眼
片山敏彦
寂寥の中で見開く眼がある
おもむろな、必然な絶望の中で生きて来る眼がある。
その眼は
非合理的に歓喜する。
悲しいから信仰に澄む。
あゝ その眼にうつる風景の
ひろびろたる
不思議な円ろさ。
底本:「日本の詩歌 26 近代詩集」中央公論社
1970(昭和45)年4月15日初版発行
1979(昭和54)年11月20日新訂版発行
入力:hitsuji
校正:染川隆俊
2023年10月2日作成
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