青空文庫’13/08月-’13/09月の月間アクセス増率分析
96

カテゴリー:未分類,電子書籍,青空文庫 | 投稿者:POKEPEEK2011 | 投稿日:2013年10月12日 |

今月は、アクセス増としては特別に大きな話題はなかったようだ。新規公開作品では、期待にそぐわず吉川英治の『三国志』が特にテキスト版で大きなアクセス数を出している。詳しい分析はしていないが、『宮本武蔵』『私本 太平記』より多いようだ。

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富田さんの話
93

カテゴリー:未分類 | 投稿者:ten | 投稿日:2013年8月24日 |

 私が、富田さんと初めてお会いしたのは、今から十年以上前の青空文庫のオフ会だった。「オフ会」というもの珍しさに惹かれ、新橋までやってきた田舎者の私は、道に迷いミーティングに遅刻した。遅刻者の常で、ドアを開けると一斉に二十数人の視線を浴びた。私は、どぎまぎして空いた席を見渡したが、どこに座ったらいいのかと迷う必要はなかった。席は一つしか残っていなかったのだから。残り物に福があるはずである。確かに、福だった? 富田さんの隣だったのだから。

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青空文庫’13/06月-’13/07月の月間アクセス増率分析
92

カテゴリー:未分類,,青空文庫 | 投稿者:POKEPEEK2011 | 投稿日:2013年8月12日 |

今月は、7/20に公開された宮崎駿「風立ちぬ」の原作の一つ、堀辰雄「風立ちぬ」が予想通り、XHTML版とテキスト版のアクセス・ランキングで1位になったことが第一の話題である。また、予想されていなくて、カフカ「変身」にアクセスが多かったも注目に価する。カフカ「変身」はNHKテレビの「100分で名著」で2012年5月に取り上げられているのだから、今月にアクセスが増えた原因とは思えない。再放送されたということもキャッチできない。
今月のアクセス増率のランキングに入っているそのほかの作品の多くも、ちょっと理由は浮かばない。これはいつものことなので、もし思い当たる人があったら、コメントにでも記入してもらいたい。

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青空文庫’13/05月-’13/06月の月間アクセス増率分析
89

カテゴリー:未分類,青空文庫 | 投稿者:POKEPEEK2011 | 投稿日:2013年7月6日 |

今月は分析する前から中島敦「名人伝」のアクセス増が注目されていた。6/17のフジテレビ「笑っていいとも」で今年の流行語大賞候補ナンバー1の林修先生が「タモリさんと初めてあった時から中島敦の『名人伝』に出てくる主人公のような人物」と語ったと伝えられたからだ。

まず最初にXHTML版の既公開作品のアクセス増率のソートを行って、予想通り、中島敦「名人伝」がランキング2位(単純アクセス数増では1位)に出て来た。同じく中島敦の「悟浄歎異 —沙門悟浄の手記—」が第1位、「悟浄出世」が第13位だったので、ふと林修先生はタモリさんを「悟浄」に例えたのかと思ったら、そうではなかった。

「TVでた蔵 悟浄歎異」 によると、「先週はタモリにピッタリの本は中島敦の『名人伝』だと紹介したが、今日は田中裕二には中島敦の『悟浄歎異』で千原ジュニアには夏目漱石の『行人』がオススメだと紹介した。」とのことだ。改めて、表を見直すと、夏目漱石「行人」は第9位である。

堀辰雄「風立ちぬ」は7/20に公開される宮崎駿「風立ちぬ」の原作だから、これはもう当然のランクイン。映画「レ・ミゼラブル」は、青空文庫でミリエル神父に出会うところまでだったが、読んでいたので良かったという印象があるので、堀辰雄「風立ちぬ」も読んでおこうと思っている。

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桜の樹の下の話
84

カテゴリー:未分類 | 投稿者:ten | 投稿日:2013年4月12日 |

 桜の樹の下には屍体が埋まっていると書いたのは、梶井基次郎である。

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引き算レシピ13 マカロニ
83

カテゴリー:未分類 | 投稿者:八巻 美恵 | 投稿日:2013年4月8日 |

だれもが知っている「カチカチ山」のお話では、狸は人をだます悪者である。心やさしいおばあさんを殺して婆汁を作り、自分は殺したおばあさんに化けて、おじいさんには婆汁を狸汁だといつわって食べさせる。いっぽう兎はその悪者狸の背中に火をつけ、焼かれた背中にはよく効く薬だといって芥子を塗り、さらには泥の舟に乗せて漁に誘い出して溺死させる、人間の味方の知恵ある者だ。

太宰治の「お伽草子」(一九四五)は戦争中の防空壕のなかで五歳の娘に昔話の絵本を読んでやりながら、それらのお話からまったく別個の物語を描き出すという趣向だ。そこでは「カチカチ山」の兎は少女であり「さうしてあの惨めな敗北を喫する狸は、その兎の少女を恋してゐる醜男」となる。しかも「狸仲間でも風采あがらず、ただ団々として、愚鈍大食の野暮天」なのだ。狸はいつも空腹らしく、蜘蛛や小虫を拾って食べている。兎にとっては臭いおじさんだろう。狸のお弁当箱は石油缶の大きさであり、兎が「あっ」と言って顔を覆うようなものが入っているらしい。泥の舟で鮒を釣りに行くときにも石油缶大のお弁当箱をまず積み込む。そして舟が溶けて沈みそうになったときにはこう叫ぶのだ。「やあ、沈む。おい、お前どうしてくれるんだ。お弁当がむだになるぢやないか。このお弁当箱には鼬の糞でまぶした蚯蚓のマカロニなんか入つてゐるのだ。惜しいぢやないか。あつぷ!」
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雪国の話
76

カテゴリー:未分類 | 投稿者:ten | 投稿日:2013年1月16日 |

 東京の学生となって初めての冬、沖縄出身の同級生たちが、「生まれて初めて雪をみた」と感動していた。そんな彼女たちを見て、雪国出身者の私たちは感動した。

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青空文庫’12/11月-’12/12月の月間アクセス増分析
74

カテゴリー:未分類,電子書籍,青空文庫 | 投稿者:POKEPEEK2011 | 投稿日:2013年1月5日 |

2012年12月の青空文庫のアクセスランキング500では、ミュージカル映画『レ・ミゼラブル』の公開(12/15)に伴い、ユゴー『レ・ミゼラブル』がランク内にがっちり入っていることが特徴だ。もっとも、テキスト版には全部の分冊が入っているけれども、XHTML版では全部ではない。これはテキスト版は青空文庫ビューアにまとめてダウンロードしておくが、XHTML版は読み終わったら、次の分冊にアクセスするという読書方法の違いではないだろうか。
著作権が存続している作品も青空文庫本体サーバにデータを置く試みの第一弾として、野口英司/宮川典子の『青空文庫ものがたり インターネット図書館の開設から今日まで』が年末ぎりぎりの12/25公開ながら、XHTML版の新規公開作品のアクセス/日で2位になったこともうれしい。長編のゲーテ作・森鴎外訳の『ファウスト』(12/24公開)が1位になっているのも驚きだ。
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炬燵の話
71

カテゴリー:未分類 | 投稿者:ten | 投稿日:2012年12月11日 |

 どんなに寒くても我が家は、炬燵をしないことにしている。なぜなら、炬燵とは、この上ない快楽をむさぼらせてくれるものなので、自己に甘く、他に厳しい我が家のメンバーの大敵である。誰一人動かなくなる。

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酒の話
64

カテゴリー:未分類 | 投稿者:ten | 投稿日:2012年10月25日 |

 八巻さんが山頭火の酒を取り上げていらっしゃる。確か山頭火は酔っ払って、市内電車を止めたという逸話の持ち主だったように記憶する。その明治15年、山口県に生を受けた山頭火より三年遅れ宮崎県で生を受けたのは、歌人の若山牧水。青空文庫収録作家の中で一番の酒豪に違いない。アルコール性の肝硬変で亡くなったというのだから筋金入りの酒飲みである。酒飲みの常で、しらふの牧水は切々と自己を省みる。

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