こりゃ 1まい かがみでも 買って
ふくやを 2,3にん よんでみようか。
――リチャード3せい
フリーダちゃん
おとぎ話が 大すきだけど、 ねこんでいる あなたのために、 このお話を まるまる 作りました ―― まだ だれも 読んでいない 新しい お話です。
このお話の いちばん ふしぎなところは ―― わたしが グロスターで 耳にした ほんとの話だと いうことです。 ふくやさんのこととか、 チョッキのこととか、 「糸が 足りない」のところとかはね!
1901年 クリスマス
こりゃ 1まい かがみでも 買って
ふくやを 2,3にん よんでみようか。
――リチャード3せい
フリーダちゃん
おとぎ話が 大すきだけど、 ねこんでいる あなたのために、 このお話を まるまる 作りました ―― まだ だれも 読んでいない 新しい お話です。
このお話の いちばん ふしぎなところは ―― わたしが グロスターで 耳にした ほんとの話だと いうことです。 ふくやさんのこととか、 チョッキのこととか、 「糸が 足りない」のところとかはね!
1901年 クリスマス
10月の新規公開作品は46作品。そのうち、500位まで入った作品はXHTML版で12作品、テキスト版で19作品。XHTML版での12作品は、テキスト版にも入っており、7作品がテキスト版だけのランクインである。新規公開作品のランクインは毎月、テキスト版の作品の方が多く、XHTML版のランクイン作品はテキスト版でもランクインしているようである。
XHTML版の1位は中原中也「宮沢賢治全集」、テキスト版の1位は吉川英治の「剣の四君子 05 小野忠明」。中原中也「宮沢賢治全集」からは、賢治を生前に知っていた中原中也が、その作品の素晴らしさをはっきりと掴んでいたことが分かる。テキスト版では2位、3位も「剣の四君子」シリーズで、2位が「剣の四君子 03 林崎甚助」、3位が「剣の四君子 04 高橋泥舟」だが、残念ながら、どの剣豪のことも知らない人たちである。
既存作品ではXHTML版とテキスト版の15作品のうち、共にランクインしているのはオー・ヘンリー「罪と覚悟」、新美南吉「ごん狐」「手袋を買いに」だけであった。オー・ヘンリー「罪と覚悟」は10/14放映のTV番組でに林修先生のおすすめの作家とその作品としてオー・ヘンリー「罪と覚悟(よみがえった改心)」があげられていたことによる。新美南吉「ごん狐」は2014年10月11日(土)放映の「世界一受けたい授業」での「教育者に聞いた日本の名作ベスト50」にあげられていたからだろう。「桃太郎」もベスト50のうちに入っていたので、もしかしたら坂口安吾の「桃太郎」のアクセス増もこのせいだったかもしれない。
新規公開作品ではXHTML版、テキスト版ともに、ポー「マリー・ロジェエの怪事件」と吉川英治の「剣の四君子」シリーズ、「日本名婦伝」シリーズが上位を占めている。下の表では、各行の色付けを著者ごとにするように変えてみた。特徴がより見やすくなっただろうか。
既存作品ではXHTML版とテキスト版の15作品のうち、共にランクインしているのは、坂口安吾「二流の人」だけであり、ランキング内容はまるっきり異なっている。この違いはどこから来るのか、相変わらず分析できないでいる。
青空文庫の一読者だった私が、校正をするようになったのは、富田倫生さんが週刊エコノミストで、未校正の作品が溜まっていると話されているのを読んだからです。もうじき2年になります。やり始めて感じたのは、校正をすれば、その作品は早晩公開されます。誰かが校正してくれるまではいつまでも公開されない入力作業よりやりがいがあるということでした。 (more…)
今月も、アクセスランキングの500位まで月間アクセス数合計がXHTML版で増加、テキスト版で減少という対称的な動きが続いた。
新規公開作品では、ルナール「にんじん」がXHTML版、テキストバン共に1位。
既存作品ではXHTML版とテキスト版とは、リストがほとんど重ならないのだが、唯一重なったのが新字旧仮名版と新字新仮名版の2つの芥川竜之介「蜜柑」。これはテレビ朝日「林修の今でしょ!講座」 林先生が厳選! 夏休みに読んで欲しい本」で宮沢賢治「注文の多い料理店」と共に勧めていた作品。林先生は物語に出てくる色調に注目して解説していた。
アクセスランキングの500位まで月間アクセス数合計がXHTML版で増加、テキスト版で減少という対称的な動きは、今月も続いた。新規公開作品数では野村胡堂「銭形平次捕物控」シリーズの公開が減少し、地味な作家・作品の公開が続くなかで、火野葦平「糞尿譚」の公開が目を引く。
既存作品のアクセス増率ランキングではXHTML版1位の長谷川時雨「柳原燁子《白蓮》」に注目。NHK連続テレビ小説「花子とアン」での仲間由紀恵演じる蓮子《白蓮》の絶縁状や、歌集『踏絵』中の短歌も読める。作者の長谷川時雨については、女性だと知らなかった。「花子とアン」の醍醐さんが蓮子のことを書いているので、醍醐さんのモデルは長谷川時雨かと思ったが、それは違った。「柳原燁子《白蓮》」は『近代美人伝』の中の1編、青空文庫では他に「樋口一葉」、「マダム貞奴」、「松井須磨子」などが読める。
アクセスランキングの500位まで月間アクセス数合計がXHTML版で増加、テキスト版で減少という対称的な動きを見せているなかで、新規公開作品数がXHTML版は16作品、テキスト版は35作品と2倍ほど異なる。
既存作品のアクセス増率ランキングではXHTML版とテキスト版ともに黒岩涙香「幽霊塔」が1位。今まで目にしたことのない作品なのだが、Googleで検索してみると乃木坂太郎のマンガ「幽麗塔」がヒットしていることの影響のようだ。ビックコミックスペリオールでの連載開始は2011年とかなり前だが、今回のヒットは電子書籍版が「ソク読み」http://sokuyomi.jp/product/yuureitou_001/CO/1 で試し読みできるようになったからのようだ。
著作権保護期間延長の動きに対して、青空文庫は主に反対の立場から三つの活動を行なってきました。それは「パブリックコメントの提出」と「署名活動」、そして「他団体との連携」です。青空文庫呼びかけ人の富田倫生さんは、主な推進役として昨年まで活動を担ってこられました。
2014年5月27日掲載の「そらもよう」記事「著作権保護期間延長の動きに対する青空文庫としての対応、2013年まで」では、三つの活動毎に動きをまとめました。
ここでは、「そらもよう」や他サイトの記事を道しるべにして、時間の経過に沿って短く記述していきます。
ただし、情報元の一つだった掲示板「みずたまり」「こもれび」は既に終了し、ログを見る事が出来なくなりました。もしかしたら、筆者が見落としている情報が載っていたかもしれません。ご存知の方がいらっしゃいましたら、コメント欄にてご指摘いただけると幸いです。
2014年5月22日付そらもようを見て、意見表明をしたいと思い書かせていただきました。
読売新聞報道以来、著作権保護期間が70年に延長されるのではないかとおびえながら、江戸川乱歩作品を入力してきました。あと1年半、2016年1月1日には公開できる!と頑張ってきたのに、ここで70年に延長されたら、それまでの分も含めてお蔵入りにせざるをえません。
江戸川乱歩氏がパブリックドメインに入れば、彼が産みだした明智小五郎や怪人二十面相、小林少年を団長とする少年探偵団の世界がフリーカルチャーにはいり、 少年探偵団関連をまとめた全集が新たに出版されたり、魅力的な絵師の手でさまざまな怪人二十面相が描かれたり、あの世界を下敷きにした二次創作や新たな芸術作品が産みだされるはずです。それに、私が学校の図書室で読みあさったあの世界にふたたび出会えるのを楽しみにしているのです。電子書籍としても紙本で も新たな読者にあの世界をみせられる、それはとてもワクワクすることで、だからこそポチポチ入力していく地味で目がいたくなる作業に日々従事してきたのです。
ですが、ここで70年に延長されたら、フリーカルチャーのなかにあの世界が入るのは2036年まで先送りされます。あと20年待つのは耐えられません。
なので、青空文庫が、かつて検討されていた著作権保護期間延長の流れをくいとめたようなムーブメントをふたたび起こしてくれるのを期待しています。
ただ期待しているだけではなんの意味もないので、こんな「三本の矢」が放てないかなあと思ったものを書かせていただきます。
安部総理は一連の経済政策、通称アベノミクスによって、不景気にうちひしがれていた空気を反転させ、景気回復に持っていきました。それにならい、時期をずらした3つのアクションを起こし、大きな期待をもたらすことで、著作権保護期間延長をくいとめる力をつくれないでしょうか?
2007年から2008年にかけて青空文庫において著作権保護期間の延長をおこなわないようもとめる請願署名を集めていましたですよね。あれを再び集めるのです。まずはここから。意見表明するだけでもインターネット上では拡散してくれる人は多数いることでしょう。
「青空文庫 全」の作成は、一月や二月でできることではないですが、青空文庫の一式をおさめたDVD-ROMを作って希望者へ実費を負担してもらった上で配送してしまうところまでを実行しておけば、形あるものが手元にくるのでやはりうれしいです。
DVD-ROMのパッケージで1.の署名用紙を一緒におくれば一粒で二度おいしいはず。
じつはこれが本命だったりしますが、実際にものを見せた方がインパクトが強いと思うのです。「著作権保護期間満了=パブリックドメインに入る」ということは、単に「青空文庫で公開できるようになる」ことだけを意味するのではなくて、その作品を新たに出版したり新たな絵師の表紙やさし絵で付加価値をつけたりすることで、お金儲けの種もふえるんだよーもちろん個人の生活も豊かになるよーということを、青空文庫を知らない人にも見せてやりたいのです。
パブリックドメインに入っている作品の紙本を集めて書店でフェアをすれば、本屋に行くような人へのアピールになるのではないでしょうか。というか、個人の善意の集積でどれだけ文化が豊かになったのか、私が見たいです。
吉川英治氏「三国志」「宮本武蔵」(新潮文庫)とか、インプレス社発行の青空文庫PODやNDL所蔵文庫PODとか、真珠書院のパール文庫とか、ヴィクトル・ユーゴー「レ・ミゼラブル」豊島与志雄訳とか「チベット旅行記」河口慧海著とか片岡義男氏の青空文庫公開済みの本とか…。
そのなかに2.の「青空文庫 全」を市販するか寄贈したものをならべるかしておくことで、青空文庫としての主張もきっちりつたえられることが期待できます。
時期的には1.署名集めが夏で、2.「青空文庫 全」の作成が秋、その間に出版社と書店と交渉して2015年1月に「みんなのものになった文化フェア」を実施。これでとぎれなく世論を喚起できると思うのです。
かつて山形浩生氏はローレンス・レッシグ著「FREE CULTURE」 の翻訳あとがきにおいて「理論的にどうこう言う話をいくらしてもしょうがない。現実に著作権をやたらに引き延ばすと害があるんだ、ということを見せなきゃいけない」(FREE CULTURE 初版第1刷362ページ)と書きました。それにならって今こそ「理論的にどうこう言う話をいくらしてもしょうがない。現実に著作権が切れることで利益があるんだ、ということを見せなきゃいけない」のだと思ったのです。
末筆ながら、青空文庫が今後も新しい共有作品を生み出していけるようお祈り申し上げます。