吾徒の術を修する法二あり。一は師に就いて口より口へ授かり、はたまた悟徹と示現とによつて過を知らんとす。また一の法は斯道の書を讀むにあれど、其 文難解にして頗 る晦澁 なれば、人もしここに理と眞とを求めんとすれば、其心まづ精緻にして根氣よく勤勉にして且つ細心ならざる可 からず。
ピエロ・コ「哲學奧義解」
まだいかぬ――而もわが身は三日三晩のその間、燈火の薄暗い光のもとにライムンド・ルルリの祕法書を繙いてゐた。
どうもいかぬ、唯ちらちらする蘭引の
或時は彼、わが鬚の中に爆發物を仕掛け、また或時は其
また彼が其
その時蘭引はいよいよ、ちらついてきて、
然しまだいかぬ――そしてわが身はもう三日三晩のその間、燈火の薄暗い光のもとにライムンド・ルルリの祕法書を繙いてゐよう。