「母と暮らせば」の浩二は
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カテゴリー:未分類 | 投稿者:yukimori | 投稿日:2015年12月21日 |
校正工作員の雪森です。
私にとってはうれしいニュースなので、皆さんにもお知らせしたく、ブログに掲載してもらいました。
いま、山田洋二監督の映画「母と暮らせば」が上映されています。ある新聞のインタビューに山田監督はこんなことを話しています。
亡霊と母親との対話が主軸の不思議な映画ですが、長崎の原爆投下で命を奪わ れ、3年後の夏に亡霊となって母親(吉永小百合)の所に現れる浩二(二宮和也)の性格付けで念頭に置いたのが、竹内浩三だというのです。
「ひょうきんで冗談が好きで、やさしいお姉さんに庇護されて育った。僕はとても彼が好きでね」と。
竹内浩三は「骨のうたう」「日本が見えない」といった多くの詩を残し、23歳でフィリピンで戦死しています。彼は、漫画家になろうとか、映画監督になろうといった夢を持つナイーブな青年だったようです。
私は今年、彼の詩をたくさん校正し、それがいま青空文庫に公開されています。こんな記事から新しく青空文庫に立ち寄る人が出てくるのではと、校正をしてよかったなあと思っているのです。
もちろん、入力した人がいるから校正があるのですが、校正者が校正しないと青空文 庫上に公開にならない仕組みになっているので、こんな時は、校正冥利なのです。
実は、このことをブログに掲載するのに手間取って、その間に「「BS1スペシャル 戦争を継ぐ ~山田洋次・84歳の挑戦~」という番組があり、ここでも山田監督は、竹内浩三の作品集「日本が見えない」を持参し、彼を紹介していました。

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