僕の映画の師匠であった髙林陽一監督が祇園祭の始まりを待っていたかのように亡くなりました。正確には僕の映画の師匠のさらに師匠、大師匠にあたる存在です。映画の学校を卒業して、すぐに高林監督の『魂遊び〜彷徨〜』という自主映画の助監督をさせてもらいました。一時期、VHSで発売されていたのですが、いまは中古で高値がついています。僕が数年前にインタビューした記事の中でも「自分でも買わへんわな」というくらいに高くなっています。この映画は京都に住む顔師(芸妓の白化粧をする人)である奥山恵介を追ったもの。ただ、ドキュメンタリーではなく、あくまでフィクションで、彼が作っていた人形が主演する場面があったり、ドラマが始まったり、奔放なつくりかたをした映画でした。
この映画ができたとき、高林監督は「やりたいことはやり尽くした」と感じたそうです。そして、実際に20年近く映画を撮らずに沈黙することになります。「撮りたいものもないのに撮れというのは、酷なことだよ」と言う監督に純粋な映画人としての側面と奥様を亡くされてひとり暮らしをしている老監督の寂しさのようなものを感じました。
一緒にモナコ映画祭へもっていって監督賞を受賞した作品の予告編。
VIDEO
高林監督への僕のインタビュー
http://isana-ad.com/home/talk/0806_takabayashi/01.html
こないだ岩波文庫の「雨瀟瀟・雪解 他七篇」が再版(? とは書かれてないけどおそらく)されて、というのはおそらくなんか見てみると、1987年という僕の生まれた記念すべき年その時に出版された版と、版を重ねた2012年の版面を見比べてみると微妙に版面が違う気がするので、おそらく1987年の時点ではきっとデジタルでなかったか、デジタルだったとしても生煮えのデジタル版面だった為に、テキストはそのままにレイアウトを微妙に変えたバージョンを改めて重版したのだというのが僕の読みなのですが、ともかく。
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あまり変わり映えはしないなぁと思いつつ、またツールとして使っているLibreOffice Calcのマクロの完成度が低くて手作業も結構残っていたりしてなのだが、今月も青空文庫アクセスランキングによる’12/05月-’12/06月の月間アクセス増分析をアップします。
■XHTML版’12/6月度アクセス増率ランキング
’12/06月のXHTML版のアクセス増率ランキングの傾向は、先月と同じよう。まず、15位までを6月新規公開の作品が占め、その後を既公開作品が続き、既公開作品の中に前月ランキング外の作品が数点交じる。
ここでは大きな表は見にくいので、10位までの新規公開作品を揚げ、飛んで16行から25位までの既公開作品を揚げた。
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電子書籍の見本市が開かれました。
あちらこちらのマスメディアで華やかに取り上げられていますがそれほどバラ色にかがやいている市場なんでしょうか?自分には判断しかねます。しかし、使ってみれば便利であると感じるんだろうと容易に想像はつきます。でも、この電子書籍はまだまだ過渡期で完成系が出るまでには時間がかかるだろうなと思っている。
もしかしたら完成系はPC,スマホ、ナビなどの他の製品との統合系に成るのかもしれないですね。
ここにいたって青空文庫の行方はと考えると、ちょっと想像がつきにくいです。これらの電子書籍にて青空文庫の利用ができるのか否か?これだけ世間に広まっていれば電子書籍も無視できないだろうとは思う。でも先行きは明るい?
青空文庫の発展は願うけど、各社も利益を上げるために厳しいところをついてきそうで、私たちもそれに対抗(?)対応(!)していかなければいけないのでしょうね。しばらく活動していない浦島状態の自分が書くと単なるガセになりそうだけど、ここ数年の動き見てるとちょっと憂慮してしまう。杞憂に終わってほしいと思ってはいる。
動きの速いこの頃の電子機器の動きについて行くだけのスピーディーさが青空文庫にあるのかと考えると未知数かなとも感じてしまうこの頃です。
願いは多くの人に受け入れられて発展していくことを願ってはいるのだけれど。
そういえば週末はOFF会ですね。この、イベントに合わせての集まりでもあるようですので盛会であることを願っています。
どうもこんにちは、大久保ゆうです。
新aozorablogから読者になった方はご存じないかもしれませんが、青空文庫版 Le Petit Prince は(草稿が)旧aozorablogで週1連載されていました。1章ずつこつこつ訳して出して直して、を繰り返しながらやっているうちにあとから色んなことが起こっていたのですが、詳細についてはここでは触れません。
とにもかくにも、aozorablogが復活したということでもありますので、またあれを始めたく思うわけです。
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校正について具体例について言及することについて僕は躊躇いがあります、というのは、ある具体的な作業員の名の乗っているテキストに、明らかな間違いのある状態があったことを、衆目に晒しても良いものかどうか、ということです。
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