鷹の井戸(一幕)

AT THE HAWK'S WELL

ウイリヤム・バトラ・イエーツ

松村みね子訳




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三人の楽人  仮面めんのやうに顔をつくる
井戸の守り  仮面めんのやうに顔をつくる
老人     仮面めんをかぶる
青年     仮面めんをかぶる

アイルランド英雄時代


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舞台は何処でも差支ない、何もないあき場、正面の壁の前に模様ある衝立を立てる。劇が始まる前に、衝立のすぐ前に太鼓と銅鑼と琵琶など置く。場合によつては、見物が着席してから第一の楽人が楽器を持ち込んでもよい、もし特別の照明が必要ならば第一の楽人がその世話をすべきである。私どもが試演の時は、舞台のそと側の両角の柱の上にデユラツク氏考案の二つの提灯をつけた。しかしそれだは[#「それだは」はママ]光が足りなかつた、大きなシヤンデリヤの光で演する[#「演する」はママ]方がよかつたやうである。今までの私の経験では、われわれの部屋に見馴れた光がいちばん効果があるやうに思ふ。見る人と役者とを隔てる何等機械的の工夫もない方が却つて仮面の役者たちをより奇怪なものに思はせるやうである。
第一の楽人は畳んだ黒布を持つて登場、舞台の真中に来て見物に向つて動かずに立つてゐる。両手のあひだから畳んだ布を垂れさげて。
ほかの二人の楽人登場、舞台の両側に暫時立つて、それから第一の楽人の方に行き布をひろげる、ひろげながら、うたふ。
こころの眼もて見よ
ひさしく水涸れて荒れたる井戸
風にさらされたるはだかの木の枝
こころの眼もて見よ
象牙のごとくあをき顔
すさみても気だかきすがた
ひとりの人のぼり来たる
海の潮風はだかに吹き荒したるところに

二人の楽人が布をひろげる時すこし後方に退く、さうすると拡げられた布と壁とが布の真中を持つてゐる第一の楽人を頂点にして三角形になるのである。
黒布の上には鷹の形を金の模様であらはす。第二と第三の楽人ゆつくりと再び布をたたみ始める、リズムを以て腕をうごかし第一の楽人の方に歩みよりながら、うたふ。
いのちは忽ちにをはる
そは得ることかうしなふことか
九十年の老の皺よる
身を二重に火の上にかがむ
わが子を見てはたらちねの
母はなげかむ、むなしきかな
わがすべてののぞみすべての恐れ
わが子を生みしくるしみも

布が拡げられてゐるあひだに、井戸の守り登場、地の上に蹲つてゐる、黒色の上衣で全身を包んでゐる。三人の楽人は壁に沿うて各々の楽器のそばの自分等の持場にゆく、役者のうごくにつれて楽器を鳴らす。
第一の楽人  (うたふ)
はしばみの枝うごき
日は西におちてゆく
第二の楽人  (うたふ)
こころ常に醒めてあらむとねがひ
こころ休息やすみを求めつつ

彼等は布を巻きながら舞台の一方にゆく。
四角な青い切で井戸を現はした側に一人の少女がゐる。動かずにゐる。

第一の楽人  (ことば)
日がくれて
山かげは暗くなる
榛のかれ葉が
井戸の涸れた床をなかば埋めてゐる
井戸の守りはそのそばの
灰いろのふる石に腰かけてゐる
涸れたみづ床を掘るにつかれて
落葉をかき集めるに疲れてゐる
彼の女のおもい眼は
何も見ず、ただ石の上ばかり見てゐる
海から吹く風が
そばにかきよせられた落葉をふき立てる
落葉はがさがさ散つてゆく
第二の楽人
ここは恐ろしいところだ
二人の楽人  (うた)
こころは叫ぶ、われ眠りてあらめや
風、潮かぜ、海かぜ
そらの雲をふきまくる
われは常に風のごとくさまよはましを

(一人の老人見物の中を通つて登場)

第一の楽人  (ことば)
あの老人がここへ登つて来る
彼はこの井戸のそばで見張つてゐた
この五十年のあひだ
老年としで腰がすつかり曲がつてゐる
いま登つて来る岩山の
茨の老木もおなじやうに曲がつてゐる
老人は舞台の横の方に暫時不動のまま首をうなだれて立つ。太鼓をかるく一つ叩くと彼は首を上げる。
太鼓の音につれて舞台の前の方に進む。そこにしやがんで火をおこすやうな手つきをする。
この劇のほかの登場者と同じく、老人の動作は、操人形をおもはせる。
第一の楽人  (ことば)
老人は落葉の小さい山をつくつた
葉のうへに枯枝を載せ
さむさに顫へながら火打棒と
棒さしをその孔から取り出す
火を出すために火打を振りまはす
枯枝に火がもえついた
火が燃え立つてかがやく
榛と水のない井戸の上に
楽人たち  (うた)
ああ風よ、潮かぜよ、海風よ
ねむるべき時なるものをと、心はさけぶ
求むるもの得がたきに何時までかさまよふ
はや年老いて眠るこそよけれ
老人  (ことば)
なぜお前は口をきかない? なぜ言つてくれない
枯枝を集めるのに倦きはしませんかと
指が冷たくはありませんかと、お前は一言もいはない
きのふお前は三度口をきいた。お前は言つた
榛の葉で井戸が埋まつてゐると。お前は言つた
風が西から吹くと。それから
雨が降れば泥になると
けふお前は魚のやうにぼんやりしてゐる
いや、もつと、もつと悪い、魚より無言で魚ほどに生き生きしてはゐない
(近くゆく)
お前の眼はぼんやりして力がない。もしシイ
この井戸を掃き清めて家畜どもを追ひ払ふために
守りを置くとならば、誰かほかのものを
愉快に人の相手になれるものを選べばよい
せめて一日に一度でも口をきくものを。なぜそんなに見つめる
お前は前にもさういふ無表情の眼つきをしてゐた
この前あの事が起つた時に。お前は何か知つてゐるのか
老人は気ちがひになつてしまふ
一日ぢゆうこの砕けた岩と
荒い茨の木と愚かしい一つの顔を眺めて
話しかけても何の返事もきかれないでは
青年
(この老人の言葉のあひだに見物の中を通つて登場)
それでは私に話をしてくれ
わかい者は老人よりなほさら辛抱づよくはない
私はもう半日もこの岩山を踏み歩いたが
求めに来たものを見つけ出せない
老人
誰だ、私にものをいふのは
誰だ、突然ここにやつて来たのは
何一つ生きてゐないここに来たのは? 頭と足につけた金と
上着に光るかざりによつて判断すれば
お前は生きた世界を憎む人たちの一人ではないやうだ
青年
私はクウフリンといふもの、サルタムの子だ
老人
そんな名は聞いたことがない
青年
無名な名でもない
私は海の彼方に祖先からの古い家を持つてゐる
老人
いかなる悪戯がここまでお前をひき出したのか? お前は
人の血をながすために
女の愛のために、夢中になつてゐる人らしい
青年
ある噂が私をひき出した
夜明まで続いた酒宴の席で聞いた話だ
私は食卓から立つて、小舟を見つけ出し、舟に帆を張り
折からの風を帆にあてて
まやかしのあるかと見える波を越えて、この岸に着いた
老人
ここらの山には荒らすべき家もない、掠奪すべき美人もゐない
青年
お前はここの生れか、その荒い調子が
この荒い土地にふさはしい。あるひは、お前が
私の探してゐるところへ連れて行つてくれるかもしれぬ、それは、井戸だ、そこに三本の榛が実をおとし枯葉をおとし
灰いろの円石まるいしのあひだに一人の寂しい少女が
その井戸を守つてゐるさうだ。人の話に、その奇蹟の水を
飲む人は永久に生きるといふことだ
老人
いまこの瞬間お前の眼前にありはしないか
灰いろの円石と一人のさびしい少女と
葉のない三本の榛とが
青年
しかし、井戸はない
老人
向うに何かが見えないか
青年
私が見るものは
石のあひだに枯葉に半ば埋まつた穴ばかり
老人
お前はそれほどの尊い賜物が見つけ出されると思ふのか
ただ舟に帆をひろげるだけの骨折で
険しい山を登るだけの骨折で? ああ、わかきもののおろかさ
あの空つぽの穴がなぜお前のために水を溢れさせよう
私のためには水を溢れさせなかつたのに? 私は待ちに待つたが
もう五十年以上も井戸は涸れてゐて
海の非情の風が
朽葉をふき散らすのを見るばかりだつた
青年
それでは
ある時あの井戸に水の出て来ることがあると見える
老人
それはこのさびしい山にをどる
聖い影ばかりが知つてゐる神秘の一瞬間だ
人間は誰も知らない、その瞬間が来て
水がいま湧き出したと思ふと、すぐその瞬間が過ぎてしまふ
青年
私はここに立つて待つ。サルタムの子の好運が
いま私を見捨てやしまい。まだ今日まで
私は何物の為にも長く待つたことはない
老人
いや! この呪はれた場所から帰つてくれ、ここは
私と、あすこにゐる少女と、そのほか
人間をまどはす者どもだけの住家なのだ
青年
お前は何者だ、みんなが祝福するあの踊り手たちをわるくいふお前は何者だ
老人
その踊り手たちのまどはした一人だ
私もお前と同じやうに
身も心もわかいとき、幸運の風に
吹かれたつもりでここに来た
井戸は涸れてゐた、私は井戸の端に坐つて
奇蹟の水の湧くのを待つてゐた、私は待つた
とし月が経つて自分が枯れてしまふまで
私は鳥を捕り、草を食ひ
雨を飲み、曇りにも晴れにも
水の湧く音を聞きはづすまいと遠くにも行かずにゐた
それでも、踊り手たちは私をまどはした。三度
不意の眠りから目が覚めて
私は石が濡れてゐるのに気がついた
青年
私の運はつよい
私の運は長くは私を待たせまい、それにまた
石の上に踊る人たちも私を眠らせることは出来まい
もしねむけがきざしたら私は自分の足を突き刺す
老人
いや、足は突くな、足はかよわい
足は痛みを強く感じる。それよりは、もう一度その帆舟を見つけて
この井戸を私に残して行つてくれ、この井戸は
老年と枯れたものとに属するのだ
青年
いや、私はここにゐる
(少女、鷹のなき声を出す)
またあの鳥が
老人
鳥はゐやしない
青年
不意に鷹が鳴いたやうに聞えたが
つばさの影は見えない。私がここに来るとき
大きな灰いろの鷹が空から舞ひおりた
私はよい鷹をいくつも持つてゐて、それをこの世に無類なものと
思つてゐたが、その鷹ほどのは見たことがなかつた。鷹は飛んで来て
嘴で私をひき裂くか
大きな翼で私の目を打ちつぶしさうに見えた
剣を抜いて追ひ払ふと
鷹は岩から岩に飛んだ
私は三十分以上も石を投げつけてゐたが
ちやうどあすこの大岩を曲がつてこの場所を
見つけたとき、鳥はどこかに消えてしまつた
どうにか打ちおとす工夫があれば捕へてやるのだが
老人
それはシイの女だ
山に住む魔の女で、静まることのない影なのだ
いつもこの山かげにまよひ歩いて
人を惑はしたり亡ぼしたりする。その女が
山国の女軍の女たちにその鳥の姿で
現はれる時は彼等は捧げものをして
いくさの支度をする。呪ひがかかるのだ
その女のうるほひのない眼で見つめられたものには
だから、お前も早くここを去れ、その強さうな歩きつきと
自信のある声を持つてゐるうちに。生きてゐる人はだれも
もてあそびにするほど余分の好運を持つてゐやしない
長く生きようとするものは彼女を最も恐れなければならない
老人はもうすでに呪はれてゐる。その呪ひは、あるひは
女の愛を得てその愛をながく保ち得ぬといふ呪ひか
あるひは、愛のなかにいつも憎みを交へるか
あるひは、愛した女がお前の子供等を殺すか
咽を裂かれ血に濡れた子供等をお前が見つけるか
あるひは、お前の心が狂ひ立つて自分の子を自分で殺すかもしれない
お前自身の手で
青年
お前はここに来るものすべてをおどかして
追ひ払ふためにここに置かれてゐるのか
お前はその枯葉や枯枝と同じやうにひからびて
生にすこしの部分もないやうに見える
(少女また鷹の叫び声をする)
あの声!
またあの声がする。あの女だ
だが、なぜあの女は鷹の鳴くやうな声をするのだらう
老人
声はあの女の口から出たのだが、あの女が叫んだのではない
あの影があの女の口のうしろで叫んだのだ
いま解つた、あの女がこの一日ぢゆう
ぼんやりして重い眼つきをしてゐたわけが
あの顫へかたを見よ、恐ろしい生命が
あの女の血管の中に流れ込んだのだ。取りつかれたのだ
あの女は誰かを殺すかだますかもしれない
そのあとで何も知らずに目を覚まして
木の葉をかき集めてゐるだらう、そのとき木の葉が濡れてゐるだらう
水が湧いてまた引いてしまつてゐるだらう
あの女の顫へるのが兆だ。ああ、帰つてくれ
水が湧く音がもう今きこえるかも分らない
お前が善人ならば、水はそのままにして行つてくれ。私は老人
いま飲まなければ、もう飲めないだ
私は一生のあひだ見張つてゐたのだ、あるひは
ただ小さい杯いつぱいの水しか出ないかもしれぬ
青年
私の両手でその水をすくひ上げ、二人で飲まう
もしたつた数滴の水しかなくても
二人で分けよう
老人
先きに私に飲ませると誓つてくれ
若いものはむさぼる、もしさきにお前が飲めば
お前はみんな飲んでしまふ。ああ、お前はあの女を見た
あの女はお前に見られたのを知つて此方に眼を向けた
あの女の眼が恐ろしい、あれはこの世の人の眼ではない
うるほひがなく、まじろぎもしない、あれは少女の眼ではない
(老人頭を被ふ。井戸の守りの少女上着をぬぎ捨てて立つ、上着の下は鷹をおもはせる服装である)
青年
なぜ、鷹の眼をして私を見る
私は恐れない、お前が鳥でも、女でも、魔の女でも
(少女が離れた井戸のそばに行く)
したいことをしろ、私は此処を離れない
私がお前と同じ不死の身にならないうちは
(青年そこに腰かける、少女、鷹のやうな動作で踊りはじめる。老人眠る。踊りはしばらくつづく)
第一の楽人  (うた)
ああ神われを救ひたまへ
血のなかに忽ちに滑り入る
おそろしき不死のいのちより
(踊りまだしばらく続く。青年徐かに立つ)
第一の楽人  (ことば)
狂熱がいま彼にうつつた
彼は青い顔になつてよろよろ立つた
(踊りがまだ続く)
青年
何処へでも飛べ
灰いろの鳥よ、お前は私の腕にとまるのだ
女王と呼ばれた人たちも、私の腕にとまつてゐた
(踊りが続く)
第一の楽人  (ことば)
水の湧き出す音がした、水が出る、水が出る
石のあひだに光つてゐる、彼も水音を聞いた
彼は顔を向けた
(鷹は退場する。青年夢を見てゐるやうに槍をおとして退場)
楽人たち  (うた)
かれのおくつき築かれて
すべての歴史をはるまで
ふたたび得がたきものを失ひしかな
膝のうへに老いたる犬の首をのせ
子らと友とのなかに
やすき世をおくりてもあらましを
(老人井戸のそばに忍び寄る)
老人
あの呪はしい影が私をだました
石は濡れて黒いが、水はない
私が眠つてゐるうちに水が出てまた引いたと見える
私の一生のあひだお前らは私をだましてゐた
呪はしい踊り手たち、お前らは私の生命を盗んだ
影にそれほどの悪があり得るか
青年  (登場)
あの女は逃げて岩の中に隠れてしまつた
老人
あの女はお前を泉からひき離しただけだ。あれを見よ
水が流れたところだけ石と葉が黒くなつてゐる
だが、一滴も飲む水はない
(楽人たちエイフア! エイフア! と叫び銅鑼を鳴らす)
青年
あの叫び声は何か
山々に沿うて聞えるあの物音は
楯に剣をぶつけてゐるのは誰だらう
老人
あの女は山国の強い女たち、エイフアとその女軍を
騒がし立ててお前の生命を取らうとしてゐる
今からは地のなかに寝る時まで
お前は休息することは出来まい
青年
また、武器の触れあふ音
老人
ああ行かないでくれ! 山は呪はれてゐるのだ
私と一しよにここにゐてくれ、私はもう何も失くすものもないのだ
もう今からお前を欺かうとはしない
青年
私は彼等に向はう
(夢が醒めたやうに、槍を肩にして叫びながら退場)
今ゆく、サルタムの子クウフリン、いま行くぞ
(楽人等立ち上がり、一人が真中に行き畳んだ布を持つてゐる、ほかの二人がそれをひろげる。
ひろげながら、うたふ、うたのあひだに、その布にかくれて老人退場。
デユラツク氏の音楽によつてこの劇が上演された時は楽人たちは「にがき生命」といふ言葉をうたひ終つてから立ち上がり布をひろげた)

(布をひろげる時とたたむ時のうた)

われに来よ、うつし世の人々の顔
なつかしきおもひいでも
われ荒野にありて
おそろしき眼を見たり
まじろがす[#「まじろがす」はママ]、うるほひなき眼を

われはただおろかさをめづ
われわがものとしておろかさを選ぶ
ただひと口の空気なれば
われ安んじて消えさらん
われはただひと口のかぐはしき空気なれば

ああかなしき影
争闘あらそひのかそかなる深み
われはのどかなる牧場の
たのしき生命を選ばむ
智慧あるものぞにがきいのちを生くる
(布をたたむ、その時またうたふ)
水なき井戸のいひけるは
ゐごころよきわが家の戸に
牝牛を呼ぶには
りん一つ鳴らせば足る
かかる世をおくる
人はほむべきかな
痴人しれものならで誰かはほめむ
井戸のなかのかわける石を

葉のなき樹のいひけるは
妻をめとり
ふるき炉のそばに落ちつきて
子供らとゆかの上なる犬のみを
たからと頼む
人はほむべきかな
痴人しれものならで誰かはほめむ
ふゆがれの樹を
(楽人等退場)





底本:「近代劇全集 第廿五卷愛蘭土篇」第一書房
   1927(昭和2)年11月10日発行
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の旧字を新字にあらためました。
入力:館野浩美
校正:岡村和彦
2018年12月24日作成
青空文庫作成ファイル:
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●図書カード