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青空文庫に製本というテーマを持ち込んでくれたのは四釜裕子さん。
製本についてあれこれ相談をしているうちに
四釜の「4」と八巻の「8」とを足した4+8という名前で、
いろいろとささやかながらも楽しい仕事をするようになった。
そのひとつである製本ワークショップには
青空文庫の人たちも多数(笑)参加してくれて、
本の世界はその生まれた所に絶えず戻っていくことが必要なのだと実感する機会にもなった。
四釜さんは「健康」というタイトルの
不思議な季刊雑誌の編集もしていた。
「いた」と過去形で書いたのは、
その「健康」が2012年春号をもって休刊となったからだ。
製本ワークショップのための打ち合わせで四釜さんと会ったときのことだった。
打ち合わせを終えてから、どうやってかんたんにおいしいものを作るのかという話になり、
手を抜くのはだめ、材料を引いていくほうがいいと思う、と言うと、
それを書いてみたらと提案された。
書けるかどうかわからなかったが、
「健康」にとりあえず一年連載することになってしまった。
そしてそのまま休刊までの3年ほど書いた。
青空文庫で読めるものと関連づけて書いたので、
休刊を機会にこのブログに転載し、同じテーマで書いていくことにしました。
そのタイトルが「引き算レシピ」です。