緑をふみてわが行くところ、
靴は光る魚ともなり、
よろこび樹蔭におよぎ、
手に輕き
ああ、するどき
左手をもつて
はや
小鳥うたうたひ、
きよらにわれの血はながれ、
ましろき朝餉をうみなむとす。
みよ我がてぶくろのうへにしも、
愛のくちづけあざやかなれども、
いまはやみどりはみどりを生み、
わがたましひは芽ばえ光をかんず、
すでに伸長し、
つるぎをぬきておごりたかぶるのわれ、
をさな兒の怒り昇天し、
烈しくして空氣をやぶらんとす、
わが肉の
感傷のひとみ、あざやかに空にひらかる。
ああ、いまするどく
手はしろがねとなり、
われの額きずつき、
劍術は青らみつひにらじうむとなる。