1 明治三十二年二月十三日 東京市
2 東京市豊島区目白三ノ三五七〇
3 お茶の水
4 文学の仕事は好きではじめました。私たちが夫々の時代に生きている、そのことのうちに書かせずにおかない何かが感じられているような工合です。大正五年中央公論に「貧しき人々の群」(小説)を発表して以来小説を、文芸などについての感想評論風のものは昭和三四年頃以来書くようになりました。大正五年お茶の水卒、同八年九年アメリカ旅行。結婚。同十三年離婚。長篇「伸子」を三年に亙って執筆。昭和二年――五年モスクその他旅行。昭和七年一月結婚。著書、「貧しき人々の群」「一つの芽生」「伸子」「新しきシベリアを横切る」「冬を越す蕾」「昼夜随筆」「乳房」現代日本文学全集中「中條百合子集」文芸家協会々員、日本ペン倶楽部会員、評論家協会々員
〔一九四〇年一月〕