

「ほら おおきなさい こどもたち。
もう あっというまに はるですよ!」
――すると こどもたちは のびをして
ねぐせだらけの かみを なでます。

さっそく みんなは したくして
じぶんで はるのふくの ぬいもの。
ぬいばり はさみ ゆびぬきで
てしごと ちゃんと できました。

さあて ぞろぞろ ねっこのこ
ぬったものを われさきに
つちつちママに もってって
できばえを みてもらうのです。

ねっこのぼうやも そのあいだ
わすれず ちゃんと ひとしごと。
えのぐツボに えふで はけで
むしさんの せを ぺたぺたり。



もりの みどりに かこまれて
スズラン おさきに さくなかで
マイマイ おどかす わんぱくと
きのうら かくれる スミレちゃん。

まるまる いちにち あそぶのは
すんだ かわべの ワスレナグサ。
わらわは ちいさな じょおうさま
スイレンたちよ よきに はからえ。

のはらの はての はらっぱで
てと てに おどる おはなさん。
はしゃぐ くさくん むしさんは
ずっと なつなら いいのになって!

すずかぜとともに あきが きて
あわてて かえる ママのおうち。
「さあ おころりよ こどもたち。
あくるとしまで おやすみなさい。」