しんぱい

村山籌子




「けふは、あんまり いたづらばかり したので、もう ぼくは いい こに なれなく なりや しないかと、しんぱいだ。かあさん。」
「そんな こと ありませんよ。あしたからでも、いい こに ならうと おもへば、きつと なれますよ。おやすみなさい。」
(母でてゆく。)
「かあさんは ああ いふけれど、しんぱいだなあ。こんばんから おけいこを しよう。どう したら いいか しら。さうだ。きをつけを したまま ねて やらう。」
(ひとりごと)





底本:「日本児童文学大系 第二六巻」ほるぷ出版
   1978(昭和53)年11月30日初刷発行
底本の親本:「子供之友」婦人之友社
   1924(大正13)年2月
初出:「子供之友」婦人之友社
   1924(大正13)年2月
※初出時の署名は「岡内籌子」です。
入力:菅野朋子
校正:noriko saito
2011年1月27日作成
青空文庫作成ファイル:
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