そらもよう
 


2007年12月31日 11回目の大晦日
インターネットユーザの大多数がダイヤルアップ接続だった時代に、青空文庫は生まれた。
青空文庫が立ち上がった頃、インターネットと並んで、パソコン通信のフォーラムが、まだまだ健在だった。
それから10年の歳月が過ぎ、2007年7月7日、青空文庫は10周年を迎えた。

インターネット上のテキスト公開サイトが、10年後、どんな姿をしているのか。本やコンピュータを取りまく環境が、どう変化しているのか。10年前には想像もつかなかったこと、前例が何もなかったことのさまざまなかたちが、歳月につれて、少しずつ見え始めている。
現実の社会と同じく、小さな村だった頃には予想もつかなかったような問題が、大都会に発展したインターネット上でも、いろいろともちあがりつつある。そのうちのひとつ、著作権という問題に、10周年という区切りのこの年、青空文庫は取り組んできた。年明けからはじまった保護期間延長反対の署名運動は、3555の署名をいただいた第一期に続き、7月からの第二期が、現在も継続中だ。
そして、著作権という枷から自由になったテキストが、どのように羽ばたくか。『青空文庫 全』寄贈計画は、そのひとつのかたちを示した。

7月7日の10周年記念パーティでは、日頃はネットの彼方にいる人たちが集まり、青空文庫の誕生日を祝ってくださった。入力する人。校正する人。利用する人。多くの人たちに支えられてきたからこそ、青空文庫は、10年間、歩き続けることができたのだと、改めて実感するひとときだった。
節目の年が過ぎても、何かが大きく変わるわけではない。一歩ずつを積み重ねて、青空文庫は、これからも「手を伸ばせば、そこにある本棚」であり続ける。

ことし1年、これまでの10年、ありがとうございました。
そして来るべき新しい年も、青空文庫という本棚に手を伸ばし、本を開いてくださいますように。

2007年12月31日 「移動図書館」から「個人図書館」へ
 今年の最後を飾る作品として、佐野友三郎「巡回書庫と町村図書館と」「米国巡回文庫起源及び発達」を推薦した。
 図書館は、その「図書館の自由に関する宣言」の中で、「知る自由」の保証を宣言している。
「余等は戦後教育上の経営として、通俗図書館がきわめて重要の地位を占むべしといえり。しかして、今や図書館経営の機運、まさに熟しこれが設立はいたるところに計画せられつつあり。余等、今日において早く自ら進みてこれが経営に着手せざれば、他日、社会の大勢に余儀なくせられて、これが設備を強いられんこと必せり。」――佐野友三郎「巡回書庫と町村図書館と」
「一般人民のために、至大の便益を与うるものは、要するに、少数の大図書館にあらずして、小規模なる数多の巡回文庫なり。……」――佐野友三郎「米国巡回文庫起源及び発達」
 振り返って約百年前、図書館がまだ普及していなかった頃、これらの作品は書かれている。図書館のプロモーション――これはすなわち「知識を共有」する試みへの誘いである――のために、「巡回書庫」「巡回文庫」を行っていることがわかる。百年が経て、図書館関係の方々の努力により、日本全国に数多くの図書館が出来、多くの人が無料で書籍に触れることが出来るようになっている。
 青空文庫は、「空を見上げるように書籍に触れること」を可能にする試みである。図書館の保証する「知る自由」とは少し異なった「読む自由」を提供出来る可能性である。その「読む自由」を知ってもらうために、十周年を迎えた青空文庫は、寄贈計画を立案し、十月からその計画を動かし始めた。現在もなお寄贈計画のDVDの発送は続いている。青空文庫は、「巡回書庫」「巡回文庫」からさらに一歩進んだ「家庭図書館」「個人図書館」を可能にする。寄贈計画の真価は、これから現れてくるだろう。
「百年、千年後にも読まれるべき傑作だ」と宣伝にあった本は十年も経たないうちに絶版になった。本当に、百年、千年先に残したいのなら何か別の方法、方式を考える必要がある。電子書籍はその可能性の一つである。電子書籍によって何が出来るのか、をより多くの人に知って欲しいと祈りつつ、この推薦文を終わる。(門)

2007年12月24日 「ドグラ・マグラ」の公開にあたって
 めでたく「ドグラ・マグラ」公開の運びとなるにあたっては、個人的にひとしおの感慨がある。
 世に、探偵小説あるいはアンチミステリー「三大奇書」なるものがある。すなわち、小栗虫太郎「黒死館殺人事件」、中井英夫「虚無への供物」、そして夢野久作「ドグラ・マグラ」がそれである。筆者は「黒死館殺人事件」の入力に携わり、「ドグラ・マグラ」の校正に関わったが故の感慨なのだが、それにしても「ドグラ・マグラ」は不思議な作品である。
 「三大奇書」の中で比べても、「黒死館殺人事件」がオカルト文書のビブリオグラフィーに終始し、「虚無への供物」が1955年という限定された時空間をトリックとしているのに対し、「ドグラ・マグラ」の「脳と神経科学」というそのテーマはほとんど古びていないように思われる。だが、ここで「ドグラ・マグラ」論を展開するには及ぶまい。実際にテクストに体当たりしていただくことをお薦めする。
 さて、こうして「三大奇書」のうち二冊を、ネット上に流通させるお手伝いをした今、「もう一冊も」と脳内で囁く声がある。「虚無への供物」が公開可能になるのは(著作権が延長されないとすれば)、2044年のはずだ。しかし最近は竹本健治の「匣の中の失楽」を加えて「四大奇書」と呼ぶ向きも……。(ロ)

 夢野久作の傑作「ドグラ・マグラ」は、長編であること、多様な表現方法を用いた特異な文体であることは知っていた。知ってはいたが、改めてパラパラとページをめくると、いまさらながら入力者の苦労が察しられた。ということは校正者も同じ苦労がある。
 その難儀な作品644ページを四人の校正者で割り、一人の担当は、約160ページを一次校正する。私は、一次校正で結末を担当した。いきなり結末では、話の内容がつかみきれない。校正は、読むことではないから作品の内容などにかまっていられないと自分に言い聞かせるが、どんどん話に引きずりこまれていく。なんといっても世に言う三大奇書の結末である。全員が一次校正を終え、二次校正にとりかかるとき、私は、話の冒頭が知りたくて、二次校正では冒頭を担当したいとさっさと申し出た。校正しながらまるで、倒叙小説を読んでいるような気がした。
 共同校正は、長編を分担することによって、校了が早いということが一番の利点だが、一次校正で見落とした箇所を二次校正で拾ってもらえるという特典もある。難儀な箇所は、みんなで知恵を出し合って、ああでもないこうでもないと語りあい、たまには、脱線して趣味の話で盛り上がる。それもまた共同校正ならではの楽しみである。ゆえに「ドグラ・マグラ」が長編で特異な文体であったことに感謝しなければならないのかもしれない。(「ドグラマグラを世に出す会」 N)

2007年12月01日 青空文庫宛てメールのトラブルに関する報告とお願い
11月18日(日)〜20日(火)にかけて、青空文庫のメール受信システムに障害が発生しました。この間、info@aozora.gr.jp、reception@aozora.gr.jp宛てに送っていただいたメールは、届いていない可能性があります。思い当たられる方は、お手数ですが、再送してください。(倫)

2007年11月19日 宮沢賢治「うろこ雲」「氷と後光」「図書館幻想」、横光利一「新感覚論」「馬車」の入力をご担当いただいている方にお願い
宮沢賢治「うろこ雲」「氷と後光」「図書館幻想」の入力をご担当いただいている方。
横光利一「新感覚論」「馬車」の入力をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、不達でした。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの入力を引き継いでいただこうと思います。

作業の継続が難しくなった際は、皆さん、どうぞお気軽に、reception@aozora.gr.jpまでご連絡ください。
メールアドレス変更の際は、reception@aozora.gr.jp宛にご一報をお願いします。(倫)

2007年11月18日 『青空文庫 全』寄贈計画に三石玲子賞
11月16日、青空文庫が三石玲子賞を受けた。2004年に続いて二度目の受賞となる。
前回は、株式会社ボイジャーと共同開発した、青空文庫用縦書きブラウザー、azur への評価だったが、今回は、発足以来10年の積み重ねに加えて、全国約8000の図書館への『青空文庫 全』寄贈計画が、理由となった。

すでにインターネットに親しんでいる人の間では、青空文庫の利用は少しずつ広まってきた。だが、著作権の保護期間を過ぎた作品を、電子化して収蔵、公開するデジタルアーカイブの成果が、パソコンを使う人にしか味わってもらえないのではつまらない。これまでも、これからも長く、本に親しむ人のよりどころであり続けるだろう図書館と、アーカイブを結ぶ架け橋となってくれることを願い、寄贈計画を準備した。
そこに光りを当てていただいたことに感謝したい。

本年の読書の秋にはもう一つ、アーカイブの成果を広く届ける、きわだった成果が生まれたことも書き添えておきたい。
ニンテンドーDS用の、『DS文学全集』だ。
読みやすさ、操作のしやすさに加え、作品に対する評価を無線Lan経由でフィードバックしたり、最初に組み込まれた100点に加えて、新しい作品の追加ダウンロードまでできると、『DS文学全集』はていねいに、かつ意欲的に作り込んである。
この全集の基礎データとして、青空文庫で公開しているファイルを多数使っていただいた。

著作権切れの作品をデジタル・アーカイブに整備しておけば、誰もが自由に利用できる。
その成果物は、働きかければ、パソコンの世界をこえて届けられる。
さらに、公共性に軸足を置いた生かし方に加え、アーカイブからは、生きの良い商品もまた、生まれうる。
2007年の秋には、「みんなのアーカイブ」が、夢想的な願望から、手応えのある現実に変わる兆しが、確かに見えたと思う。

著作権の保護期間を、これまでの作者の死後50年までから、死後70年までに延ばそうとする働きかけが続いている。
延長が実現すれば、「みんなのアーカイブ」におさめられる作品は、20年分、古くなる。
我々すべてを、延長は、文化的に貧しくする
『青空文庫 全』と『DS文学全集』。2007年の読書の秋の実り二つが、そのことを静かに、じっくりと私たちに教えてくれることを願う。(倫)

2007年11月13日 寄贈計画ページにニュース欄を新設
寄贈計画ページに、ニュース欄を設けました。(倫)

2007年11月07日 「青空文庫・外字注記辞書【第六版】」を公開
本日、青空文庫・外字注記辞書【第六版】を公開しました。

2007年07月07日に「青空文庫・外字注記辞書【第五版】」を公開し、2007年09月10日に青空文庫収納のテキストに出現してない第3水準、第4水準の漢字に加えてJIS X 0212 (補助漢字)も含めて一部改訂してきました。

このときは、第3水準、第4水準の漢字については、すべてを網羅するというレベルにはほど遠い状態でしたが、「外字注記辞書プロジェクト」でWindows機種依存文字の外字注記作成方針に従って今までの外字注記を見直した手順で、有る程度機械的に残りの漢字についても作業することができ、本日第3水準、第4水準の漢字に加えてJIS X 0212 (補助漢字)も含めて一気に公開する事になりました。

加えて、【第五版】のフォントによる文字化けを回避するために【第六版】はPDF版にしました。Adobe Readerが必要ですが、文字化けをかなり軽減できたのではないかと思っております。

ご使用になられまして、文字の説明部分や、表示部分などに不具合がありましたら、reception@aozora.gr.jp宛にメールでご連絡ください。また、JIS以外の漢字は少ししか含まれておりませんので、そのような場合もreception@aozora.gr.jp宛にメールでご連絡くださればご相談に乗れるとおもいます。

入力・校正作業に、「青空文庫・外字注記辞書【第六版】」を大いにご利用下さい。(川)

2007年10月26日 寄贈計画に寄せて
「青空文庫 全」の寄贈計画が動き始めた。冊子「青空文庫 全」に付属する形で2007年10月1日までに青空文庫で公開されている著作権切れのファイル全てを収めたDVDが、日本全国の公共図書館に寄贈されるのである。詳細はリンク先を参照して欲しい。
 10周年記念パーティで発表されたこの寄贈計画は、実は私の思いつきから始まっている。青空文庫の知名度はまだまだ低い。実際、ウェブのblog検索を使って調べると、いまだに「青空文庫というサイトを見つけました」という内容が見られるし、周りの知り合いに聞いてみても知っている人はまれである。もっと多くの人にこの試みを知ってほしい、ではどうすればいいか、と考えてみた。後述するが、インターネットそのものがまだ普及しきっていないこともその原因だろう。ならば、いっそのこと、青空文庫のファイルが全て収められたDVDを図書館で貸し出してもらえばいいのではないか、と思い立った。タイミングとしては、ちょうどいい。10周年記念になり、6000を越えるファイルが含まれているし、その中には夏目漱石芥川竜之介太宰治といった有名な作家の主要な作品は含まれている。「半七捕物帳」「大菩薩峠」「源氏物語」「レ・ミゼラブル」といった大作も全て含まれている。そんな提案を青空文庫の世話役の方々にしたところ、喜んで引き受けてくださった。その後、日本図書館協会にも協力してもらえることになり、約3000の公共図書館、約5000の高校図書館に寄贈できることになった。公共図書館には10月末までに、高校図書館には11月末までに、送付される予定である。
 青空文庫では、著作権の切れたファイルの利用には制限を設けていない。自由に利用してもらって構わないとしてある。理想は、全ての人が利用したいと思った時に利用できる、という状態になることだろう。インターネットは、その理想を実現するために効果的に機能したと言える。しかし、インターネット環境そのものの普及は完全ではなく、それを補う為に、青空文庫では一時期、「ドットPC」などのアスキー発行のいろいろな雑誌の付録に収録作品を収めたCDをつけてもらっていたことがあった。現在では、年に一度作成されるCD、DVDを除いて、公開されたファイルを利用するにはインターネットを用いなければならない。利用してみると便利だけれど、インターネットへの接続環境がないと、知る事さえ出来ない、こういった状況では理想に近づくことが難しい。だからこその寄贈計画なのである。全国の公共図書館、そして高校図書館で、青空文庫を収めたDVDを貸し出ししてもらえれば、利用者はさらに増えることだろう。この冊子は、DVDを含めてコピーをすることは自由である。必要ならば、図書館でDVDを焼いて増やしてもらってもいいのだ。
 出来るだけ多くの人が青空文庫で公開しているファイルを利用できるようになると、著作権に対する考え方を変えられるのではないか、と考えている。正確には、著作権の本来の意味を知ってもらえるのではいか、と。著作権は、著作制作を促進する為とその著作を文化の歴史の中に還す為にある。著作者への励ましが、著作財産権の保護であり、これは著者の死後50年間続く。著作財産権の保護期間以後は、その著作は自由に利用する事が出来るようになる。全ての著作が過去の著作の蓄積である文化の流れの中で生み出される。ならば、保護期間以後は、その著作は文化の流れの中に還す必要が有る――それがすなわち、自由な利用なのである。著者の死後50年は長い期間だ。実は、私が青空文庫とそのしくみを最初に知って、一番驚いたことは「著作権って切れるんだ」ということだった。50年は長い。しかし、現在では、夏目漱石太宰治芥川竜之介、など多くの作家の著作権が失効している。それでも、本の値段はあまり変わらないどころか値上がりしている。著作権の有無はあまり意味がないのであろうか? その答えは青空文庫にある。寄贈された冊子+DVDで、著作権の失効した作品群に自由に触れることが出来るようになるからだ。
 著者の死後50年を経ても残っている作品はそれほど多くない。ましてや、購入出来る書籍に限ってしまえば、それはほんの僅かである。連綿と続いている文化を大切にする為には、過去の文化をきちんと後世に伝える必要がある。図書館に本が充実することはその一つの方策であるが、紙の本にはどうしても収めるスペースの関係など限界があるし、50年、100年前に出版された本を読むのはかなり難しい。だからこその電子化なのであり、青空文庫という試みが生きて来る。青空文庫には上記の大家の名作以外にも、たくさんの書物が含まれている。自分が関わったもので恐縮だが、長谷川時雨の「旧聞日本橋」という随筆群、「美人伝」と分類される評論群は、後世に読み継がれるに相応しいと思うのだが、絶版である。また、直木賞の名前の由来である直木三十五の著作はそのほとんどが現在では手に入らない。こういった隠れた名作を青空文庫で見つけ出すことが出来るのだ。
 このような青空文庫の活動がしぼむおそれが出て来た。それは、著作権保護期間の延長が検討されていることだ。現在の50年から70年へ、一部の団体が延長を求めている。毎年毎年、新年1月1日には、新しく著作権の失効した作家の作品が登録される。2008年1月1日には、久生十蘭牧野富太郎の作品が登録されるだろう。70年へと保護期間が延長されてしまうと、文化の流れの中へと作品を還すことが、20年は停滞してしまう。この20年に何が起るだろう。出版される本が少なくなり、作品に触れる機会が益々失われることだろう。20年前に出版された本(1987年出版の本だ)が現在どれだけ残っているか、を考えてみれば容易に想像がつく。青空文庫では、この延長に反対する為に署名活動を行っている
 本という形式は大変に優れている。現に私は本という形で読書をするのが大好きだ。でも、未来は違っているのかもしれない。ファイルの利用者が増えることは、電子テキストの利用の可能性を増やしてくれるだろう。寄贈計画によってその可能性が少しでも増えてくれればいい、そう願っている。(門)

2007年10月25日 原民喜「夢と人生」、横光利一「夢もろもろ」、与謝野晶子「夢の影響」の校正をご担当いただいている方にお願い
原民喜「夢と人生」、横光利一「夢もろもろ」、与謝野晶子「夢の影響」の校正をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、不達でした。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの校正を引き継いでいただこうと思います。(倫)

2007年10月15日 宮沢賢治「蛙のゴム靴」「月夜のけだもの」「畑のへり」「洞熊学校を卒業した三人」「まなづるとダァリヤ」の校正をご担当いただいている方にお願い
宮沢賢治「蛙のゴム靴」「月夜のけだもの」「畑のへり」「洞熊学校を卒業した三人」「まなづるとダァリヤ」をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、連絡を取り合うに到っていません。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの校正を引き継いでいただこうと思います。(倫)

2007年09月11日 実践女子大学・短期大学図書館 Web-OPAC から望む青空文庫
実践女子大学・短期大学図書館のWeb-OPACご担当から、「青空文庫の書誌データをシステムに取り込んだ。」とご連絡いただいた。

リンクをクリックし、最上段の「全ての項目から」に「青空文庫」と入れて検索すると、青空文庫で公開されている作品がヒットする。(新規公開作品がシステムに取り込まれるには、しばらく時間がかかるようだ。)
一段目に「青空文庫」、二段目の「著者名に右の語を含む」に、例えば「芥川竜之介」と入れると、青空文庫で公開されている芥川の作品を一覧できる。
リストアップされた作品名をクリックすると、「書誌詳細画面」が開く。
画面左下「ee book」のクリックで、青空文庫の「作家別作品リスト」が開く。
当該作品の「図書カード」にリンクする仕様は、検討の末、選ばれなかった由。

検索窓の項目は、選択できる。
「青空文庫」なしで、「著者名に右の語を含む」に「大阪圭吉」と入れると、書籍と青空文庫のファイルが並んで表示された。

「知る自由」の基盤である図書館と同質の役割を、「読む自由」を夢想した青空文庫も、小規模ながら果すようになったと認めてもらえたようで、嬉しい。(倫)

2007年09月10日 「外字注記辞書」を一部改訂
本日、外字注記辞書を一部改訂しました。

2007年07月07日に「青空文庫・漢字外字注記コレクション【第四版】」を改訂して「青空文庫・外字注記辞書【第五版】」を公開しました。

第3水準、第4水準の漢字については、すべてを網羅するというレベルにはほど遠い状態です。

「外字注記辞書プロジェクト」では、Windows機種依存文字の外字注記作成方針に従って、青空文庫収納のテキストに出現してない第3水準、第4水準の漢字に加えてJIS X 0212 (補助漢字)も含めて追加していく作業を継続しております。

今回は、いち  ぼう・たてぼう  の・のめ  つりばり・おつ  に  なべぶた  にんべん・ひと  ひとあし・にんにょう  いりがしら・いる  はち  けいがまえ  わかんむり  にすい  つくえ・きにょう・かぜかんむり  うけばこ・かんにょう  りっとう  かたな  その他 を改訂しました。

ご使用になられまして、文字の説明部分や、表示部分などに不具合がありましたら、reception@aozora.gr.jp宛にメールでご連絡ください。

入力・校正作業に、「外字注記辞書」を大いにご利用下さい。(川)

2007年09月05日 入力ミスに気付いた際の連絡先
入力ミスを疑った際、指摘をもらっていた掲示板「むしとりあみ」は、今も、お休みしたままだ。
では、休止期間中、どこに連絡してほしいのか、はっきり示さないまま、これまではしばしば「こもれび」を使わせてもらってきた。

今後は、reception@aozora.gr.jp宛にメールで連絡してほしい。

その旨を、「青空文庫早わかり」の「入力ミスを指摘する」に記載した。

皆さんの力を借りて、青空文庫から一つ一つ作業ミスを減らしたい。
その一方で、ミスの指摘は、作業にあたった仲間に、精神的な圧力をかける。
当面は、静かに指摘を受けて、静かに誤りを正してみる。(倫)

2007年08月19日 第四回トークイベント 日本は「世界」とどう向き合うべきか?
炎暑の最中、著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラムは、第四回のトークイベントの準備を進めてきた。
 2007年8月23日(木)、午後6:30〜8:30。
 慶應義塾大学三田キャンパス東館6F Global Studio。

今回のテーマは、「日本は「世界」とどう向き合うべきか? ―アメリカ年次改革要望書、保護期間延長論、非親告罪化を手がかりに―」。

そもそも70年延長の話は、どこから来たのか。
論拠としてしばしば上げられる、国際調和の「正体」とはなんなのか。

中山信弘さん(東京大学名誉教授)、久保田裕さん(社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会専務理事、フォーラム発起人)、ドミニク・チェンさん(クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事、フォーラム発起人)が語り、福井健策さん(弁護士・ニューヨーク州弁護士、フォーラム世話人)が仕切る。

詳細と申し込みは、こちらへ。

青空文庫が第二期の延長反対署名を始めていることも、当日、示したいものだと考えている。(倫)

2007年08月07日 第二期著作権保護期間延長反対署名の集計結果(七月分)
青空文庫では7月7日に「著作権保護期間の延長を行わないよう求める請願署名」(以下延長反対署名)を再開いたしました。
4月末締め切りの第一期延長反対署名は衆議院議長に提出しました。
2008年2月末日締め切りの第二期延長反対署名は第一期に署名していただいた方でも署名していただけます。
前回署名されたみなさまはこの数ヶ月、著作権にまつわる諸問題により深く思いを巡らせたことでしょう。その結果、やはり延長は望ましくない、との結論に達した方はそのお考えを署名という形にして再び青空文庫にお預けください。そしてまわりの方々にもご自分のお考えをお知らせください。著作権にまつわる諸問題にお気がついておられない方も多くいらっしゃいます。

7月末までに5通79名分の署名を受け取りました。
第一期に間に合わなかったものも含んでおります。

なお、第一期は月末の集計を月開けにご報告するようにしておりましたが、第二期は7月7日開始ということに合せて、月末到着分を7日前後にご報告する予定です。(団雪)

2007年08月01日 正岡子規「病牀六尺」(新字旧仮名)の入力をご担当いただいている方にお願い
正岡子規「病牀六尺」(新字旧仮名)の入力をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、不達でした。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、この作品の入力を引き継いでいただこうと思います。(倫)

2007年07月07日 青空文庫10歳
10周年の今日は、ゆかりの者が集って祝う。

青空文庫の歴史を振り返る、パネルを用意した。
工作員の、ビデオをつくった。

点検部屋ブースでは、入力、校正の質問にいつも答えてくださる、小林繁雄さんに会える。
京都からは、大久保ゆうさん達が駆けつけて、電子テクスト研究会のブースを構える。
青空文庫製本部では、八巻美恵さんが微笑んでいるだろう。

予定していたもの以外にも、PocketSkyViewを作ったmikiofukuさん、txt2html改の作者、ちゃいかさん、Amazonより賢い図書推薦システムを青空文庫で仕立てたRyoさんがデモしてくれる。

そしてなによりも、青空文庫を育てたたくさんの人たちに、会える。

そらもようを読んでくれたあなたも、間違いなくゆかりの人だ。

会場は、東京上野の水月ホテル鴎外荘展示ブースは午後3時から。パーティは午後6時から。会費は、3000円。
事前予約されなかった方も、歓迎だ。

では後ほど、鴎外荘で。(倫)

2007年07月07日 「外字注記辞書」を公開
本日、外字注記辞書を公開しました。

2001年に「新JIS漢字総合索引」というツールを提供し、これによって第1水準〜第4水準のどれに該当する漢字であるかを判断していただいていました。また「新JIS漢字総合索引」を使えば、JIS X 0213の面区点番号を知ることもできます。

青空文庫では、XHTMLファイルを作成するにあたって、第3水準、第4水準の漢字については、この面区点番号を利用しています。

面区点番号を含む、外字注記表現の参照情報源として、これまではしだひろしさん作成による「外字注記コレクション」を使ってきました。

今回、改訂版「外字注記コレクション」を作成する過程で、注記形式の統一、見直しをはかり、今後も外字注記が増加していくことも考え、新たな可能性の一つとして「外字注記辞書プロジェクト」が生まれました。

「外字注記辞書プロジェクト」では、Windows機種依存文字の外字注記作成方針に従って今までの外字注記を見直しました。

「外字注記辞書」を使えば、外字注記表現の悩みを解消し、面区点番号を調べる手間を軽減することができます。また、この「外字注記辞書」は今回をもって固定化するのではなく、今後、第3水準、第4水準の漢字すべてを網羅できるように、定期的に追加していくことも考えています。

今回「外字注記辞書」を作成するに当たって、中心的な役割を担って下さった川山隆さんによる外字注記辞書編纂プロジェクトの紹介を御覧下されば、この間の経緯等がより詳しくお分かりになると思います。

どうかこの「外字注記辞書」を大いにご利用下さい。(繁)

2007年06月16日 横光利一「花園の思想」の入力をご担当いただいている方にお願い
横光利一「花園の思想」の入力をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、連絡を取り合うに到っていません。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの入力を引き継いでいただこうと思います。(繁)

2007年06月04日 延長反対署名を川内博史議員から衆議院へ
6月1日、議員会館に川内博史衆議院議員をたずね、総計3,555名分となった署名簿を添えて、「著作権保護期間の延長反対に関する請願書」を手渡し、衆議院議長への「紹介」をお願いした。

憲法は、国政に対する要望を直接国会に述べる請願の権利を、国民に認めている。
「紹介」は、請願書を議会に提出するための国会法に定められた手続きで、議員が行うよう求められている。

政策決定の場では、著作権に関する論議はしばしば、権利の保護に偏りがちだ。
そんな中、川内議員は、「権利の保護」とならぶ著作権法のもう一つの柱、「公正な利用」の意義をはっきり認める立場から、論陣を張ってこられた。

川内さん、私たちの請願書の紹介、どうぞよろしくお願いいたします。

第一期の延長反対署名活動は、これで一区切りとなる。
だが、延長か否かをめぐる意思決定の山場は、これからだ。

文化審議会著作権分科会に、延長問題を論議するために設けられた、「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」の動向を、見守りたい。
賛成、反対、双方の立場からの意見を集めて論議を尽くそうとする、「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」の声に、耳を澄ませたい。
加えて、延長を望まない人が、自署によってその意思を示しうる、延長反対署名の第二期を、青空文庫で準備したいと考えている。(倫)

2007年06月01日 青空文庫10周年記念パーティ『青空文庫10歳』開催決定
今年の7月7日で青空文庫は10周年を迎えます。
この10年という長さは、情報過多の慌ただしい時代を考えると月への道のりにも思えます。
よくやってきたもんです。

そんな荒波に揉まれて傷ついたからだを慰労する意味も含めて、青空文庫10周年を祝うパーティを行いたいと思っています。
青空文庫に工作員として協力くださった方も、ただ単に青空文庫を利用してくださっている方も、多くの方のご来場をお待ちしております。

なお、突然にやって来ていただくこともまったく構わないのですが、準備の都合上、事前にaozora10@gmail.comあてにご一報いただけると助かります。
http://www.aozora.jp/aozora10/
こちらのページからの受付も可能です。

当日は午後3時に開場し、いろいろと青空文庫関係の展示も行います。もしよろしければ、そちらも覗いてみてください。(ag)

………………………………………………………
青空文庫10周年記念パーティ
『青空文庫10歳』

日時:2007年7月7日土曜日
   展示ブースは3:00PM〜
   パーティは6:00PM〜
場所:水月ホテル鴎外荘(東京上野)
   URL : http://www.ogaiso.jp/index.html
   地図 : http://www.ogaiso.jp/access/index.html
   (京成上野駅を回り込んで、不忍池脇の道路を北進するのが一番わかりやすい道になると思います)
参加費:3,000円 お土産付き

【展示ブース(予定)】
・点検部屋で学ぶ
・京都大学電子テクスト研究会
・著作権保護期間延長反対署名
・青空文庫の読み方
・青空文庫の歴史を展示
・青空文庫テキストを使った製本展示即売会
・青空文庫関係書籍販売

【お土産】
・『蔵書6000』青空文庫10歳記念DVD-ROM
・Tシャツ

2007年05月28日 「作業着手連絡システム」再開のお知らせ
サーバ機の切替に伴って昨年末からお休みしていた「作業着手連絡システム」が、きょうから再開のはこびとなった。
機器の交換は4月に完了していたにもかかわらず、しばらく再開できなかったのは、メール関連の技術的な問題点が残っていたためだ。

ここ数年、スパムメールと呼ばれる類の、広告や勧誘のメールが、インターネットの海を大量に行き交うようになってきている。その量が増えるにつれて、メールサーバの運営者は、スパムメールを配信しないための手段を駆使するようになった。その「副作用」として、新しいサーバ機から送信されるメールの一部が、誤ってスパムメールと判断され、宛先に届かないケースが発生していた。
いくつかの原因がかさなっていて、一筋縄ではいかないのだが、問題点を解決するための手段のひとつとして、青空文庫関連のメールサーバを変更し、メーリングリスト形式を採用することになった。青空文庫から届くメールの件名の先頭に「aozora-i」や「aozora-r」の文字と、一連の数字が付いているのにお気づきの方もあるかと思う。今後、青空文庫関連のメールには、この文字と数字がつくことになる。

さまざまなプロバイダに送るメールの中には、うまく届かないものが、今後もあるかもしれない。
「申し込んだのに、お願いメールが届かない」といったようなことがあれば、ひとまず青空文庫宛に、メールで確認してみてほしい。それでも連絡がつかない場合は、掲示板「こもれび」に書き込んでいただければありがたい。

休業中は、メールでの作業申し込みにご協力いただき、ありがとうこざいました。
再開した「作業着手連絡システム」のご利用を、お待ちしております。(LC)

2007年05月10日 著作権保護期間延長反対署名の集計結果
青空文庫では、本年1月1日から、著作権保護期間の延長反対署名活動を進めてきた。署名用紙投函の締め切り日として設定した4月30日から少しおいて、一昨日、最後の集計を行った。

仲間四人でかかったが、これまでの三ヶ月分の総計を越える量を数え終えるのに、手間取った。4月分は、154通、2,054名分。送っていただいた署名の総計は、3,483名分となった。
心からのお礼を、署名してくださったお一人お一人に、申し上げたい。と同時に、延長反対署名を提案した者としての責任を、今また、あらためて強く感じていることも申し添えたい。

著作権法の所轄官庁である文化庁は本年3月、保護期間の延長問題を中心テーマとする委員会(「過去の著作物などの保護と利用に関する小委員会」)を、文化審議会著作権分科会のもとに設けた。
権利者団体からの延長を求める働きかけが活発化する一方、「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」が組織され、「慎重な論議を尽くそう」とする立場から、賛成、反対の双方から人を招いて、公開シンポジウム、トークイベントを連続して開催しはじめた。
こうした、論議の高まりを受けての、専門委員会の新設だ。

小委員会は、さまざまな立場の関係者から、意見を聞く場を設けるとし、去る4月27日、一回目のヒアリングを行った。青空文庫にも声がかかり、筆者が出席して意見を述べた。(以下に、その際提出した意見書を置く。)
今後もこうした機会をとらえ、青空文庫の活動を通じて抱いた、延長反対の思いを、訴えていきたい。
フォーラムの論議にも耳を傾け、チャンスがあれば、そこでも声を上げたい。
加えて、誰もが延長反対の意志を示しうる署名活動の火を、ここで消し去るべきではないとも感じている。
最後の署名集計は、「第一期分の最後」と位置づけ直したい。
第二期の署名活動を、提案しようと考えている。(倫)

一枚一枚署名用紙を開きながら、署名して下さった方々、署名を集めて下さった方々の思いを感じました。
切手を貼っていただき、郵送していただたくという手間を考えますと、宝の山を目の前にしている気持ちでした。
また、懐かしいお名前にも接し、改めて青空文庫を通じての「絆」を再確認いたしました。(小林繁雄)

いままで、署名という行為を、例えそれがどんなに切実な署名であったとしても、どうしても一歩引いた身で傍観していました。
なぜなら、署名という行為が、どこまで有効なのか疑問に感じていたからです。
しかしながら今回、集計作業に加わって、有効かどうかの疑問はそのままなんですが、署名というものが発するオーラというのか何というのか、そんなものを少なからず感じることができてしまいました。
それは、今回の署名方法が、街頭で集めるのではなく、このような郵送の形を採ったからでした。わざわざ封書を作って、署名用紙を入れて、ノリ貼りして、切手を貼って投函する。この行為の一つ一つが、とても大変な作業に思えてしまって、そこまでしてくれる人たちの熱意を、その封書のノリの付き方、セロテープの張り方に、ひしひしと感じてしまったのです。
おそらく、4月末までの署名数としては、テレビで話題になるような署名の数には遠く及ばないのでしょうが、切手を貼って封書で送ってもらうハードルの高さを考えれば、その総数の3倍、4倍にもなるような気がします。(ag)

勇気が要ります。署名したり、署名をまわりに呼びかけたり。
しんどいし、なんだか、こわい。

しかしながらあと一億人くらいいらっしゃる勇気を出し損ねている方は、青空文庫に関ろうと勇気を振り絞る前のわたくしと、おなじです。

お気持ちが固まるまで、無理せず、よく考えて、周りのみなさまと論議していただきたいと思います。いよいよ「保護期間の延長はまずかろう」という機が訪れましたら、なにかしらの動きをなさってください。
個人でなさるもよし、青空文庫で受け付けているかもしれませんし、他の方法もあるかもしれません。

今回の署名活動では、主に、集計を担当いたしました。
一心不乱に用紙にナンバーを振りました。これから夜なべでとじ穴をあけます。
この勇気が形になったカタマリを前にして、まだ始まったばかりなのだな、と思います。(団雪)

「過去の著作物などの保護と利用に関する小委員会」の検討課題

1.過去の著作物等の利用の円滑化方策について
 ・権利者不明の場合等の著作物の利用の円滑化方策について
 ・その他
2.アーカイブへの著作物等の収集・保存と利用の円滑化方策について
 ・図書館、博物館、放送事業者等においてアーカイブ事業を円滑に行うための方策について
3.保護期間の在り方について
 ・保護期間の延長について
 ・戦時加算の取扱いについて
4.意志表示システムについて
 ・クリエイティブコモンズ、自由利用マーク等の利用に伴う法的課題等について

「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」への意見表明にあたって

2007(平成19)年4月27日
富田倫生(青空文庫呼びかけ人)

検討課題四項目の内、以下の三点に関して意見を述べる。

2.アーカイブへの著作物等の収集・保存と利用の円滑化方策について
 
「著作者の没年データベース」の整備を求める。

 アーカイブへの著作物の収録を検討する際は先ず、当該作品が保護期間にあるか否か知るために、作者の没年確認が求められる。
 この作業は現時点では、各アーカイブがそのつど、独自に行わざるを得ず、確認に困難が伴う例も少なくない。
 特に、第二次世界大戦における連合国の著作者に関しては、保護期間に、各国別の戦時加算分が上乗せされる事情があり、どの時点で保護の対象から外れるかがわかりにくい。
 文化庁著作権課が主導して、著作者の没年を調査し、インターネットで公開する体制を作れば、著作物の利用の促進が期待できる。
 また、かつて存在した翻訳権十年留保の対象となるものについては、個別の作品ごとに、翻訳自由となる時期が異なる。没年データベースには、翻訳権十年留保の対象となる作品が、いつから翻訳自由になったかのデータも盛り込むよう求める。


3.保護期間の在り方について

 保護期間の延長には、反対である。
 著作物の保護に期限を設け、以降、広範な利用を促すことは、著作権法が目的とする「文化の発展に寄与する」有効な手段である。インターネットを追い風として、この手段は高い実効性を期待できるものとなったが、その際留意すべきは、これが、もう一方の手段である著作物の保護の水準をいささかも切り下げることなくもたらされた点である。
 インターネットのさらなる普及は確実である以上、延長を行わなければ、従来の保護の水準を保った上で、公正な利用をよりいっそう促して、文化の発展へとつなげられる。他方、作者が死んだ後の保護期間をさらに延長しても、創造意欲の増進につながるとは考えられず、今後、量的にも質的にも発展を期待できる過去の著作物の利用を、制約することのみが確実である。
「文化の発展に寄与する」という立法の趣旨に照らして、保護期間の延長には益がない。

 上記の考えを、意見発表者は、青空文庫と名付けたインターネット図書館の整備に関わる中で抱いた。
 青空文庫は、1997(平成9)年夏、「電子化した本」の私的な公開サイトとして生まれた。以来10年間で、入力、校正、運営に関わるボランティア約670名の手によって整備が進められ、本日(2007年4月27日)現在で、6200点の著作権保護期間を過ぎた作品を公開するに至っている。
 確乎たる財政的な基盤をもたない青空文庫は、主に広告で得た収入によって、年間200〜300万円程度の運営費用をまかなっている。ごく小さな予算規模で、曲がりなりにも電子図書館型のサービスを提供できている背景には、作品の収蔵と配布のコストを、インターネットが劇的に切り下げた事情がある。
 インターネットはまた、青空文庫なる一つのテキスト・アーカイブの利用機会を、全世界に提供している点でも注目に値する。日本全国は元より、アメリカ、EU、韓国、中国、ロシア等、世界各国からのアクセスがあり、在留邦人にも日本語による作品の読書機会を提供している。
 青空文庫のテキストの利用者は、晴眼者、健常者に留まらない。視覚障害者は、パソコンによる読み上げや、文字の拡大機能等を用いて作品に親しんでおり、肢体不自によって読書機会を制限されてきた人にも利用されている。
 第三者による商業利用を拒まない青空文庫のファイルを用いては、一冊百円の文学全集や、大活字本、お風呂で読む本といった商品が作られ、ゲーム機用読書ソフトの開発も進められている。
 青空文庫の利用形態は、単にパソコンや携帯電話、ゲーム機などを用いての「読書」にとどまらない。すべての収録作品に対して、全文検索をかけることができるため、青空文庫全体は、一つの用例集(コーパス)をなしている。青空文庫の収録作品を利用した、外国人のための日本語学習システムが開発されている。2000(平成12)年に制定された、第3水準第4水準の漢字等を定めた文字コード、「JIS X 0213」のとりまとめに当たっては、青空文庫が提出した、文学作品に現れた外字に関する情報が、参考資料の一つとして利用された。アメリカにおいては、GoogleやAmazon、Yahoo!、マイクロソフト等のIT企業が、図書館や出版社と連携し、時には著作権を巡って争いながら、書籍形式の著作物を、包括的に電子化しつつある。EUにおいても、2008年までに200万点、2010年までに600万点の書籍、映画、写真、書類等の電子化、公開を目指す、「ヨーロッパ電子図書館」の整備が進められている。日本でも、国立国会図書館が、近代デジタルライブラリーにおいて、明治期に刊行された所蔵図書の電子化を進めており、現時点では12万7000冊が公開されている。過去の著作物を、インターネットの情報網に組み込んで、検索・参照可能なものにしようとする、広範な試みが進んでいる。青空文庫の作業も、規模においては圧倒的に小さいが、そうした流れの中に位置づけられる。
 青空文庫の一例に見るとおり、インターネットは費用対効果にすぐれた、電子アーカイブの育成基盤を準備した。今後、社会の文化的な基礎を強化する上で、さまざまな領域の著作物をこうした仕組みに取り入れることは不可欠である。著作物の保護期間の延長は、こうした電子アーカイブの可能性一般を制約する。事実、アメリカやEUの書籍電子化計画においては、彼等が選択した長めの保護期間がすでに、収録可能な作品を限定する、プロジェクトの障害として意識されている。
 保護期間の延長は、インターネット社会の発展の流れに逆行する、時代錯誤の選択である。

 加えて、生年のみが明らかで没年が確認できない著作者に関しては、ヒトの寿命の限界を踏まえて、生後150年(生存期間100年プラス没後の保護期間50年)程度で保護を終える、生没年とも確認できない場合は、作品公表後150年程度で保護を終える規定の新設を求める。

4.意志表示システムについて

「文化の発展に寄与する」上では、権利の縛りを外して当該著作物の幅広い利用を当初から促すこともまた、有効な選択である。
 こうした意志を表示するために提案された各種システムは、法が未だ規定していない要素を先取りして担う役割を負っている。
 これら意志表示システムに著作権法の裏付けを与え、システムと著作権法が齟齬をきたすことを回避するために、著作権に含まれる権利の内、何を望むかを選択して表明、もしくは登録できる制度の新設を盛り込んだ、法改正を求める。

2007年05月03日 国枝史郎「神州纐纈城」、織田作之助「アド・バルーン」「雨」「蛍」の入力をご担当いただいている方にお願い
国枝史郎「神州纐纈城」、織田作之助「アド・バルーン」「雨」「蛍」の入力をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、連絡を取り合うに到っていません。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの入力を引き継いでいただこうと思います。(倫)

2007年04月16日 イプセン「人形のいえ」の入力、長谷川時雨「明治大正美人追憶」「明治美人伝」の校正をご担当いただいている方にお願い
イプセン「人形のいえ」の入力、長谷川時雨「明治大正美人追憶」「明治美人伝」の校正をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、連絡を取り合うに到っていません。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの入力と校正を引き継いでいただこうと思います。(倫)

2007年04月08日 幸田露伴「観画談」「骨董」「魔法修行者」「蘆声」の入力をご担当いただいている方にお願い
幸田露伴「観画談」「骨董」「魔法修行者」「蘆声」の入力をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、不達でした。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの入力を引き継いでいただこうと思います。(倫)

2007年04月04日 署名締め切りまで一ヶ月を切る
3月には、44通、613名分の署名を頂戴した。
1月からの総計は、1438筆となった。

保護期間の延長を望まない気持ちを、ペンをとり、署名を呼びかける行動へと繋げるには、ステップを越えなければならない。
小さな段差かも知れない。
だが、私たちの絆はいまだ、インターネットを介して交わす、言葉だけだ。
それぞれがそれぞれの場所で、言葉だけを杖として、たった一人、気持ちを行動へと繋げるには、力がいる。
小さくても、自分の心にはしっかり響く、かけ声がいる。

一人立って、ペンをとってくださった皆さんの名を、確かにこの目で追いました。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。
繰り返し、繰り返し、集めた署名を送ってくださった方がいた。
核となって、たくさんの署名を集めてくださった方がいた。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。

設定した4月末の締め切りまで、一ヶ月を切った。
保護期間の延長をなぜ望まないか、その思いは、署名を呼びかけるページに記している。
延長が、明日の社会から奪うものへの怖れを、ビデオにまとめた。
小さなステップを前にしておられる皆さんに、心からお願いしたい。
下に置いたウインドウ中央のボタンを押して、私たちの訴えに耳を貸してもらえないだろうか。
そして、ペンを取るか取らないか、自らに問いかけていただけないだろうか。



聞いてほしい。
考えてほしい。
決めてほしい。
表現をめぐる、明日の社会のあり方を。(倫)

2007年03月30日 サーバ機の切替
昨年末から取り組んできたサーバ機の切替作業が、いよいよ大詰めを迎える。
新サーバの運用開始は、4月1日からの予定だ。
世間では年度替わり。青空文庫も、新しい一歩を踏み出す。
何ごともなければ、気づかれることもなく、新しいサーバ機が稼働を始める。とはいえ、導入とか切替のタイミングといえば、何ごとも起こらないとは言い切れないのが事実でもある。切替にともなって、何らかの混乱が生じる可能性が、多少なりとも存在することを、あらかじめご了承いただければありがたい。

しばらくお休みしていた「作業着手連絡システム」の再開など、諸々の準備が整いましたら、この場で再びお知らせいたします。
皆様にはご不便をおかけしておりますが、いま少しお待ちいただけますよう、お願い申し上げます。(LC)

2007年03月05日 宮沢賢治「車」「黒ぶどう」「虔十公園林」の校正をご担当いただいている方にお願い
宮沢賢治「車」「黒ぶどう」「虔十公園林」の校正をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、未だ、連絡を取り合うに至っていません。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの入力を引き継いでいただこうと思います。(倫)

2007年03月01日 English version of the signature page is now available
We made an English version of the signature page, where the video with English subtitles is available.

Since only a signature written in Japanese by a person of Japanese nationality or a person living in Japan is valid, the English page has little contribution in terms of signature collection.
Yet, we believe it is instrumental in helping people to know what is Aozora Bunko, and why it opposes to extension of the term of copyright protection.

As one of the reasons for the term extension, it is often referred to the harmonization with the US and Europe.
We sincerely hope this English page will pave the way for our initiative calling on the world to make cultural commons as available as the blue sky, Aozora, transcending the boundaries of the US and Europe.


署名ページの英語版を用意した。
ここで、英語字幕を付けたビデオも参照できる。

署名は、日本国籍を持つ人か、日本に住んでいる人の、日本語による自筆のもののみが有効だ。
だから、英語ページが署名の積み上げに果たす役割は、ごく小さいだろう。
ただ、「青空文庫とは何か」、なぜ「著作権保護期間の延長に反対するか」を広く知ってもらう上では、力になってくれと思う。

延長の論拠の一つとして、しばしば、「欧米にあわせること」があげられる。
英語版ページが、欧米を越えて、「文化共有の青空を育てよう」と「世界」に呼びかける第一歩となってくれることを期待している。


昨夜、仲間四人が集まって、2月分の署名を集計した。
50通、575名分。
1月分の250と合わせ、ここまでで825名分の署名が集まった。

新しい体験となる署名活動に取り組んだ二ヶ月、ニュースから聞こえてくる署名の「数」が気になった。
何万、何十万の署名が集まったと聞くと、どれほどの時間と努力と熱意がそこにつぎ込まれたかと、怖れるような気持ちに何度か襲われた。

積み重ねた署名用紙をめくっていく中で、懐かしいお名前に何度か目が止まった。
今回は、メッセージを添えてくださった方も多かった。
昨夜のぬくもりを励ましとして、残された二ヶ月、署名活動に取り組んでいきたい。怖れながら。(倫)

2007年02月24日 「国民会議」あらため「フォーラム」の、公開トークイベント詳細決定
「著作権保護期間延長問題を考える国民会議」という長い長い名前の最後、「国民会議」のところが、「フォーラム」に改められた。
略称も、「think ©」と決定。
新生「フォーラム」が主催する、公開トークイベントの詳細も決まった。

3月12日(月)、午後6時30分〜8時30分。
慶應義塾大学三田キャンパス東館6F、Global Studio。
出演者は50音順に、以下の皆さん。
 佐野眞一氏(ノンフィクション作家/発起人)
 瀬尾太一氏(写真家、有限責任中間法人日本写真著作権協会常務理事)
 林紘一郎氏(情報セキュリティ大学院大学副学長・教授/発起人)
 三田誠広氏(作家、社団法人日本文藝家協会副理事長)
今回のコーディネーターは、津田大介さん(IT・音楽ジャーナリスト/世話人)が、つとめられる。

詳細は、こちら。参加申し込みは、こちらで
イベント終了後には懇親会も準備されており、上記ページから、これも申し込める。

当日は、青空文庫の延長反対署名への協力を、求めようと思う。
一人でもやろうと思っているが、仲間がいてくれると心強い。
イベント会場での署名呼びかけにご協力いただけるものなら、aozora_shomei@yahoogroups.jpにご一報ください。(倫)

2007年02月20日 樋口一葉「琴の音」「闇桜」、「雪の日」の入力をご担当いただいている方にお願い
樋口一葉「琴の音」「闇桜」、「雪の日」の入力をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、不達でした。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの入力を引き継いでいただこうと思います。(倫)

2007年02月01日 1月分の署名用紙を集計
1月31日までに集まった署名用紙を集計した。
署名総数は、ぴったり250だった。

ご自身の署名のみを送ってくださった方の用紙に、「一人分なんだけれど」とメモがそえてあった。
パートナーとの二人分。三人、四人の、ご家族分と思われるもの。
最多は、署名用紙8枚、空欄なしで、四十人分を送ってくださった方だった。

署名をお願いして歩く中で、「著作権保護期間延長」とは何か、そのどこが問題だと考えているかを伝えていくことは、容易なことではないとあらためて痛感している。
この問題にはやはり、暮らしから遠いところがある。
だからこそ、寄せられた署名用紙の一枚一枚が、ありがたく、重かった。

青空文庫の署名活動は、ともかく、ここから始まった。
署名の輪を広げるために、私たちにできることがあれば、求めてほしい。
aozora_shomei@yahoogroups.jp宛のメールでも、「こもれび」への書き込みでも。
この後の推移を、私と、あなたで決めようじゃないか。(倫)

2007年01月25日 署名用紙宛先PDFを差し替え
署名ページにおいた、宛先PDFを差し替えた。
旧版には、「160-0008」とすべき郵便番号を、「160-0088」とした誤りがあった。(倫)

2007年01月21日 著作権保護期間延長反対ビデオを公開
署名ページに、延長反対のメッセージ・ビデオをおいた。
作ってくれたのは、ボイジャーの萩野正昭さんだ。

完成の夜、ビデオ作りに関わった人に、萩野さんからのメールが届いた。
一読。これもまた、「なぜ延長をのぞまないか」を雄弁に語る、「作品」であると感じた。

お許しを得て、ここに引用する。(倫)

このビデオが人々の気持ちに訴える何かを残すことができれば……という想いでつくりました。思い返せば1970年から1981年迄の11年間、私は映画の演出を職業としていました。引き続く11年も映像ビジネスの仕事に就きました。自分でいうのも何ですが腕の確かな職人だったと思います。しかし一つとして自分のために、自分の意思を主張し、通す、映像をつくった思い出はありません。指図され、自負する自分の腕を誰かの主張の具現化のために使役されてきたのです。デジタルの時代がやってきたとき、私は訪れるであろう「解放」を感じ取りました。そして一切を捨ててその世界に突き進んでいったのです。目の前を八路軍が通ったとき、身を投じた小作人の次男坊と同じだったと思います。
このビデオは、表現として粗野な内容しかもっていません。撮影もしていませんし、特別な技術も使われていません。目の前にあるものを加工した、それも机上のパソコンを利用してできたものです。ナレーターの児島由美さん、イラストを描いた武田光昭さん、選曲してくれた蟠龍寺スタジオの吉田哲さんがプロの「トッピング」をしてくれたことは事実ですが、みんな「手の内」のものです。感じるのは、素手でこうしたことが出来る誇りです。人々のために、意思を表し、指図されることなく、腕を差し出すことができる時代になったのです。粗野だ、などということにひるむ何の必要があるでしょうか。この道は本当に「解放」につながっていたのです。デジタルが与えるもっとも尊敬すべき世界の到来は現実のものになりました。青空文庫がなかったら、福井健策さんの主張がなかったら、インターネットがなかったら、FinalCutがなかったら……
このデジタルの土壌こそ、私にとって著作権保護期間延長を考える大きな契機でもありました。今こそ私は胸を張って「著作権保護期間の延長に反対しよう」といいたいと思います。

2007年01月17日 菊池寛「我が馬券哲学」、幸田露伴「運命は切り開くもの」の入力をご担当いただいている方にお願い
菊池寛「我が馬券哲学」、幸田露伴「運命は切り開くもの」の入力をご担当いただいている方に、申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、現時点に至るまで、ご意向を確認できていません。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの入力を引き継いでいただこうと思います。

作業の継続が難しくなった際は、皆さん、どうぞお気軽に、reception@aozora.gr.jpまでご連絡ください。
メールアドレス変更の際は、reception@aozora.gr.jp宛にご一報をお願いします。(倫)

2007年01月01日 著作権保護期間延長反対署名活動の開始
高村光太郎「智恵子抄」「智恵子の半生」「智恵子の紙絵」、石川三四郎「」、 吉田絃二郎「沈黙の扉」「八月の星座」、沖野岩三郎「バークレーより」「アラメダより」、会津八一「拓本の話」、小金井喜美子「兄の帰朝」、佐藤垢石 「たぬき汁」を公開する。
いずれも1956年の著者の死から50年を経て、法律の規定により、本日から、自由に公開できるようになった作品だ。

青空文庫ではすでに、1955年に他界した坂口安吾の作品を読める。
1953年没の折口信夫、1948年の太宰治、1947年の織田作之助、1943年の新美南吉、1942年の中島敦、1939年の泉鏡花岡本綺堂を読むことができる。
日本では、著作権の保護期間は、作者の死後50年までと定められている。
もしこれが、死後70年までであれば、私たちは今も、青空文庫で彼等の作品を読むことができない。

昨年、一昨年と、元日には、著作権保護期間の70年延長に反対する長いメッセージをかかげた。
今年は、短くていい。
青空文庫は、今日から、延長に反対する署名活動を進める。(倫)


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