そらもよう
 


2020年04月09日 青空文庫収録ファイルを用いた朗読配信をお考えのみなさまへ
ただいま朗読利用や朗読配信についてのお問い合わせを数多く受けておりますが、青空文庫は限られたボランティアで運営しているため、現状なかなかひとつひとつに丁寧なお返事を差し上げることができません。
そこで、恐縮ながらここでのお知らせをもって回答に代えさせていただきます。

Q:青空文庫にある作品を朗読したいのですが……
A:「青空文庫収録ファイルの取り扱い規準」(https://www.aozora.gr.jp/guide/kijyunn.html)に従って、どうぞご活用ください。
「青空文庫FAQ」(https://www.aozora.gr.jp/guide/aozora_bunko_faq.html#midashi1060)より

青空文庫に収録されている著作権保護期間満了した作品については、事前の許諾なく、有償無償を問わずご利用いただけます。著作権保護期間中の作品であっても、広く自由利用を推進するクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(https://creativecommons.jp/)のついているものは、そのライセンスに従ってご活用いただけます。

また作品を選ぶときには、「分野別リスト」(http://yozora.main.jp/)もどうぞご参照ください。

読む時間の目安は、外部サービスの「ブンゴウサーチ」(https://search.bungomail.com/)で確認することができます。音読朗読の場合は、黙読の数値を×1.5〜2くらいすると概算になります。また、子ども向け作品のみの検索ができる「ブンゴウサーチ for Kids」(https://search.bungomail.com/juvenile)も今回開設されました。合わせてご活用ください。

朗読用台本を作って印刷したいときは、青空文庫テキスト対応の各種エディタでPDFを作るとよいでしょう。
iOS向けの「縦式」(https://apps.apple.com/jp/app/%E7%B8%A6%E5%BC%8F-%E7%B8%A6%E6%9B%B8%E3%81%8D%E5%85%A5%E5%8A%9B/id1415281201)や、各種OS向け「TATEditor」(https://www.cc4966.net)があるほか、また細かな調整が不要なら「青空キンドル」(http://a2k.aill.org)を用いてオンライン変換も可能です。

お持ちのタブレット等をそのまま台本になさる場合は、各図書カードの作品データ備考欄からご利用できる各種縦書き表示サービスが便利です。
「青空 in Browsers」(https://aozora.binb.jp/)
「えあ草紙・青空図書館」(https://www.satokazzz.com/books/)

また古い漢字仮名づかいのテキストしか見つからない場合は、こうした変換の助けを借りることもできます。
「旧字旧仮名遣いの文章を変換!」(http://mto.herokuapp.com)

もっとルビ(ふりがな)が欲しいという方は、以下もご参照ください。
「ひらひらのひらがなめがね」(http://www.hiragana.jp)

語のアクセントを調べるときには、オンラインでは東京大学大学院工学系研究科・峯松研究室と情報理工学系研究科・廣瀬研究室が共同で提供しているOJADが頼りになります。
「Online Japanese Accent Dictionary」(http://gavo.t.u-tokyo.ac.jp/ojad/)

そのほか、個別の利用についての法律的アドバイスにつきましては、恐縮ながらこちらからご回答しかねますので、法律の専門家までご相談をお願いします。

なお「青空文庫」の名称を、再配布・利用に当たっての出所表示として、またパブリック・ドメインの一般名称として、自由にお使いいただいてまったく問題ありません。
ただし、そのことをもって、青空文庫の関与や認知・許可を示すものではありません。くれぐれもご留意ください。

青空文庫収録ファイルが、文化的生活を守り支えるために活用されることを歓迎します。みなさまの日々に健康と安寧がありますように。(U)

2020年03月29日 江戸川乱歩「孤島の鬼」の校正をご担当いただいている方にお願い
江戸川乱歩「孤島の鬼」の校正をご担当いただいている方に申し上げます。

作業を引き継げないかとの打診を受けて、進捗状況とお気持ちの確認のためメールをお送りしましたが、お返事がありませんでした。
reception@aozora.gr.jp宛に、ご一報をお願いします。

本日から一ヶ月、ご連絡を待ちます。
一月を経て、連絡を取り合えない場合は、これらの入力を引き継いでいただこうと思います。

作業の継続が難しくなった際は、皆さん、どうぞお気軽に、reception@aozora.gr.jpまでご連絡ください。
メールアドレス変更の際は、reception@aozora.gr.jp宛にご一報をお願いします。(門)

2020年01月01日 届かないところ、埋もれたもののために
2018年末に著作権法が改正され、新たにパブリック・ドメインの現れない2回目の元旦を迎えました。

そのため、今回の更新は例年とは異なり、平常通りの更新として、本日1月1日が生誕日の富田常雄による「」を公開しております。

普段から青空文庫の更新状況にご関心のある方はお気づきのことと思いますが、この数年、青空文庫では作品公開スケジュールに少し工夫を凝らしています。
具体的には、作家の誕生日・命日やゆかりの日に合わせて、意識的にその作品の公開日設定をしているのです。

現在、青空文庫では年間500~600作品の新規公開があり、年間1000万ほどの作品ページビューがあります。
公開される作品はパブリック・ドメインやクリエイティブ・コモンズなどそもそもがオープンなものですが、もちろんただ公開しておけばそれだけで広く公有が浸透してゆくわけではありません。

そこでまず、よりオープンに共有していくために、すぐにできる工夫として思いついたのが、そのときの公開待ち作品をできるだけ「特別な日」に合わせてお届けすることでした。
この試みは2015年後半から徐々に本格化し、今ではおよそ半数強の作品は、当該作家の誕生日・命日に合わせて公開されています。

しかし時として「文学忌」という言葉で呼ばれる作家の命日を特別視する習慣は、一般的には局地的かつ地味なものでした。
命日に作家を偲んで、たとえばゆかりの地や文学館などでイベントやお祭りがあったり、あるいはファンが自主的に作家の本を読んで想いを馳せたりします。
またこの日を本人の作品や雅号、特徴的な言葉で称することもあり、たとえば江戸川乱歩なら「石榴忌」、梶井基次郎なら「檸檬忌」、幸田露伴なら「蝸牛忌」と言い、それぞれ季語としても用いられています。

ですがこのSNS時代、こうした記念(祈念)日を軸にした文芸振興は、あらためて社会のなかで盛り上がりつつあります。
9月19日の獺祭忌・糸瓜忌(正岡子規)、9月26日の八雲忌(小泉八雲)でも、従来のファンのみならず近年の翻案作品から新しく作家に親しんでいる人たちも含め、リアルタイムの投稿数値推移を見る限り、普段の数倍の反応があったようです。

こうした動きは、同じくマンガ・アニメ・ゲームから日本の文豪たちを知った海外のみなさんにも不思議に思えるようで、先日の中也忌(10月22日)には、青空文庫の公開作を伝えるツイートに、ロシア語で「祝っているの?」というリアクションがありました。
そのときには、次のような説明をお返ししました。

"In Japanese tradition, the anniversary of an author’s death is to read their works and wish their fame alive forever; it is called ‘文学忌’ (Bungaku-Ki)."

たとえ本人がいなくても、その名前と作品が永遠に残っていってほしい、というのはファンの常なる想いでもあります。
普段は作家・作品の愛好者はそれぞれで楽しんでいますが、作家の誕生日や文学忌は、そうした人々がゆるやかにつながるきっかけにもなっています。

そして青空文庫で入力・校正することがファン活動の一環であるとするなら、その作品が最も喜ばれる・盛り上がる日に公開することは、文芸愛好家のゆるやかな共同体にとっても最も貢献できるのではないか、と考えました。
とりわけ作家の誕生日や文学忌の当日は、各種イベントのツイートや作品の感想などが、相乗効果もあっていつも以上に拡散されます。
そしてそれは、盛り上がるほどに目を惹くものとなり、新しい読者を招く呼び水にもなるでしょう。

青空文庫はこれからも、文芸を楽しむ共和体の継続と発展を目指して、作家の誕生日や文学忌という風習をこれまで以上に育てていきたいと思っています。

そして今、青空文庫は本の未来基金と協力しながら、社会の共有財産としての文芸文化を、さらに豊かにしていくためにはどうすればいいか、ゆっくりとではありますが、そのための計画を進めつつあります。

高速通信と小型閲覧端末の普及によって、青空文庫はかつてよりもかなり気軽に、どこでも読めるようになりました。
しかしそれでも、必要とされながら届きづらいところ、まだ届いていないところがあるはずです。さらに公共性を高めるためには、どこへ積極的に届けていくべきなのか。
かつての「青空文庫 寄贈計画」を再開するならば、あるいは海外に……

また今でも青空文庫を通して、パブリック・ドメインは広く活用されています。
もちろん商用利用も少なくありませんが、その多くは非営利利用です。気軽な朗読配信なども、とみに増えています。
そのなかで、著作者のわからない孤児作品(オーファン・ワークス)に対しては、社会における豊かな活用にいまだ扉が閉ざされたままでいます。
パブリック・ドメインにとってそうであったように、こうしたオーファン・ワークス活用の突破口にも、青空文庫はなれないだろうか?

著作権保護期間延長後2年目である本年は、青空文庫および本の未来基金にとっても新たな挑戦を始める1年になるでしょう。どうか応援して頂けると幸いです。(U)


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