タロットの絵解キ/剣の組(A・E・ウェイト/大久保ゆう訳)
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カテゴリー:,電子書籍 | 投稿者:OKUBO Yu | 投稿日:2020年7月27日 |

タロットの絵解キ(アーサー・エドワード・ウェイト)

THE PICTORIAL KEY TO THE TAROT by Arthur Edward Waite with the illustrations by Pamela Colman Smith

 
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 剣《ソード》の組《スート》

 

 剣《ソード》の王《キング》


 自らの組《スート》のしるしである剣を抜き身で持ちながら、男が裁きを下さんと座している。むろん大アルカナにある〈正義〉という古来からの象徴を彷彿とさせ、この徳目を表すこともあるが、カードの暗示に基づけばむしろ生と死を司るものである。占意:裁きという概念から派生するもの何でも、およびその類語すべて――力・命令・権威・知的闘争・法・王室など。逆位置:残酷・邪悪・残虐・背信・悪意。
 

 剣《ソード》の女王《クイーン》


 女の右手が垂直に武具を掲げ、その柄が王座の肘掛けに支えられている。左手では手のひらが広げられ、腕も上げられている。その顔つきは険しいが、感情が抑えられている。つまり、悲痛を知り抜いているわけだ。ゆえに慈悲を意味することはなく、剣を手にしていても力の象徴ではない。占意:未亡人、そして女性の悲しみと戸惑い、不在・不妊・哀悼・喪失・別離。逆位置:恨み・執着・たくらみ・気取り・わざわい・偽り。
 

 剣《ソード》の騎士《ナイト》


 敵を蹴散らすがごとく男が全速力で馬に騎乗している。同種の図案のなかでも、まさしく昔の騎士道物語によくある主人公のようだ。心に邪念がないゆえにその剣さばきが素早く的確な、かのガラハドと見まごうばかりである。占意:技倆・勇気・力量・身の守り・素早さ・敵意・怒り・戦い・破壊・対立・抵抗・崩壊。そのためこのカードは死を暗示する意味もあるが、その意は他にも死のカードが近くにあるときのみもたらされる。逆位置:軽率・無能・乱行。
 

 剣《ソード》の従者《ペイジ》


 しなやかで機敏な人物が、両手で剣を縦に構え、足運びも軽やかだ。でこぼこした地形を移動中で、周囲には雲がもくもくと連なっている。まるで予期していた敵が今にも現れるかのように、あちらこちらに目を配り、油断せず機敏にしている。占意:権威・監視・スパイ・警戒・偵察・調査、または類するもの。逆位置:同じ性質を悪いほうに捉えたもの。不測の事態、不意の事態。病気の暗示でもある。
 

 剣《ソード》の10


 倒れ伏した人物に、このカードに描けるすべての剣が突き刺さっている。占意:この図案から暗示されるあらゆるもの。また、痛み・苦しみ・涙・悲しみ・やるせなさ。別に時ならぬ死のカードというわけではない。逆位置:追い風・利益・成功・栄転、ただしいずれも長続きはしない。さらに権力や権威。
 

 剣《ソード》の9


 ある女性が打ちひしがれながら寝台に身を起こしており、かたわら頭上に複数の剣がある。勝るもののない未体験の悲しみを初めて知った人のようである。まったくのやるせなさを示すカードだ。占意:死・失敗・不運・遅延・詐術・失意・絶望。逆位置:投獄・嫌疑・疑惑、根拠のある恐れ、恥辱。
 

 剣《ソード》の8


 拘束され目隠しされた女性がおり、このカードにあるすべての剣がぐるりと囲んでいる。ただしこれは、ほどけない縛《いまし》めというよりも、むしろ一時の忍耐を示すカードである。占意:悪い知らせ、理不尽な悔しさ、危機・譴責・抑圧・揉め事・誹謗。病気の意も。逆位置:不穏・難事・対立・事故・裏切り。予期せぬこと。死を招くようなわざわい。
 

 剣《ソード》の7


 さっと5本の剣を持ち去るさなかの男。それでいて、このカードの残り2本の剣は地面に刺さったままだ。陣営がすぐそばにある。占意:たくらみ・試み・願い・望み・確信。または口論、失敗しそうな計画、悩みの種。その意味が互いに大きく矛盾しているために、この図案は意味が定まらない。逆位置:よい助言、相談・教え・悪口・無駄口。
 

 剣《ソード》の6


 自らの小舟で遠くの岸へと乗客を運びゆく渡し守。運行は正常で、見たところ積み荷も軽いからか、その作業は手に余るというわけでもないことが見て取れよう。占意:船旅・道のり・道筋・使者・代理人・方便。逆位置:宣言・告白・公表。ある説によれば、これは愛の告白。
 

 剣《ソード》の5


 男がさげすむように、とぼとぼと去ってゆく2名の人物を見送っている。それぞれの剣が地面に落ちている。この男は左肩に別の2本を担ぎ、右手にある3本目の剣は地面に突き立てられている。この者はこの戦場を制した勝者である。占意:降格・破滅・反故・汚名・不名誉・喪失、これらの縁語・類語。逆位置:同義。埋葬および葬儀。
 

 剣《ソード》の4


 墓の上に横たわっている祈りの姿勢の騎士の似姿。占意:通夜・引退・独居、隠居の安らぎ、亡命・墓・棺。最後の2つが従来からこの図案に示されている。逆位置:賢い運営、用意周到、無駄のないこと、強欲・用心・遺言。
 

 剣《ソード》の3


 心臓を串刺しにする3本の剣。後ろには雲と雨。占意:転居・失踪・遅延・分裂・決裂・離散、この図案から自然と察せられるあえて列挙するまでもない明々白々なものすべて。逆位置:精神病・思い違い・心神喪失・動揺・心的不調・精神錯乱。
 

 剣《ソード》の2


 目隠しされた女の人が、2本の剣を肩に当てながら左右対称に構えている。占意:服従とそこから暗示される均衡、勇気・友愛、戦闘状態における和睦。別の解釈として、情け・情愛・親密。調和の暗示などのよい解釈の読みは、剣《ソード》の組《スート》はおおむね人間社会では恵みの力の象徴にはならないのだから、ここではそれなりに差し引いて捉えるべきである。逆位置:詐欺・嘘・二枚舌・不誠実。
 

 剣《ソード》のA


 雲から突き出た手が剣をつかんでおり、その尖端が王冠に囲われている。占意:勝利、万事やりすぎること、征服、力の勝利。これは大いなる力のカードで、愛情にも憎悪にも当てはまる。この王冠はおそらく、水晶玉にふつう出てくるとき以上にはるか高い重要性があるだろう。逆位置:同義、ただしその結果はわざわいとなる。別の説によれば――懐妊・出産・増大・増殖。
 


訳者コメント

■半年ぶりの更新。何やかんやで忙しかったです。

■たとえば解説書がでたらめな誤訳だらけだったとして、それを元になされる占いっていったい何なんだろうなどと考えました。

■次は小アルカナのペンタクル。夏のうちに。


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