ある、私設テキスト・アーカイブの試み
――青空文庫 1997〜2012

富田倫生

(2012年11月20日 図書館総合展2012「国立国会図書館」展示ブース)

1991 電子書籍元年

青空文庫は、紙の本の電子的保存から発想したものではない。「電子本を作る」、つまりコンピューター上でどうテキストをやり取りするかから考え始め、それを何に生かすかという流れから、アイディアが生まれていく。

米ボイジャー、Expanded Bookを開発

テキストをしかるべきソフトで加工すると、画面上に本を再現できる。失われた簡易製版、印刷ツール、ガリ版の世界が、デジタルで復活する。


1995 インターネット

インターネットの急速な普及

すでに始まっていた、テキストの配布


1997 電子図書館

開設当初登録の、樋口一葉「たけくらべ」エキスパンドブック版。縦組み、ルビ付き。ファイル内検索可能で、組みを縦横に切り替えられた。

電子書籍+インターネットで、何ができるか。

複製、移動のコストが低いというインターネットの特長と親和性が高いのはどちらか。

電子図書館に至る二筋の道


2002 テキストへの後退

メーカー固有フォーマットに依存することへの懸念。

もっとも幅広い環境で、もっとも長く開けるファイルフォーマットはなにか。


2004 可読性への再挑戦

青空文庫は、組版情報を記載したソースのみを提供する。表示は、対応ビュワーに任せる。

手放した読みやすさを、いかにして取り戻すか。

azur


共生を目指して 1

収録ファイルを、どのように使えるかの明確化。


共生を目指して 2

注記記号の使いかたを、詳細に解説。


共生を目指して 3

注記したテキストを、XHTMLに変換するプログラムを公開。


共生を目指して 4

公開中作業中の全作品の書誌情報を、CSV形式で公開。(毎日更新。)


青空文庫の概要


青空文庫の課題


青空文庫と図書館




更新履歴:「青空文庫」
   2017(平成29)年7月7日
2017年7月7日作成
青空文庫作成ファイル:
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