に決し、冬営地より諸軍を → ベーメン侵入に決し、冬営地より諸軍を 【べ】(カタカナへ)
 主力をもってダウンをべーメンに圧迫せんとしたが → 主力をもってダウンをベーメンに圧迫せんとしたが 【べ】(カタカナへ)
 後嗣ぺーテル三世は大の大王崇拝者で → 後嗣ペーテル三世は大の大王崇拝者で 【ぺ】(カタカナへ)
 一般軍【*】事界はもちろんである。 → 【*】部分の無意味な改行を取る
 僅か二三十万の軍がアルサスから北海に至る → 僅か二三十万の軍がアルサス[#「アルサス」はママ]から北海に至る
 強敵となって遂にナボレオンを倒したのである。 → 強敵となって遂にナポレオンを倒したのである。 【ナボレオン】
 主力はサボナからアルペンガ附近 → 主力はサボナからアルベンガ附近 【アルペンガ】
 ところがナボレオン着任当時のイタリア軍の状態は甚だ不良で → ところがナポレオン着任当時のイタリア軍の状態は甚だ不良で 【ナボレオン】
 ナボレオンがその天性を発揮して → ナポレオンがその天性を発揮して 【ナボレオン】
 四月二日ニースを発してアルべンガに達し → 四月二日ニースを発してアルベンガに達し 【べ】(カタカナへ)
 ナボレオンは十七日主力をもって西進を開始したが → ナポレオンは十七日主力をもって西進を開始したが 【ナボレオン】
 ドイツ軍は連合側に劣らざる大損告を受けて → ドイツ軍は連合側に劣らざる大損害を受けて 【大損告】
 またアスぺルンの渡河攻撃に於ては遂に失敗 → またアスペルンの渡河攻撃に於ては遂に失敗 【ぺ】(カタカナへ)
 持久戦争たらざるを得ざらしむる原困となった → 持久戦争たらざるを得ざらしむる原因となった 【原困】
 マース左岸に進めんとする専習貝の案に対し → マース左岸に進めんとする専習員の案に対し 【専習貝】
 国民皆兵の徴底が兵力を増大し、 → 国民皆兵の徹底が兵力を増大し、 【徴底】
 シュリーフェン案の如く徴底したものでは → シュリーフェン案の如く徹底したものでは 【徴底】
 我が企図を秘匿してロべチンス村に入り、 → 我が企図を秘匿してロベチンス村に入り、 【べ】(カタカナへ)
 革新については詳しく述ベたから省略する → 革新については詳しく述べたから省略する 【ベ】(ひらがなへ)
 ソ連邦革命は人類歴史上末曽有の事が多い → ソ連邦革命は人類歴史上未曽有の事が多い 【末曽有】
 ソ連革命の一困をなしている事を → ソ連革命の一困をなしている事を 【一困】
 旧時代の残滓とも見るペきかくの如き特権は → 旧時代の残滓とも見るペきかくの如き特権は 【見るペき】
 その後時勢の進歩に従い士官侯補生を募集試験に → その後時勢の進歩に従い士官候補生を募集試験に 【侯補生】
 対抗すべき陸軍武力は一本のシべリヤ鉄道により → 対抗すべき陸軍武力は一本のシベリヤ鉄道により 【べ】(カタカナへ)
 真に水も洩らさぬ挙国一体の有【*】様となった時 → 【*】部分の無意味な改行を取る
 全国民参加と云えは国民の全力傾注に徴底する → 全国民参加と云えば国民の全力傾注に徹底する 【云えは、徴底】
 総て官憲の力で統制しょうとするのは → 総て官憲の力で統制しようとするのは 【しょう】
 農村工業はこの方式に徴底すれば → 農村工業はこの方式に徹底すれば 【徴底】
 宜しく政治家、経済人に一任すペく → 宜しく政治家、経済人に一任すべく 【すペく】
 シべリヤ鉄道の長大な輸送を → シベリヤ鉄道の長大な輸送を 【べ】(カタカナへ)
 全責任を負わしめて全開係者を → 全責任を負わしめて全関係者を 【開係者】
 他民族の心理は内地から出嫁ぎに来た人々に → 他民族の心理は内地から出稼ぎに来た人々に 【出嫁ぎ】
●2001.8.30
・若松賤子『忘れ形見』
 美人といえぱそれまでですが → 美人といえばそれまでですが 【いえぱ】
●2001.8.23
・穂積陳重『法窓夜話』
 虐使致シ侯ハ人倫ニ背キ → 虐使致シ候ハ人倫ニ背キ 【侯】
 尤奉公取続侯者ハ証文可相改事 → 尤奉公取続候者ハ証文可相改事 【侯】
 右之通被定侯条 → 右之通被定候条 【侯】
 而被仰出侯次第ニ付 → 而被仰出候次第ニ付 【侯】
●2001.8.20
・中島敦『光と風と夢』
 枸櫞樹《シトロン》、たこ[#「たこ」に傍点]」の木、オレンジ。 → 枸櫞樹《シトロン》、たこ[#「たこ」に傍点]の木、オレンジ。 【」】
 漸《ようや》くのことで宥《なだ》めて、連れ帰った → 漸《ようや》くのことで宥《なだ》めて、連れ帰った。 【連れ帰った】
 あれを書いている間ずっと、私に、 → あれを書いている間ずっと、私は、 【私に】
●2001.8.15
・黒島伝治『武装せる市街』
 針金の鳥寵が踏みへしゃがれていた → 針金の鳥籠が踏みへしゃがれていた 【鳥寵】
●2001.8.9
・中島敦『光と風と夢』
 ラス岬、鳴呼《ああ》! → ラス岬、嗚呼《ああ》! 【鳴呼】
 人聞としての致命的欠陥であるかも知れぬ → 人間としての致命的欠陥であるかも知れぬ 【人聞】
・中原中也『在りし日の歌』
 ※エキスパンドブック、外字グラフィックの差し替え
・中原中也『山羊の歌』
 ※エキスパンドブック、外字グラフィックの差し替え
●2001.8.6
・狩野亨吉『安藤昌益』
 與ふるものと受るもの → 與ふるものと受くるもの 【受るもの】
 高橋大和守は南部の人關立竹、 → 高橋大和守は南部の人、關立竹、 【南部の人關立竹、】
 頗る徹底したる見方である。 → 頗る透徹したる見方である。 【徹底】
・芥川龍之介『野呂松人形』
 天下治まり、日出度い御代なれば → 天下治まり、目出度い御代なれば 【日出度い】
・佐々木味津三『旗本退屈男 第五話 三河に現れた退屈男』
 事《こと》自《おのすか》ら痛快事たるを免れないのです → 事《こと》自《おのずか》ら痛快事たるを免れないのです 【自《おのすか》ら】
・有島武郎『或る女(後編)』
 葉子はただ一つの慰籍《いしゃ》のようにつやを顧みた → 葉子はただ一つの慰藉《いしゃ》のようにつやを顧みた 【慰籍】
●2001.8.4
・狩野亨吉『安藤昌益』
 村井彦兵衞等も亦南部の人、であらうと思はれる。 → 村井彦兵衞等も亦南部の人であらうと思はれる。 【南部の人、】
 しかし法世の見方はここまでは透徹し得ない。 → しかし法世の見方はここまでは徹底し得ない。 【透徹】
 何となれば與ふるものと受くるものとに於て → 何となれば與ふるものと受るものとに於て 【受くる】
●2001.8.3
・織田作之助『猿飛佐助』
 チョロチョロと穴を抜け出して、この俺を救い出してぐれ → チョロチョロと穴を抜け出して、この俺を救い出してくれ 【出してぐれ】
 膳所《ぜぜ》の十六《とうろく》、 → 膳所《ぜぜ》の十六《とおろく》[#底本では「とうろく」とルビ]、
 その認拠に、六つの年に疱瘡に罹って以来の → その証拠に、六つの年に疱瘡に罹って以来の 【認拠】
 先ず間う。何を食うて生きているのじゃ → 先ず問う。何を食うて生きているのじゃ 【間う】
 しかしわが猿飛佐助のために一言弁解すれぱ、 → しかしわが猿飛佐助のために一言弁解すれば、 【弁解すれぱ】
 能く忍び、能く隠す、これ忍術の名入たり → 能く忍び、能く隠す、これ忍術の名人たり 【名入】
・織田作之助『放浪』
 商売病、冠婚葬祭や町内の集合の料理などの註文が多かったから、 → 商売病[#ママ]、冠婚葬祭や町内の集合の料理などの註文が多かったから、
●2001.8.1
・大阪圭吉『灯台鬼』
 かたわ[#「かたわ」に傍点]な結びというか → かたわな[#「かたわな」に傍点、底本では誤って「かたわ」に傍点]結びというか
・葉山嘉樹『海に生くる人々』
 横関室への信号機は「フルスピードゴースターン」 → 機関室への信号機は「フルスピードゴースターン」 【横関室】
 どう工面して見たって、緑がねえなあ → どう工面して見たって、縁がねえなあ 【緑】
・有島武郎『或る女(後編)』
 そういえば米国人らしい外国入が → そういえば米国人らしい外国人が 【外国入】
 草木でなければ自分白身に何かなしに傷害を与えて → 草木でなければ自分自身に何かなしに傷害を与えて 【自分白身】
 ところが僕は整頓風呂敷を濯しておくのを → ところが僕は整頓風呂敷を洗濯しておくのを 【濯して】(ルビなし、HTML、エキスパンドブック版のみ)
 又侯めんどうなお願いをしようとするなんて → 又候めんどうなお願いをしようとするなんて 【又侯】
・直木三十五『巌流島』
 態《わざ》ト不申候《もうさずそろ》テ爰元《ここもと》へ参居シ、 → 態《わざ》ト不申候《もうさずそろ》テ爰元《ここもと》ヘ参居シ、 【爰元《ここもと》へ】(「へ」をカタカナの「ヘ」へ)
●2001.7.27
・三木清『語られざる哲学』
 最後の注記「※混在している「憂欝」と「憂鬱」は底本通りとし、統一しませんでした。」を「※混在している「憂欝」と「憂鬱」、「無頓着」「執着」と「無頓著」「執著」は底本通りとし、統一しませんでした。」へ
・泉鏡花『貝の穴に河童の居る事』
 古栗鼠の小栗鼠が、樹の根の、 → 古栗鼠の小栗鼠が、樹の根の、 【小栗鼠が、】(読点が半角)
 あたかも大船の甲板のように、浮いている。 → あたかも大船の甲板のように、浮いている。 【甲板のように、】(読点が半角)
・太宰治『新釈諸国噺』
 行頭の1字下げがされていない「むかし筑前の国、太宰府の町に、」を1字下げへ
●2001.7.26
・海野十三『三十年後の世界』
 そういったのは、かンノ博士だった。 → そういったのは、カンノ博士だった。 【かンノ】
●2001.7.23
・森鴎外『栗山大膳』
 陸奧国巖手《むつのくにいはて》群盛岡の城下に遷ったのは → 陸奧国巖手《むつのくにいはて》郡盛岡の城下に遷ったのは 【群】
 疎略之儀有|之間敷候《これあるまじくそろ》 → 疎略之儀|有之間敷候《これあるまじくそろ》[#底本では「之間敷候」に《これあるまじくそろ》のルビ]
・海野十三『怪星ガン』
 宇宙のまっ只中《ただなか》めがけて族立つのだ。 → 宇宙のまっ只中《ただなか》めがけて旅立つのだ。 【族立つ】
 やがて三根夫にとってて、思いがけない → やがて三根夫にとって、思いがけない 【とってて】
 電話をかけて、ガスゴ氏と話をされたこと → 電話をかけて、ガスコ氏と話をされたこと 【ガスゴ】
 果物や野菜なんかつくるにはやっぱぱり畑がいるのでしょう → 果物や野菜なんかつくるにはやっぱり畑がいるのでしょう 【やっぱぱり】
 天童や構築物の破片や、砲弾そのものまでが → 天蓋や構築物の破片や、砲弾そのものまでが 【天童】
・海野十三『鞄らしくない鞄』
 物質から出る放射線を補えて、その放射線の強さを → 物質から出る放射線を捕えて、その放射線の強さを 【補えて】
●2001.7.21
・森鴎外『舞姫』
 極めて丁寧にゐらへしつる余が → 極めて丁寧にいらへしつる余が 【ゐらへ】
 母とはゐたく爭ひぬ。 → 母とはいたく爭ひぬ。 【ゐたく】
 これのみは余りに深く → これのみは餘りに深く 【余り】
 すべての「篭」を「籠」へ
 すべての「遥」を「遙」へ
 すべての「竃」を「竈」へ
 「潜」を「潛」へ
 「賎」を「賤」へ
 「挿」を「插」へ
 「叙」を「敍」へ
 「諌」を「諫」へ
●2001.7.20
・海野十三『海底都市』
 この老ボーイを始めホテルの支配人以外は → この老ボーイを始めホテルの支配人以下[#「以下」は底本では「以外」と誤植]は
 この二十年後の牡界の人々は → この二十年後の世界の人々は 【牡界】
 なるほど、いつの間にかそちらの倒には → なるほど、いつの間にかそちらの側には 【倒には】
 なぜ昔の人一間は、そこに気がつかなかったんだろう → なぜ昔の人間は、そこに気がつかなかったんだろう 【人一間】
 もう探海《しんかい》になげこまれるようなことはないでしょうね → もう深海《しんかい》になげこまれるようなことはないでしょうね 【探海】
 博士は両手をあげて僕を刺した → 博士は両手をあげて僕を制した 【刺した】
・海野十三『三十年後の世界』
 有害なパイキンはすっかり殺されてから → 有害なバイキンはすっかり殺されてから 【パイキン】
 正吉少年の艇が見えない → 正吉少年の姿[#「姿」は底本では「艇」と誤植]が見えない
 私たちは、火星魚人と話が出来る横械を急いで設計し → 私たちは、火星魚人と話が出来る機械を急いで設計し 【横械】
●2001.7.19
・島崎藤村『夜明け前 第一部下』
 徳川将軍の進退と外国条約の問題とが諾藩の藩主でなしに → 徳川将軍の進退と外国条約の問題とが諸藩の藩主でなしに 【諾藩】
・島崎藤村『夜明け前 第二部上』
 問屋も会所もまた封建時代の遣物であると思いついて → 問屋も会所もまた封建時代の遺物であると思いついて 【遣物】
・徳田秋声『仮装人物』
 あの入このごろますますあれだもんだから → あの人このごろますますあれだもんだから 【あの入】
 瓦斯ストオブをたきながら、軽い余事を取るのだったが → 瓦斯ストオブをたきながら、軽い食事を取るのだったが 【余事】
●2001.7.18
・森鴎外『高瀬舟』
 ばばさんはあつと云つたきり、 → 婆あさんはあつと云つたきり、 【ばばさん】
 庄兵衞の心なうちには、 → 庄兵衞の心のうちには、 【心なうち】
●2001.7.16
・内藤湖南『章学誠の史学』
 器の外にこれが道であるといふものを示されさなくても → 器の外にこれが道であるといふものを示されなくても 【示されさ】
・大阪圭吉『幽霊妻』
 いま全く、今思い出しても → いや全く[#底本では「いま全く」と誤植]、今思い出しても
・南方熊楠『神社合祀に関する意見』
 山口県等では貧踊りをすら解禁し、 → 山口県等では盆踊り[#底本では「貧踊り」と誤植]をすら解禁し、
 すいぶん少なからぬ私財を投じ → ずいぶん少なからぬ私財を投じ 【すいぶん】
・高山樗牛『滝口入道』
 徒《たゞ》に重盛が紀憂のみにあらじ → 徒《たゞ》に重盛が杞憂のみにあらじ 【紀憂】
 少將殿の扈從《こしよう》には侯はずや → 少將殿の扈從《こしよう》には候はずや 【侯はずや】
 訪ふ人もなき嵯般野の奧 → 訪ふ人もなき嵯峨野の奧 【嵯般野】
・島崎藤村『夜明け前 第二部上』
 新政府の趣意はまだ地方の村民の聞によく徹しなかったし → 新政府の趣意はまだ地方の村民の間によく徹しなかったし 【聞に】
 そんなことまで彼は縫勧の前に → そんなことまで彼は縫助の前に 【縫勧】
 と縫物も言って見せた。 → と縫助も言って見せた。 【縫物】
●2001.7.14
・葉山嘉樹『淫賣婦』
 唯一の理由なゐ生命の回復 → 唯一の理由なる生命の回復 【理由なゐ】
 小突《こず》き上げた。 → 小突《こづ》[#底本では「《こず》」と誤植]き上げた。
●2001.7.13
・伊藤左千夫『野菊の墓』
 冬期の休みには掃ってきて民さんに逢うのを楽しみにして居ります。 → 冬期の休みには帰ってきて民さんに逢うのを楽しみにして居ります。 【掃って】
・岡本かの子『老妓抄』
 何も知らない雛妓《おしやく》時代に、 → 何も知らない雛妓《おしゃく》時代に、 【《おしやく》】
・森鴎外『高瀬舟』
 おそるおそる庄兵衞の氣色を覗つた。庄兵衞は少し間の惡いのをこらへて言つた。 → 【氣色を覗つた。】で改行
 死んでゐる弟の顏を見詰めゐたのでございます。」少し俯向き加減になつて → 【見詰めゐたのでございます。」】で改行
・島崎藤村『夜明け前 第二部上』
 そのうちにオランダ代埋公使ブロックと → そのうちにオランダ代理公使ブロックと 【代埋】
・島崎藤村『夜明け前 第二部下』
 彼はそんな物言う目を洋服婆の諸官員なぞが → 彼はそんな物言う目を洋服姿の諸官員なぞが 【洋服婆】
・徳田秋声『仮装人物』
 後になってみれが、今|演《や》っていることは → 後になってみれば、今|演《や》っていることは 【みれが】
・高山樗牛『瀧口入道』
 瀧日が顏愈々やつれ、頬肉は目立つまでに落ちて → 瀧口が顏愈々やつれ、頬肉は目立つまでに落ちて 【瀧日】
・森鴎外『阿部一族』
 エキスパンドブック版P10-9行目、外字のグラフィックが10行目にずれているのを修正
●2001.7.11
・海野十三『地球を狙う者』
 西南北から集った交叉点においては、 → 東西南北[#底本は「西南北」と誤植]から集った交叉点においては、
(あっちへ行きまましょう) → (あっちへ行きましょう[#底本は「行きまましょう」と誤植])
・岡本かの子『老妓抄』
 気先は撥《は》ね返す → 気先を[#底本は「気先は」と誤植]撥《は》ね返す
●2001.7.10
・岡本かの子『母子叙情』
 常識的の社交の儀札に気を使うらしい夫人は → 常識的の社交の儀礼に気を使うらしい夫人は 【儀札】
・岡本かの子『老妓抄』
 彼女の往っている裏の蔵附の座敷とは → 彼女の住っている裏の蔵附の座敷とは 【往っている】
・島崎藤村『夜明け前 第一部上』
 山の芋《いも》を堀りに行って来た → 山の芋《いも》を掘りに行って来た 【堀り】
 深い堀り井戸を前に、米倉、木小屋なぞが並んでいる → 深い掘り井戸を前に、米倉、木小屋なぞが並んでいる 【堀り】
・島崎藤村『夜明け前 第二部上』
 政府の申し付けにはこれなく侯 → 政府の申し付けにはこれなく候 【侯】
 明朝第八時まで猶予いたし侯間 → 明朝第八時まで猶予いたし候間 【侯】
・中里介山『大菩薩峠 8白根山の巻』
 望月というのは甲州金の金堀《かねほ》りをする → 望月というのは甲州金の金掘《かねほ》りをする 【金堀】
・夏目漱石『虞美人草』
 今さらのように桓武天皇の御宇から堀り起して → 今さらのように桓武天皇の御宇から掘り起して[#底本は「堀り起して」]
・桑原隲蔵『大師の入唐』
 遇輙無全。 → 遇輙無レ[#「レ」は返り点]全。
 長樂驛在二〔萬年〕縣東十五里、長樂坡下一 → 長樂驛在二[#「二」は返り点]〔萬年〕縣東十五里、長樂坡下一[#「一」は返り点]
・森鴎外『妄想』
「Elias《エリアス》 Metschnikaff《メチユニコツフ》の楽天哲学が、」の前の改行を取る。
・森鴎外『二人の友』
 本を飜《ひるがえ》がえしているうちに、 → 本を飜《ひるがえ》しているうちに、 【飜《ひるがえ》がえ】
●2001.7.9
・森鴎外『護持院原の敵討』
 迎《おっし》ゃる通《とおり》 → 仰《おっし》ゃる通《とおり》 【迎】
 須磨右衛門は穏便に二人を立ち去らせた。<br> → 須磨右衛門は穏便に二人を立ち去らせた。(※<br>を削除。「<>」は実際には半角)
●2001.7.7
・中里介山『大菩薩峠 3壬生と島原の巻』
 二三枚離れていた土方蔵三が小野川を呼びかける → 二三枚離れていた土方歳三が小野川を呼びかける 【蔵三】
・中里介山『大菩薩峠 4三輪の神杉の巻』
 怖《おそ》ろしさに我と慓えてしまったのです → 怖《おそ》ろしさに我と慄えてしまったのです 【慓えて】
・芥川龍之介『芋粥』
 その静な中に、幻燈台の油が鳴る。 → その静な中に、切燈台の油が鳴る。 【幻燈台】
・森鴎外『最後の一句』
 ※[#「くちへん」に「虚」] → ※[「ごんべん」に「虚」]
 刀のやうに鋭い → 刃のやうに鋭い 【刀】
「取締役はそれを披いて、いちの願書と引き比べた。」の前の1行空きを取る。
●2001.7.5
・中里介山『大菩薩峠 2鈴鹿山の巻』
 身上《しんしょう》は忽ちに減茶減茶 → 身上《しんしょう》は忽ちに滅茶滅茶 【減茶減茶】
・中島敦『李陵』
 李陵の馬が流失《ながれや》に当たったとみえて → 李陵の馬が流矢《ながれや》に当たったとみえて 【流失】
・島崎藤村『夜明け前 第二部上』
 西暦千六百九十二年(元禄《げんろく》)五年) → 西暦千六百九十二年(元禄《げんろく》五年) 【)五年)】
●2001.7.4
・岡本かの子『雛妓』
 芸術家は天下の弧児だ → 芸術家は天下の孤児だ 【弧児】
・近松秋江『狂乱』
 やっぱり南山城の大河原|宇《あざ》童仙房 → やっぱり南山城の大河原|字《あざ》童仙房 【宇《あざ》】
・近松秋江『霜凍る宵』
 始終頬りない女やいうてはりました → 始終頬りない女やいうてはりました 【頬りない】
●2001.7.3
・森鴎外『舞姫』
 膝の頻りにを戦かれて → 膝の頻りに戦かれて 【を戦かれて】
●2001.7.2
・若山牧水『島三題』
 向かふすべなし[#底本では「向かむすべなし」] → 向かむすべなし
 落ちつかぬ時間を私はその屋部で過ごした → 落ちつかぬ時間を私はその部屋[#底本では「屋部」と誤植]で過ごした
・若山牧水『木槿の花』
 少なくとも[#底本では「少なくも」] → 少なくも
 住んでゐたのは[#底本では「住んでゐたは」] → 住んでゐたは
・若山牧水『野蒜の花』
 隅[♯底本では「隈」と誤植、92-11] → 隈
・若山牧水『伊豆西海岸の湯』
 本当[#底本では「本統」と誤り]は → 本統
・若山牧水『海辺八月』
 主[#底本では「重」と誤り]で → 重で
・若山牧水『春の二三日』
 大隈候病篤しと稱へられ → 大隈侯病篤しと稱へられ 【大隈候】
・若山牧水『火山をめぐる温泉』
 とり/\ → とり/″\[#底本では「とり/\」と誤植]
・泉鏡花『眉かくしの霊』
 お※[#「※」は「鹿」のたれが「危」、第3水準1-83-38、386下-9]末《そまつ》な → お麁末《そまつ》な
・森鴎外『最後の一句』
「やかましい。なんだ」の前の改行を削除、「そこへ四十恰好の男の顏が覗いた。」の後に改行せずに。
 男は容易に詞の意味を解し至兼ねる樣子であつた。 → 男は容易に詞の意味を解し兼ねる樣子であつた。 【至兼ねる】
・岡本綺堂『半七捕物帳 十五夜御用心』
「おねえは其の後にお鎌に逢ったか」 → 「おめえは其の後にお鎌に逢ったか」 【おねえは】
・矢田津世子『罠を跳び越える女』
 それを迫いかける吸い取り紙 → それを追いかける吸い取り紙 【迫いかける】
・矢田津世子『反逆』
 これは何とかして貫わなければ → これは何とかして貰わなければ 【貫わなければ】
・近松秋江『黒髪』
 よそゆきらしい簿い金茶色の → よそゆきらしい薄い金茶色の 【簿い】
・直木三十五『傾城買虎之巻』
 二百五十年を経て、酒落になるのだから → 二百五十年を経て、洒落になるのだから 【酒落】
●2001.6.30
・森鴎外『堺事件』
〔場〕桃太郎 → 〔馬場〕桃太郎[#24刷時点では「〔場〕桃太郎」だが、63刷時点では「〔馬場〕桃太郎」に修正されている]
・若山牧水『夏のよろこび』
 朝焼雲、空のはたてに低く細くたなびきて、 → 朝燒雲、空のはたてに低く細くたなびきて、 【朝焼雲】
●2001.6.29
・森鴎外『安井夫人』
同窓の揶揄(やゆ)に酬(むく)いたのである。 仲平はまだ江戸にいるうちに、二十八で藩主の侍読にせられた。 → (「仲平はまだ」で改行)
●2001.6.28
・若山牧水『夏のよろこび』
 朝撓雲、空のはたてに低く細くたなびきて、 → 朝焼雲、空のはたてに低く細くたなびきて、 【朝撓雲】
●2001.6.27
・若山牧水『駿河湾一帯の風光』
 達磨《だるま》の山脈があり、 → 達磨《だるま》[#底本では「達摩]の山脈があり、
●2001.6.26
・佐々木味津三『旗本退屈男 第七話 仙台に現れた退屈男』
 しかし陛奥《みちのく》ゆえに → しかし陸奥《みちのく》ゆえに 【陛奥】
 およろしかったら手煎のところにどうぞ → およろしかったら手前のところにどうぞ 【手煎】
 酒然《しゃぜん》としてかつぎ去りました → 洒然《しゃぜん》としてかつぎ去りました 【酒然】
 何の不思礒もないことでしたが → 何の不思議もないことでしたが 【不思礒】
・佐々木味津三『旗本退屈男 第六話 身延に現れた退屈男』
 腰にも胸にも成熱した娘の匂やかさはあっても → 腰にも胸にも成熟した娘の匂やかさはあっても 【成熱】
 信徒を荒し霊地を荒す鼠族《そぞく》めを → 信徒を荒し霊地を荒す鼠賊《そぞく》めを 【鼠族】
・若山牧水『木槿の花』
 書齊 → 書齋 【書齊】
・夏目漱石『草枕』
 何でも博士に一人|逢うた → 何でも博士に一人逢うた(ルビなしテキスト)
・岡本綺堂『半七捕物帳 地蔵は踊る』
 死骸の粉失は八ツ過ぎで → 死骸の紛失は八ツ過ぎで 【粉失】
 その穴堀り役は寺男の源右衛門と → その穴掘り役は寺男の源右衛門と 【穴堀り】
●2001.6.22
・岡本綺堂『半七捕物帳 鬼娘』
 鬼娘が又もや一人の女を屠《ほう》った → 鬼娘が又もや一人の女を屠《ほふ》[#底本では《ほう》とルビ]った
●2001.6.20
・若山牧水『島三題』
 向かむすべなし → 向かふすべなし[#底本では「向かむすべなし」]
・若山牧水『四辺の山より富士を仰ぐ記』
 山巓《さててん》 → 山巓《さんてん》[#底本では《さててん》とルビ]
・森鴎外『あそび』
 エキスパンドブック版の不備を修正
●2001.6.18
・岡本綺堂『半七捕物帳 女行者』
 源次郎[#「源次」の誤り?]も笑った。 → 源次[#底本では「源次郎」と誤り]も笑った。
●2001.6.15
・若山牧水『草鞋の話旅の話』
 煙葉の葉であつた。 → 煙草[#底本では「煙葉」と誤り]の葉であつた。
●2001.6.11
・岡本綺堂『半七捕物帳 冬の金魚』
 一体どんな人であるか、その顔さえも見識《し》らない。 → 一体どんな人であるか、その顔さえも見|識《し》らない。
・岡本綺堂『半七捕物帳 一つ目小僧』
 芒売《すすき》り → 芒売《すすきう》り[#底本では「芒売《すすき》り」]
・岡本綺堂『半七捕物帳 新カチカチ山』
 伝馬町《でんまちょう》 → 伝馬町《てんまちょう》[#底本では「伝馬町《でんまちょう》」]
●2001.6.9
・中島敦『名人伝』(新字・新仮名)
 初めて「出かしかぞ」 → 初めて「出かしたぞ」 【出かしかぞ】
●2001.6.9
・大杉栄『大杉栄評論集−奴隷根性論他』
 その道徳を異にすること → その道徳を異にすること[#底本では「するのこと」]
 この法律の違反にならない行為 → この法律の違犯にならない行為 【違反】
・大杉栄『日本脱出記』
 丸テープル → 丸テーブル 【テープル】
●2001.6.6
・岡本綺堂『半七捕物帳 むらさき鯉』
「蚊帳(かや)ケ 淵(ふち)とも云いました。」の「ケ」と「淵」の間の半角スペースを削除
●2001.6.4
・岡本綺堂『半七捕物帳 白蝶怪』
「あい、あい」の前の改行を削除
●2001.6.2
・岡本綺堂『半七捕物帳 奥女中』
 彼女は二、三度も水をくぐったらしい銚子|縮《ちじみ》で眼を拭いていた。 → 彼女は二、三度も水をくぐったらしい銚子|縮《ちぢみ》で眼を拭いていた。 【《ちじみ》】
・岡本綺堂『半七捕物帳 猫騒動』
 熊蔵はこの頃この近所へ引っ越して来た人だと行って → 熊蔵はこの頃この近所へ引っ越して来た人だと云って 【行って】
●2001.5.31
・内藤湖南『支那歴史的思想の起源』
 さういふ譯で髓分研究とすれば → さういふ譯で隨分研究とすれば 【髓分】
 例へば隠公の五年に、 → 例へば隱公の五年に、 【隠公】
「税レ畝」 → 「税レ[#「レ」は返り点]畝」 【レ】
●2001.5.28
・北村透谷『楚囚之詩』
 ※[*ひとがしらに工。「同」の古字]《おな》じ → 仝《おな》じ心のためいきなり。
●2001.5.24
・岡本綺堂『半七捕物帳 朝顔屋敷』
 鎧《あぶみ》踏ん張り精いっぱいというところだ → 鐙《あぶみ》[#「鐙」は底本では「鎧」と誤植]踏ん張り精いっぱいというところだ 【鎧】
●2001.5.22
・佐々木味津三『旗本退屈男 第二話 続旗本退屈男』
「埒」を「埓」へ
(底本には、正字の「埒」と俗字の「埓」が混在している。ファイルはすべて、底本通りとする。以下同。)
●2001.5.22
・佐々木味津三『旗本退屈男 第六話 身延に現れた退屈男』
「埒」を「埓」へ
●2001.5.22
・佐々木味津三『旗本退屈男 第七話 仙台に現れた退屈男』
「埒」を「埓」へ
●2001.5.22
・佐々木味津三『旗本退屈男 第七話 仙台に現れた退屈男』
直参放本早乙女主水之介様御宿 → 直参旗本早乙女主水之介様御宿 【放本】
●2001.5.21
・石川啄木『一握の砂』
息もつがず → 息もつかず 【つがず】
●2001.5.21
・伊藤左千夫『野菊の墓』
家の母があんたに身を責めて → 家の母があんなに[#底本では「あんたに」と誤記]身を責めて 【あんたに】
●2001.5.21
・狩野亨吉『安藤昌益』
※[#「※」は「危」の「巳」に代えて「矢」、第4水準2-82-22、33-4] → ※[#「※」は「危」の「卩」に代えて「矢」、第4水準2-82-22、33-4]
●2001.5.15
・佐々木味津三『旗本退屈男 第二話 続旗本退屈男』
 お詑びに参るのでござりまするか → お詫び[#「お詫び」は底本では「お詑び」と誤植]に参るのでござりまするか 【お詑び】
 詑びに行くのではない。 → 詫び[#「詫び」は底本では「詑び」と誤植]に行くのではない。 【詑び】
 この通り詑びを申そうぞ。 → この通り詫び[#「詫び」は底本では「詑び」と誤植]を申そうぞ。 【詑び】
●2001.5.14
・岡本綺堂『半七捕物帳 地蔵は踊る』
 大《おお》コロリで、、江戸じゅう → 大《おお》コロリで、江戸じゅう 【、、】
 自分が使所へ立った → 自分が便所へ立った 【使所】
●2001.5.9
・伊藤左千夫『野菊の墓』
「兄や嫂やお増などは、盛に蔭言をいうて笑っていたらしく、」の「兄や」と「嫂や」の間にNULL記号が混入
●2001.5.7
・岡本綺堂『半七捕物帳 勘平の死』
 どうしてもお前と夫帰になりたいと → どうしてもお前と夫婦になりたいと 【夫帰】
●2001.5.1
・山中貞雄『陣中日誌・他三篇』
 「屡」の旧字を外字扱いから「屡」へ(包摂規準によって包摂)
●2001.4.23
・岡本綺堂『番町皿屋敷』
 エキスパンドブック版、P20-6行目、P25-8行目、P36-4行目、行頭一字上げへ
●2001.4.21
・夏目漱石『變な音』
「髪」を「髮」へ
●2001.4.21
・國木田獨歩『石清虚』
 すべての「捜」を「搜」へ
 「遥」を「遙」へ
 「隠」を「隱」へ
 「盗」を「盜」へ
 「壮」を「壯」へ
 「収」を「收」へ
 「没」を「沒」へ
●2001.4.7
・太宰治『散華』
 最高の詩のような気さえした来た → 最高の詩のような気さえして来た 【した来た】
●2001.4.2
・楠山正雄『祖母』
「貞吉《ていきち》、貞吉、出来たらおくて、ね。」 → 「貞吉《ていきち》、貞吉、出来たらおくれ、ね。」 【おくて】
●2001.4.2
・牧野信一『ゼーロン』
 晴れ渡った長閑《のど》な村の景色 → 晴れ渡った長閑《のどか》な村の景色 【《のど》】
●2001.3.27
・芥川龍之介『秋』
 照子は夫の机の前に、ばんやり電燈を眺めて → 照子は夫の机の前に、ぼんやり電燈を眺めて 【ばんやり】
●2001.3.26
・夏目漱石『思い出す事など』
 外字、第4水準2-12-1を第4水準2-8-91へ変更
●2001.3.24
・内藤湖南『支那の書目に就いて』
 すべての「対」を「對」へ
 「騒」を「騷」へ
●2001.3.24
・内藤湖南『概括的唐宋時代觀』
 すべての「秘」を「祕」へ
 「隷」を「隸」へ
●2001.3.24
・内藤湖南『尚書稽疑』
 「権」を「權」へ
●2001.3.24
・内藤湖南『應仁の亂に就て』
 すべての「騒」を「騷」へ
 「奥」を「奧」へ
 「寝」を「寢」へ
 「霊」を「靈」へ
 「来」を「來」へ
 「盗」を「盜」へ
 「秘」を「祕」へ
 「髄」を「髓」へ
●2001.3.24
・内藤湖南『文溯閣の四庫全書』
 すべての「鎮」を「鎭」へ
 「届」を「屆」へ
●2001.3.24
・内藤湖南『大阪の町人學者富永仲基』
 すべての「捜」を「搜」へ
 「冊」を「册」へ
 「狭」を「狹」へ
 「騒」を「騷」へ
 「弾」を「彈」へ
 「聡」を「聰」へ
●2001.3.20
・若杉鳥子『新しき夫の愛』
 だか兎に角彼は → だが[#底本では「だか」と誤植]兎に角彼は
●2001.3.17
・山村暮鳥『聖三稜玻璃』
 すべての「様」を「樣」へ
 「抜」を「拔」へ
●2001.3.17
・水野仙子『四十餘日』
 すべての「巻」を「卷」へ
 「殻」を「殼」へ
 「悪」を「惡」へ
 「捜」を「搜」へ
 「騒」を「騷」へ
 「雑」を「雜」へ
 「両」を「兩」へ
 「抜」を「拔」へ
 「髪」を「髮」へ
 「届」を「屆」へ
 「随」を「隨」へ
 「遅」を「遲」へ
 「飲」を「飮」へ
 「気」を「氣」へ
 「様」を「樣」へ
●2001.3.15
・佐々木味津三『右門捕物帖 第7番てがら 村正騒動』
「臟」が外字扱いになっていいたため、「臟」(7139)に変更。
●2001.3.13
・有島武郎『クララの出家』
 小箪笥《こだんす》の引出しから頸飾《かびかざり》 → 小箪笥《こだんす》の引出しから頸飾《くびかざり》 【《かびかざり》】
●2001.3.7
・芥川龍之介『杜子春』
 突慳貧《つつけんどん》にかう言ひました。 → 突慳貪《つつけんどん》にかう言ひました。 【突慳貧】
 「所が又暫くすると、」を行頭のため一字下げ。
●2001.3.5
・木下杢太郎『少年の死』
「類」の「大」が「犬」になっている字を外字扱いにしていたが、包摂されていたため「類」に訂正。
●2001.3.3
・水野仙子『嘘をつく日』
 すべての「捜」を「搜」へ
 「殻」を「殼」へ
 「参」を「參」へ
 「覧」を「覽」へ
 「乗」を「乘」へ
 「臓」を「臟」へ
 「飲」を「飮」へ
●2001.3.3
・水野仙子『女』
 すべての「盗」を「盜」へ
 「奥」を「奧」へ
 「纏」を「纒」へ
 「捜」を「搜」へ
●2001.3.3
・三島霜川『解剖室』
 すべての「騒」を「騷」へ
 「舎」を「舍」へ
 「萌」を「萠」へ
 「雑」を「雜」へ
 「気」を「氣」へ
 「残」を「殘」へ
 「抜」を「拔」へ
 「来」を「來」へ
 「髪」を「髮」へ
 「満」を「滿」へ
 「惨」を「慘」へ
 「乗」を「乘」へ
 「厳」を「嚴」へ
 「臓」を「臟」へ
 「秘」を「祕」へ
 「鶏」を「鷄」へ
 「荘」を「莊」へ
 「従」を「從」へ
 「闘」を「鬪」へ
 「戦」を「戰」へ
 「殻」を「殼」へ
●2001.3.3
・森鴎外『ヰタ・セクスアリス』
 「屡」の旧字を外字扱いから「屡」へ(包摂規準によって包摂)
・牧野信一『ゼーロン』
 「屡」の旧字を外字扱いから「屡」へ(包摂規準によって包摂)
●2001.2.27
・浜尾四郎『殺された天一坊』
 之は並々の奉行の出釆る事ではございませぬ。 → 之は並々の奉行の出来る事ではございませぬ。 【出釆る】
・浜尾四郎『途上の犯人』
 私は、少くも法延で証人になる覚悟はありますよ → 私は、少くも法廷で証人になる覚悟はありますよ 【法延】
●2001.2.24
・田中英光『野狐』
 頌《じゅ》ニ曰ク、不落不味、両彩一賽《いっさい》 → 頌《じゅ》ニ曰ク、不落不昧、両彩一賽《いっさい》 【不落不味】
 桂子が二時間経っても、まだ来ない気特の苛立《いらだ》ちも → 桂子が二時間経っても、まだ来ない気持の苛立《いらだ》ちも 【気特】
 すでに彼女が出て三時聞にもなる。 → すでに彼女が出て三時間にもなる。 【三時聞】
・田中貢太郎『狐の手帳』
 お滝はぴっくりするとともに激しい怒が湧いて来たので → お滝はびっくりするとともに激しい怒が湧いて来たので 【ぴっくり】
 お滝はやはり表産敷から出て来なかったが → お滝はやはり表座敷から出て来なかったが 【表産敷】
・田中貢太郎『庭の怪』
 釣り刀をした背の高い侍の一人がのそのそと来てひぎまずいた → 釣り刀をした背の高い侍の一人がのそのそと来てひざまずいた 【ひぎまずいた】
・田中貢太郎『八人みさきの話』
 御主君には、信親殿の討死を御欺きの余り、 → 御主君には、信親殿の討死を御歎きの余り、 【御欺き】
 後の万にいた二人の婢も驚いて走って来た → 後の方にいた二人の婢も驚いて走って来た 【後の万に】
●2001.2.23
・三島霜川『青い顏』
 すべての「壮」を「壯」へ
 「飲」を「飮」へ
 「参」を「參」へ
●2001.2.20
・吉行エイスケ『恋の一杯売』
 しかし、私の場含、私はヒロイストだ。 → しかし、私の場合、私はヒロイストだ。 【場含】
 貴男の持ち前の愛情が風流男の花輸をかくように。 → 貴男の持ち前の愛情が風流男の花輪をかくように。 【花輸】
・吉行エイスケ『バルザックの寝巻姿』
 妾は末来の運を、ロダンさんの頑健な腕と異常な人格に → 妾は未来の運を、ロダンさんの頑健な腕と異常な人格に 【末来】
●2001.2.19
・イワン・ツルゲーネフ作、二葉亭四迷訳『あいびき』
 作者名の「イワン・ツルゲーネフ」が「ワン・ツルゲーネフ」となっていた。
●2001.2.17
・徳冨蘆花『不如帰』
 堤燈《ちょうちん》持ちし若い者を見返りて → 提燈《ちょうちん》持ちし若い者を見返りて 【堤燈】
 月はあれど堤燈《ちょうちん》ともして待ちたり。 → 月はあれど提燈《ちょうちん》ともして待ちたり。 【堤燈】
 うなずきて、武男は僕が照らせる堤燈の光を踏みつつ → うなずきて、武男は僕が照らせる提燈の光を踏みつつ 【堤燈】
 やや久しゅうして、唇ふるい、鳴咽《おえつ》は食いしばりたるやや → 久しゅうして、唇ふるい、嗚咽《おえつ》は食いしばりたる 【鳴咽】
・小栗虫太郎『白蟻』
 ひ弱い夏草や、 → ひ弱い夏花や、
 臭気に似た → 臭素に似た
 草木の王者 → 草原の王者
 周囲には → 周囲に
 得意 → 特異
 さほどでもない → さほどでない
 身近から → 身辺から
 体内発病 → 胎中発病
 明れ暮れ → 明け暮れ[#底本では「明れ暮れ」と誤植]
 惨事常事 → 惨事当時
 悪尉 → 悪尉《あくじょう》 ルビぬけ
 ご在知ない → ご存知ない
 滝人の全体に → 滝人の全身に
 その現場が → その現象が
 ようく在じて → ようく存じております
 次の花嫁 → 次の花婿
 鳥だって → 烏だって
 むずがり → むずかり
 たぶん鳥にでも → たぶん烏にでも
 時江はすかさず → 滝人はすかさず
 それから鳥とか → それから烏とか
 決意に胸を固め → 決意を胸に固め
 穂槍のように見えた → 穂槍のように思えた
 内側が外側に → 内角が外角に
 述語 → 術語
・海野十三『生きている腸』
 けなしている一方 → けなしつけている一方[#底本では「けなしている一方」]
 三番日の窓 →  三番目の窓
 小さな鉄門に → 小さい鉄門に[#底本では「小さな鉄門に」]
 旧藩主の血なんか → 旧藩主の血かなんか[#底本では「旧藩主の血なんか」]
 お前のところは → お前のところには[#底本では「お前のところは」]
 天井からぶら下げる → 天井からぶら下る[#底本では「天井からぶら下げる」]
 ぶるっ、ぶるっ、ぶるっ。 → ぷるっ、ぷるっ、ぷるっ。[#底本では「ぶるっ、ぶるっ、ぶるっ。」]
 常温常湿度 → 常温湿度[#底本では「常温常湿度」]
 いかなる医学生も → いかなる医学者も[#底本では「いかなる医学生も」]
 生存実験について成功した → 生存実験についに成功した[#底本では「生存実験について成功した」]
 彼がスポイトで → 彼はスポイトで[#底本では「彼がスポイトで」]
 そこにもっていって → そこへもっていって[#底本では「そこにもっていって」]
 しかしもう一つ → しかももう一つ[#底本では「しかしもう一つ」]
 のろのろと灰皿の → のろのろと平皿の[#底本では「灰皿の」]
 外出してこようと考えた → 外出をしてこようと考えた[#底本では「外出してこようと考えた」]
※ファイルの最後に「※底本の誤植については「海野十三全集 4巻」三一書房で確認した。」を記入。
●2001.2.13
・水野仙子『道』
 すべての「捜」を「搜」へ
 すべての「奥」を「奧」へ
●2001.2.6
・内藤湖南『尚書稽疑』
 原型 → 原形
 楽 → 樂
 中侯 → 中候
 収 → 收
 穏當 → 穩當
・木下杢太郎『少年の死』
 すべての「騒」を「騷」へ
●2001.1.31
・近松秋江『うつり香』
 売女風情《ばいたふぜい》に探切立てをして → 売女風情《ばいたふぜい》に深切立てをして 【探切】
 川鉄に寄って鳥をたぺたりして → 川鉄に寄って鳥をたべたりして 【たぺたり】
 御飯の給侍《きゅうじ》をしてもらって食ぺていると → 御飯の給侍《きゅうじ》をしてもらって食べていると 【食ぺて】
●2001.1.30
・木下杢太郎『少年の死』
 書籍の類があつて、 → 書籍の※[#「※」は「類」の「大」が「犬」、第3水準1-94-4、238上-8]があつて、
・木下杢太郎『すかんぽ』
 もう救荒本草《きうくわうほんざう》類の → もう救荒本草《きうくわうほんざう》※[#「※」は「類」の「大」が「犬」、第3水準1-94-4、261下-26]の
●2001.1.28
・内藤湖南『概括的唐宋時代觀』
 「制服」 → 「征服」
●2001.1.26
・夏目漱石『吾輩は猫である』(新字・新仮名)
 Quid aliud est mulier nisi amiticiae inimica → Quid aliud est mulier nisi amicitiae inimica[#「amicitiae」は底本では「amiticiae」と誤植] 【amiticiae】
●2001.1.23
・『大日本帝国憲法』
 第24条 法律ノ定メタル → 法律ニ定メタル 【ノ】
 第25条 法律ノ定メタル → 法律ニ定メタル 【ノ】
 第25条 侵入セラル → 侵入セラレ 【ル】
※ファイルの最後に「※第二十四条 「日本臣民ハ法津ニ定メタル」は、底本では「日本臣民ハ法津ノ定メタル」の誤り。第二十五条 「日本臣民ハ法律ニ定メタル」は、底本では「日本臣民ハ法津ノ定メタル」の誤り。「住所ニ侵入セラレ」は、底本では「住所ニ侵入セラル」の誤り。」を入れる。
●2001.1.22
・森鴎外著『阿部一族』
 「五十四万国」 → 「五十四万石」
●2001.1.18
・若杉鳥子『梁上の足』
 毎日毎日來て、お小遺を置いていつた → 毎日毎日來て、お小遣を置いていつた 【お小遺】
●2001.1.16
・海野十三『海野十三敗戦日記』
 一星社出版用として「名立の鬼」の一冊を整埋する。 → 一星社出版用として「名立の鬼」の一冊を整理する。 【整埋】
・島崎藤村『千曲川のスケッチ』
 あの葉の緑《へり》だけ紫色な「かなむぐら」が → あの葉の縁《へり》だけ紫色な「かなむぐら」が 【緑】
 牛は宜《よ》う御座んすが、豚は暄《やかま》しくって → 牛は宜《よ》う御座んすが、豚は喧《やかま》しくって 【暄】
・島崎藤村『嵐』
 暮れの築地《つきじ》小劇揚で「子供の日」のあったおりに → 暮れの築地《つきじ》小劇場で「子供の日」のあったおりに 【揚】
 弟と一緒に、小田原の停車揚まで私を送りに来た → 弟と一緒に、小田原の停車場まで私を送りに来た 【揚】
 洋服を着るんなら、とうさんがまた築地《つきじ》小劇揚をおごる → 洋服を着るんなら、とうさんがまた築地《つきじ》小劇場をおごる 【揚】
 寝る揚所、物食う炉ばた、土を耕す農具の類 → 寝る場所、物食う炉ばた、土を耕す農具の類 【揚】
●2001.1.15
・海野十三『海野十三敗戦日記』
 起きたら散華の勇土たちの成仏せられるよう働かねばなるまい → 起きたら散華の勇士たちの成仏せられるよう働かねばなるまい 【勇土】
●2001.1.13
・三遊亭圓朝作・鈴木行三校訂『菊模様皿山奇談』
 亥刻《こゝのつ》前じゃったか、 → 亥刻《こゝのつ》[#「亥刻《こゝのつ》」は底本ママ、「子刻《こゝのつ》」か「亥刻《よつ》」であるかの判別付かず]前じゃったか、
●2001.1.12
・内藤湖南『大阪の町人學者富永仲基』
 あるます → あります
 百八十念 → 百八十年
●2001.1.12
・若杉鳥子『母親』
 うちのが、みおちゃん[#底本では「みをちやん」と誤記] → うちのが、みをちゃん[#底本では「みをちやん」と誤記] 【みおちゃん】
●2001.1.11
・内藤湖南『應仁の亂に就て』
 「厳」を「嚴」へ
 縉紳なちに → 縉紳なりに
 「ある時に孝庸玄旨法印に〜たまふよし孝庸の説と云々」の行に、[#ここから2字下げ]と[#ここで字下げ終わり]の注を入れる。
・有島武郎『星座』
 来年新芽を吹きだしたら、俺は王侯の気特になれそうだ → 来年新芽を吹きだしたら、俺は王侯の気持になれそうだ 【気特】
 父の死んだということが第一不思譲なほど信ぜられなかった → 父の死んだということが第一不思議なほど信ぜられなかった 【不思譲】
・小栗虫太郎『白蟻』
 すべての「椎市」を「稚市」へ
・島崎藤村『千曲川のスケッチ』
  私達は城門の横手にある草地を堀返して → 私達は城門の横手にある草地を掘返して 【堀返して】
  私は堀起される土の香を嗅《か》ぎ、 → 私は掘起される土の香を嗅《か》ぎ、 【堀起される】
●2001.1.4
・金史良『光の中に』
 中でも物凄い権幕で咳呵《たんか》を切ることは → 中でも物凄い権幕で啖呵《たんか》を切ることは 【咳呵】
 「あは」彼女は感動の余り鳴咽《おえつ》した。 → 「あは」彼女は感動の余り嗚咽《おえつ》した。 【鳴咽】
・田中英光『オリンポスの果実』
 ぼくはその頃《ころ》むやみに洒を飲むようになっていましたから → ぼくはその頃《ころ》むやみに酒を飲むようになっていましたから 【洒】
 もはや、ほろ苦くなった洒を呻《あお》るのも → もはや、ほろ苦くなった酒を呻《あお》るのも 【洒】
・夏目漱石『道草』
 どうせ島田の代埋だと名乗る以上はまた来るに極ってるさ → どうせ島田の代理だと名乗る以上はまた来るに極ってるさ 【代埋】
 どうも困るね、そう義埋々々って → どうも困るね、そう義理々々って 【義埋】
・夏目漱石『明暗』
 医者の名が自分と同じ小林なので「はあそれじゃあの掘さんの」 → 医者の名が自分と同じ小林なので「はあそれじゃあの堀さんの」 【掘】